【高校野球】日本文理ナインが県庁訪問 知事に「一戦必勝」誓う

8月9日に開幕する第96回全国高校野球選手権大会に新潟代表として出場する日本文理の選手たちが31日、県庁で泉田知事に面会。「一戦必勝で頑張りたい」と甲子園での勝利と活躍を誓った。

泉田知事に甲子園での健闘を誓った日本文理ナイン

齋藤清校長、大井道夫監督、佐藤琢哉部長のほか、選手18名とマネージャー1名が訪問した。大井監督は「春の選抜は1回戦で負けたので、夏は一戦必勝主義で頑張ってきたい」と抱負を述べた。池田貴将主将は「まだ自分たちは甲子園で1回も勝っていないので、初戦を大事にして一戦必勝で頑張ってきたい」と決意を表した。

甲子園での決意を語る池田貴将主将(右から3人目)

知事と談笑する日本文理ナイン

選手に対し泉田知事は「県大会で涙を飲んだチームの思いも背負っていって、悔いのない試合を」と激励した。

日本文理ナインは8月4日に大阪へ向け出発する。夏の選手権大会は8月6日に組み合わせ抽選会がおこなわれ、8月9日に開幕する。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【高校野球】日本文理が甲子園ベンチ入りメンバーを発表

第96回全国高校野球選手権大会に新潟代表として出場する日本文理が29日、甲子園ベンチ入りメンバー18人を発表した。チームは4日に甲子園に向けて出発する。メンバーは以下の通り。

①飯塚悟史(3年/直江津中)
②鎌倉航(3年/直江津中)
③片岡優斗(3年/味方中)
④新井充(3年/糸魚川中)
⑤池田貴将(3年/十日町南中)
⑥黒臺騎士(3年/兵庫・報徳学園中)
⑦小林将也(3年/紫雲寺中)
⑧小太刀緒飛(3年/栃木・作新学院中)
⑨星兼太(2年/見附中)
⑩高橋竜大(3年/東京・四谷中)
⑪藤田優平(3年/内野中)
⑫豊田廉(3年/東京・鶴川第二中)
⑬川口達朗(3年/水原中)
⑭榑井駿(3年/山王中)
⑮江崎竜馬(3年/兵庫・甲陵中)
⑯竹石稜(3年/三条大崎中)
⑰山口尚輝(2年/白根北中)
⑱荒木陵太(1年/水原中)

(取材・文/岡田浩人


【高校野球】日本文理が逆転サヨナラ本塁打で2年連続V 新潟大会決勝 

第96回全国高校野球選手権・新潟大会は27日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで決勝戦がおこなわれ、日本文理が1点差を追う9回裏、3番小太刀緒飛選手のサヨナラ逆転3ラン本塁打による劇的勝利で2年連続優勝。夏の大会では県内最多タイをなる8回目の甲子園出場を決めた。

回裏1死1、2塁から小太刀緒飛(おとわ)選手が逆転サヨナラ本塁打放つ


2年連続8回目の夏の甲子園出場を決め喜ぶ日本文理の選手たち

◎27日の決勝戦◎
日本文理4×-2関根学園
関根110 000 000 |2
文理000 000 103×|4

(バッテリー)
関根:①中村、⑩樋口-②斉藤
文理:①飯塚-②鎌倉

(本塁打)
文理:③小太刀(9回裏3点本塁打)


決勝戦・試合開始


日本文理の先発①飯塚悟史投手 立ち上がりに制球が甘く失点した


1回表、関根学園は3番・小山謙太郎選手の左前安打で1、3塁とチャンスを拡げる


1回表、関根学園が4番・土田拓朗選手の内野ゴロの間に1点を先制


関根学園の先発①中村光希投手 低めの制球が冴え文理打線を無失点に抑える


2回表、関根学園は7番・草間義将選手が左中間二塁打で出塁


2回表、関根学園は9番中村光希選手の右前適時打で1点追加


2回表 9番中村選手の適時打で生還する草間選手


2点目を挙げ、沸き上がる関根学園ベンチ


2回表、マウンド上に集まる日本文理の内野陣


2回裏、日本文理6番・小林将也選手が左中間二塁打で出塁も後続倒れ無得点


3回以降、日本文理の飯塚投手は立ち直り、6回まで関根打線を三者凡退に抑える


5回裏、日本文理は2死から9番・飯塚選手が二塁打放つも無得点


文理打線を5回まで0点に抑え、笑顔でベンチに戻る関根学園・中村投手(左)


