【高校野球】4回戦8試合 ベスト8が出そろう

夏の高校野球・新潟大会は19日、4回戦8試合がおこなわれ、ベスト8が出そろった。

◆19日・4回戦の試合結果◆

<新潟市・鳥屋野>
新発田中央7-0小出(7回コールド)
巻3-2新潟産大附(試合終了)

<新発田市・五十公野>
村上桜ヶ丘6-0新発田農(試合終了)
新潟明訓13-2高田農(5回コールド)

<長岡市・悠久山>
新発田3-0県央工(試合終了)
新潟工4-3五泉(試合終了)
<三條機械スタジアム>
日本文理6-3帝京長岡(試合終了)
中越6-3十日町(試合終了)

◇日本文理・大井道夫監督の話◇

「連打が出ないと大量点にならない。今日みたいな連打を続けてほしい。白石がブレーキかな・・・打順を変えているんだけどね。相手のピッチャー左が苦手だろうから、今日は1、2、3と左を並べた。フライが多かったが・・・引きつけろと話した。普段から速い球を打つ練習をしているので、どうしても緩いボールを迎えにいっている。バッティングはここら辺から上向いてくれないとね」

◇中越・本田仁哉監督の話◇

「なかなか点数が入らなかった。競っても最後に勝ってきたので、選手の中で『何とかなる』という空気が流れていた。前半0-1で終わって『何とかならないから死に物狂いでストライクを打ちにいくとか、見逃してファールを打つとか、小さいことを徹底しろ』という言葉をかけてからエンジンがかかってきた。(次は文理だが)ここ近年、、鬱積したものを壁を破って、甲子園に行くには、新潟の2校(明訓、文理)をどこかで破らないといけない。必ずどこかで破らないと最後の扉は開けないと思いやってきた。大きなところを破れれば、エネルギーになると思う。今いい形でまとまってきている。小さくならず、失う物はないという気持ちで積極的にやっていく」


【高校野球】新潟大会 ベスト16決まる

夏の高校野球・新潟大会は18日、2つの球場で3回戦4試合がおこなわれ、ベスト16が出そろった。19日は4回戦8試合がおこなわれる予定。

◆18日の試合結果◆
<新発田市・五十公野>
新潟明訓12-0柏崎常盤(5回コールド)
高田農1-0佐渡(延長10回サヨナラ)

<長岡市・悠久山>
新潟工8-1長岡大手(7回コールド)
五泉10-8関根学園(試合終了)


五泉の先発・大塚翔太投手

◇五泉、辛くも逃げ切るも「これが夏だと教えられた」◇
一時は7点差をつけたが2点差まで詰め寄られた。最後は9回も二死満塁のピンチを何とか凌いだ。試合後、五泉の後藤桂太監督は「親不孝者ばかりで・・・」と苦笑した。「寿命が縮まった。決め切れなかった。これが『夏』だと関根学園さんに教えられた」と反省の言葉が続いた。序盤で大量リードしたものの、先発の2年生エース・大塚が制球に苦しみ、7回途中までで失点7で降板した。後藤監督は「最初に点を取ったので受けに回った。大塚はいい経験になったと思う」と接戦を前向きにとらえた。4回戦は連戦で新潟工が相手となる。「明日も当たって砕けろ・・・粘っこくやりますよ」と意気込みを話した。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【高校野球】19日の試合 16強が激突

◆19日の4回戦の組み合わせ◆
<新潟市・鳥屋野>
①小出-新発田中央
②巻-新潟産大附

<新発田市・五十公野>
①村上桜ヶ丘-新発田農
②高田農-新潟明訓

<長岡市・悠久山>
①新発田-県央工
②新潟工-五泉

<三條機械スタジアム>
①日本文理-帝京長岡
②十日町-中越


屈指の左腕「自分の投球できた」・・・糸魚川・石川勇二投手


延長10回。1死満塁のピンチ。この夏、糸魚川の石川勇二が投じた309球目となるボールだった。新発田農のバッターが弾き返すと、打球はセカンドへと転がった。狙い通りの内野ゴロ。途中交代したセカンドの選手がグローブからボールを取り出し、バックホームしようとした瞬間だった。