5回裏終了後、ベンチ前で円陣を組む日本文理の選手たち


6回裏、関根学園は投手交代⑩樋口甲星投手がマウンドへ


6回裏、日本文理は失策と死球で2死1、2塁も6番・小林選手が中飛に倒れる


6回裏を0点で抑え笑顔でマウンドを降りる関根学園・樋口投手


7回裏、日本文理は先頭の7番・新井充選手が左前安打で出塁


8番・鎌倉航選手が右前安打で1、3塁とチャンスを拡げる


9番・飯塚選手の遊ゴロ併殺崩れの間に1点返す


8回表、関根学園は代打⑰磯貝涼選手が左前安打で出塁も無得点


9回表を0点に抑え、ベンチへ引き上げる日本文理・飯塚投手


9回裏、日本文理は先頭の9番・飯塚選手が左前安打で出塁


9回裏、1番星兼太選手を打ち取り、1死1塁とし関根学園・斉藤航捕手がマウンドへ


9回裏1死1塁、日本文理ベンチは重苦しい空気が流れていた


2番・黒臺騎士(くろだい・ないと)選手は四球を選んで1死1、2塁


3番・小太刀緒飛選手が右越えの逆転サヨナラ3点本塁打放つ


二塁走者の飯塚選手、一塁走者の黒臺選手、そして小太刀選手の3人がホームへ

三塁ベースを周り拳を突き上げる小太刀選手


ホームベース上で歓喜に沸く日本文理の選手たち(一塁側から撮影)


ホームベース上で歓喜に沸く日本文理の選手たち(三塁側から撮影


試合終了の挨拶後、抱き合う両チームの主将(左端)


整列時、涙を見せる日本文理・池田貴将主将(手前)

◇日本文理・大井道夫監督の話◇
「あそこでホームランが出るとは思わなかった。またフライかと思ったら伸びていった。(飯塚は)初回と2回に真ん中にボールが集まり過ぎていた。後半は安心して見ていられた。関根学園が一戦ごとに強くなっていったのを肌で感じた。(劇的な試合が多いが)池田を中心に諦めないぞという姿勢がこのチームにはある。(甲子園では)どうしてもこのチームで選抜のリベンジをしたいと選手と話していた。全国制覇が目標なので、それを目指して頑張る」

◇日本文理・池田貴将主将の話◇
「(涙で)苦しかった。甲子園に行けることは嬉しいし、最高の仲間なので、絶対に全国優勝したい。関根学園はシード校を撃破しているチームで、前半は勢いに飲み込まれてしまった。絶対にひっくり返せると思っていた。小太刀ありがとうと言うしかない。ここがまた新たなスタート地点。全国優勝を目指して一戦一戦頑張りたい」

◇日本文理・飯塚悟史投手の話◇
「嬉しい。序盤でみんなに申し訳ない投球をして、仲間に感謝したい。逆転できる力はあると仲間を信じていた。甲子園を目指してやってきた。まず1勝を目指して頑張りたい。持ち味をしっかり発揮できるよう甲子園でも思い切った投球を見せたい」

◇日本文理・小太刀緒飛選手◇
「信じられない気持ち。次の池田につなげば何かが起きる、と思っていた。無我夢中だったので球種はよく憶えていない。一塁ベースを周った時に(栃木県から)新潟に来て良かったと思った。甲子園では全国制覇を目指して頑張りたい」

◆関根学園・安川斉監督の話◆
「悔しい。ただ本当によくここまで頑張った。全国制覇を目指すチームを相手に最終回まで苦しめたのだから・・・。想像できないくらいのチームだった。コツコツと努力した3年生、何かやってくれるかなと思っていた。理想通りの試合運びだった。中押しできなかったのが大きかった。投手交代は予定通り。ただ樋口はきのうの明訓戦で打球をぶつけて左足の中指を骨折していて、本人もどうしても投げたいと。私も彼でという思いがあったので後悔はしていない。素晴らしい選手だった、ありがとうと言いたい。笑顔で上越に帰ります」

◆関根学園・市橋崇見主将の話◆
「チームワークが良く最高のチームだった。試合を楽しもうと言い続けてきた。本当は泣きたいぐらい悔しいが、準優勝という結果は凄く良い結果だったので、笑顔で帰ろうと思う。(上越からの応援は)本当に嬉しかった。文理も打ったが、打撃では自分たちも負けなかったと思う。ただ最後にあそこで打てるのは全国制覇を狙っているチームだなと思った。(日本文理の池田主将には)『絶対に全国制覇してこいよ』と言った。この大会で怖いことも、楽しいことも、いろいろ野球で経験させてもらえた。後輩には甲子園に行って欲しい」

◆先発した関根学園2年・中村光希投手の話◆
「文理打線は甘いボールを打ってるので低めを突いた。インコースと緩急を意識した。立ち上がりは緊張していた。(0点に抑え自信になった?)はい。最後はサヨナラで負けたが、納得いく野球ができたと思う」