強く降りしきる雨でボールが手のひらから滑り落ちた。

白球がグラウンドに落ちる。慌てて拾ってホームに投げたが間に合わなかった。痛恨のサヨナラ負け。その瞬間、県内屈指のサウスポーの夏は終わった。

糸魚川は延長10回サヨナラ負けで力尽きた(左端が石川勇二投手)

昨夏ベスト4に進出した糸魚川。その原動力は当時2年生だったサウスポーの石川だった。130キロ台後半の直球に鋭く曲がるスライダーとチェンジアップ、そしてピンチでもインコースを突けるマウンド度胸と制球力が抜群だった。今年春の大会には複数のNPBスカウトが「石川詣で」のために足を運んだ。

地元・糸魚川でも周囲の期待は高まっていった。しかし石川は落ち着いていた。
「周りからの目もあり、私生活もしっかり過ごすことができたと思う」
昨夏は準決勝でスタミナ切れのために力尽きたことから、走り込みを増やした。連投でも疲れない体力を養ってきた。初戦は延長14回を1人で投げ抜いた。球数は173。
中1日で迎えた17日の3回戦は粘りの投球を続けた。1点をリードされたものの我慢の投球を続けた結果、終盤8回に仲間の集中打で逆転し、4-3とリードした。

しかし、リードを守り切れなかった。次第に強く振るようになった雨が、石川の体力を奪っていった。8回に追い付かれると、延長10回に力尽きた、

「初戦の疲れはなかった。相手が強かった。みんなが自分を支えてくれた。最後のプレーは雨の中で仕方ない。自分の投球はできました」・・・試合後、石川はさばさばした表情で振り返った。この夏、1人でマウンドを守ってきた男は決して言い訳をしなかった。牛木晃一監督は「初戦で延長14回を投げ、疲れがないというのはウソになると思う。よく投げてくれた」とねぎらった。

「牛木監督のもと練習ができたことが楽しかったですし、悔いはない。大学で野球を続けたいと思っています。できれば指導者になりたいし、チャンスがあるならプロも目指したい」
石川は最後まで涙を見せなかった。それは充実した高校野球生活を送ってきた証だった。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【高校野球】3回戦8試合で熱戦 昨夏4強の糸魚川敗れる

夏の高校野球。新潟大会は17日、3回戦8試合がおこなわれた。五十公野球場では第1試合で第1シードの村上桜ヶ丘が7回コールド勝ち。第2試合では昨夏4強の糸魚川が新発田農に延長10回サヨナラで敗れた。

◆17日の試合結果◆
<新潟市・鳥屋野>
巻4-1長岡商(延長13回)
新潟産大附5-1村上(試合終了)

<新発田市・五十公野>
村上桜ヶ丘8-1柏崎工(7回コールド)
新発田農5-4糸魚川(延長10回サヨナラ)

<長岡市・悠久山>
県央工12-1新潟商(7回コールド)
新発田3-1松代(試合終了)

<三條機械スタジアム>
中越2-1東京学館新潟(試合終了)
十日町5-4新津南(試合終了)
◇村上桜ヶ丘8-1柏崎工◇
村上桜ヶ丘は4回、得点圏に走者2人を置いて1番須戸がレフト前へタイムリーを放ち2点を先制。5回には6番波多野の2点本塁打で追加点を挙げるなど、中盤以降に引き離し8得点。守っては先発の左腕・長谷川が安定した投球で6回を被安打2で無失点、2番手の星野が失策から1失点したが、8-1でコールド勝ちした。

4回裏、村上桜ヶ丘が1番須戸吉隆選手の中前適時打で2点を先制

村上桜ヶ丘の先発・長谷川智哉選手。6回無失点の好投だった

村上桜ヶ丘のエース椎野新投手はブルペンで肩を作るも登板はなし

松田忍監督は「継投は予定通り。きょうは(エースの)椎野までの継投を考えていたが・・・。長谷川、星野で引っ張り、椎野を後ろ、という試合展開ができれば、ウチとしては理想的。椎野はウチの絶対的なエース。これから終盤勝負になってくると思うので。打線はタイムリーが出れば・・・もう少し早く点数を取ってあげられれば。チームの調子は6分、7分。ここから上げていきたい」と話した。
先発投手の長谷川智哉選手は「きょうは四球もなく良かった。椎野に頼るのではなく、全員で勝ちにいきたい。いつでも行けるように準備したい」と意気込みを話した。

(取材・撮影・文/岡田浩人)