優勝した日本文理


準優勝の関根学園

(取材・撮影・文/岡田浩人 撮影/嶋田健一)


【高校野球】日本文理と関根学園が決勝戦へ 新潟大会準決勝

第96回全国高校野球選手権・新潟大会は26日、準決勝2試合がハードオフ・エコスタジアムでおこなわれ、第1試合で日本文理が北越をくだし、2年連続の決勝進出を決めた。第2試合は関根学園が新潟明訓をくだし、初の決勝進出を決めた。決勝戦は27日(日)13時からハードオフ・エコスタジアムでおこなわれる。

2年連続で決勝進出を決めた日本文理の選手たち


初の決勝進出を決めた関根学園の選手たち

◎26日の準決勝の結果◎
①日本文理9-1北越(7回コールド)
北越100 000 0 |1
文理100 017 × |9
→日本文理が2年連続の決勝進出

②関根学園5-2新潟明訓(試合終了)
明訓000 001 010 |2
関根000 012 20× |5
→関根学園が初の決勝進出

◎日本文理9-1北越◎

1回表、北越が4番・山﨑嘉紀選手の右前適時打で1点先制 走者・栗山望選手


北越の先発①山﨑嘉紀投手 丁寧に低めを突く投球で中盤までは互角の試合内容


1回裏、日本文理が5番・片岡優斗選手の中前適時打で同点に追い付く


5回裏、日本文理は9番・飯塚悟史選手の左越二塁打で1点勝ち越す


5回裏、北越は⑰箕輪希翔主将が伝令でマウンドへ


6回裏、日本文理は2死から連打を見せる 口火は8番・新井充選手の中前安打


6回裏、9番・飯塚悟史選手の右越二塁打で1点追加


2番・黒臺騎士選手が左前安打でつなぐ


3番・小太刀緒飛選手が左前適時打


4番・池田貴将選手が中前適時打


5番・片岡優斗選手が左前適時打


6番・小林将也選手が中前2点適時打でこの回7得点


日本文理のエース①飯塚悟史投手 被安打4、失点1と要所を締めた


試合終了、健闘を称え合う両チーム

◇日本文理・大井道夫監督の話◇
「つなぐ意識で打撃ができた。インコースの後はアウトコース、速い球の後は緩い球が来るから、と言っていた。(6回2死から)ああいう打撃ができると強い。何とか続けて欲しい。飯塚はボールが来ていなかったが、中盤から調子が上がってきた。きょうは投げることに専念しろと9番打者にしたのに、そういう時に限って打つ(笑)。(決勝戦は)今まで通りウチの野球をやり切ることが大事。頑張ってくれると思う」

◇日本文理・池田貴将主将の話◇
「先制されても焦りはなかった。どこのチームも打倒文理で向かってきている。この試合にかける北越の強い思いを感じたが、それに負けじとやってきた。(6回の集中打は)2アウトからでもあれだけつなぐことができた。次の試合でもできれば。(初戦で苦戦した)新潟戦がなかったら、つなぐ意識を持てなかった。(決勝は)いつも通りに試合ができれば。死にもの狂いでやってきたことを出すだけ」

◇日本文理・飯塚悟史投手の話◇
「浮足立って試合に入ってしまった。初回は腕が振れていなかった。その後、しっかり腕を振って投げるように心がけた。みんなが点数を取ってくれてコールド勝ちできたのは連戦なので大きい。(決勝戦は)甲子園に行くため明日しっかり勝たないといけない。(決勝は)9回を投げ切らなければいけないので、気持ちで負けないようにしたい」

◆北越・小島清監督の話◆
いいゲームをしてくれたが、悔しい。いいチームになってくれたと思うと、このチームでもっと試合がしたかった。もう少し早く山﨑を代えるべきだった。私の判断ミスで大差になるまで引っ張ってしまった。文理打線は簡単に打ち取れない。ツーストライクからのバッティングがしぶとかった。あとアウト一つが取れなかった。(捕手に12番の佐藤大地選手を起用し)これまでと配球を変えて勝負した。3度目の正直を、と臨んだ試合だったが、この試合はこれからの北越の財産になる。3年生の部員数が多く、初めはまとまりがなかったが、だんだんとチームの結束力が強くなり、夏は一試合ごとに成長を感じることができた。できればもっと先まで見たかった

◆北越・山﨑嘉紀投手の話◆
「絶対勝ちたい気持ちでマウンドに行った。たくさんの応援が自分の背中を押してくれた。1人でやっているんじゃない、仲間と一緒にやっているんだという強い気持ちで戦った。(文理は)どの打者も振ってきて、しっかり抑えられずチームに申し訳ない。チーム一丸となって戦えたが力不足で流れを止められなかった。(今後の進路は)ゆっくりと考えて決めたい」

◎関根学園5-2新潟明訓◎

関根学園の先発①中村光希投手 130キロ台中盤の力のあるボールを見せた


新潟明訓の先発⑪漆原大晟投手 この試合は最速141キロの直球を投げ込んだ


5回裏、関根学園が遊ゴロ失策の間に滝澤拓人選手が生還し1点先制


6回表、新潟明訓は海沼大聖選手が三ゴロも悪送球の間に1点返し同点に


関根学園は6回途中から2番手⑩樋口甲星投手がマウンドへ


6回裏、関根学園は6番・滝澤拓人選手の右前適時打で1点勝ち越し


滝澤選手の適時打で生還した⑨土田拓朗選手


6回途中からマウンドに上がった新潟明訓①村山賢人投手


7回裏、関根学園は3番⑦小山謙太郎選手の三塁打などで2点追加 明訓を追い詰める


8回表、新潟明訓は代打⑦勝海光太朗選手の適時打で1点を返す


9回表、新潟明訓の9番・伊藤拓将選手が遊ゴロに倒れ2アウト


9回表2死もベンチ前でキャッチボールを始める村山賢人投手

最後の打者をセカンドゴロに打ち取り、マウンドで喜ぶ関根学園⑩樋口甲星投手

◇関根学園・安川斉監督の話◇
「いつひっくり返されてもおかしくないと思っていた。投手陣が明訓打線を4安打に抑えるとは考えてもいなかった。何度も言っているがウチは2度、3度と死んでいるチーム。選手が開き直って楽しんだのが勝因。漆原くんでくると予想していたが、力負けだけはするなと言っていた。(先発の)中村は当初3回までと思っていたが、予想以上に良かったので引っ張った。選手には学校の点数では取れない200点をあげたい。(決勝戦は)準備も用意もしていないし、(新潟市に)宿も取っていない。東の横綱を相手に序の口が一生懸命やる。のびのびやらせたい」

◇関根学園・市橋崇見(しゅうけん)主将の話◇
「実感が湧かない。きょうは投手が頑張ってくれた。先発の中村がよく投げてくれた。投手中心に守って、打つべき人間が打って勝った。(チームは逆転勝ちで)這い上がって来たチーム。そこが強み。打撃は自信を持っている。安打でも死球でもどんな形でも点を取る。(決勝戦は)きょうと同様に試合を楽しんでやりたい。自分たちが先制して相手を慌てさせたい。文理を倒して甲子園に行きたい」

◇関根学園・中村光希投手の話◇
「(2年生で先発だったが)思い切っていこうと考えていた。自分では点数は80点くらい。とにかくインコースを突いたり、低めを丁寧にいこうと思った。前半はスプリット、後は縦のスライダーを中心に低めを突いた。あしたもいい形で次の投手につなげられれば」

◆新潟明訓・本間健治郎監督の話◆
「言葉がない。やることはやってきたと思うが、きっかけをつかませることができなかった。村山はマウンドに上がってボールを見た時にいっぱいいっぱいという感じがしたが、残りのイニングを何とか失点を防げばと・・・ただ力は出してくれた。(序盤の打撃が重かった?)そうですね・・・」

◆新潟明訓・村山賢人投手の話◆
「自分がマウンドへ上がった以上は流れを変えようという意識だったが、自分が打たれて流れが来てくれなかった。疲れはなく、最初から全力でいけた。漆原から『あとは任せた』と言ってもらって、よしと思ったが力不足だった。自分1人ではここまで来れなかった。漆原と切磋琢磨して、大きな存在だった。悔しい。甲子園の雰囲気を味わいたかった。大学で野球を頑張りたい」

◎27日の決勝戦◎
13:00~ 日本文理×関根学園
※日本文理が勝てば2年連続8回目の出場
※関根学園が勝てば春夏通じて初出場

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【中学軟式】県大会 吉田中が2連覇 巻西中が準優勝

新潟県中体連の第61回新潟県中学校軟式野球大会(県大会)は26日、長岡市で準決勝と決勝、代表決定戦がおこなわれ、燕市立吉田中学校が去年に続き2連覇を果たした。吉田中は全軟県大会と合わせ二冠達成。準優勝の巻西中、代表決定戦に勝った直江津中の上位3校が8月5~7日の日程で新潟市でおこなわれる北信越大会に出場する。また黒川中が中部日本大会に出場する。

◎26日の試合結果◎
<準決勝>
巻西中4-2直江津中
吉田中2-0黒川中

<決勝>
吉田中5-1巻西中

<代表決定戦>
直江津中6-1黒川中
全軟県大会に続き二冠を達成した吉田中(写真は5月の全軟県大会)
全軟県大会に続き二冠を達成した吉田中(写真は5月の全軟県大会)

(取材・文/岡田浩人)