【高校野球】大会2日目 1回戦14試合がおこなわれる

夏の高校野球・新潟大会は11日、大会2日目を迎え、6球場で1回戦14試合がおこなわれた。鳥屋野球場の第1試合では、新潟第一のエース・小嶋諒生が7回参考ながら無安打無得点試合の好投を見せた。12日は4球場で1回戦の8試合がおこなわれる予定。

◆11日の試合結果◆
<新潟市・鳥屋野>
新潟第一7-0新潟北(7回コールド)
北越8-0新潟(7回コールド)
新潟江南8-1新潟向陽(7回コールド)

<新潟市・みどりと森>
開志学園4-3加茂暁星(延長10回サヨナラ)
万代11-1阿賀野(5回コールド)

<新発田市・五十公野>
新発田南3-1阿賀黎明(試合終了)
新発田5-0加茂(試合終了)

<三條機械スタジアム>
小千谷2-1小千谷西(延長11回)
高田農8-3塩沢商工(試合終了)

<長岡市・悠久山>
長岡向陵3-2六日町(試合終了)
長岡高専6-1吉田(試合終了)
帝京長岡9-2高田北城(7回コールド

<柏崎市・佐藤池>
松代6-5新井(9回サヨナラ)
上越総合技術3-1糸魚川白嶺(試合終了)

◆「日本文理を倒すことを目標に」・・・新潟第一・小嶋諒生投手◆

「調子が良かったので捕手が構えたミット目がけて投げた」と試合後淡々と話した新潟第一の小嶋諒生。7回参考ながら無安打無得点の好投。許した走者は7回の先頭打者に与えた四球だけ。直後にマウンドに駆け寄った捕手の五十嵐槙人に「完全試合を逃して惜しかったな」と言われ、マウンドで笑顔を見せる余裕があった。7回コールドながら毎回の15奪三振。途中7連続空振り三振の快投にも「完全試合も無安打無得点も意識しなかった。勝つことだけが目標だった」と話す。
中学3年で捕手から投手に転向。力のある直球と角度あるスライダーが持ち味。石本真琴監督は「小嶋を中心に守るチーム。今日のような投球をしてもらわないと困る」とチームの柱として期待を寄せる。
春の県大会では1回戦で新発田農と対戦。延長11回を投げ切ったが0-1でサヨナラ負け。勝てば2回戦で日本文理と対戦する予定だった。「文理を倒そうと目標にしてきた」という小嶋は、夏に向けスタミナ強化のため毎朝10キロの走り込みを続けてきた。初速と終速の差を少なくするため、バッターに近い位置で球を離すよう心掛け、直球で空振りを奪えるようになった。

2回戦は春に戦えなかった日本文理との対戦となる。「次の文理戦は簡単にはいかないが、今までやってきたことを信じて強気でいきたい。文理に勝つために練習してきた。勝って勢いをつけたい。最後の夏、集大成を出します」・・・静かに語る小嶋の言葉に強い決意がうかがえた。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【高校野球】新潟大会開幕 甲子園懸け熱戦始まる 

夏の甲子園出場を懸けた第95回全国高校野球選手権・新潟大会が10日開幕し、新潟市中央区のハードオフ・エコスタジアム新潟で開会式と1回戦の2試合がおこなわれた。今大会には連合2チームを含む88チーム(90校)が参加。昨年優勝の新潟明訓を先頭に行進が始まり、開幕試合を戦う2チームが最後に入場した。選手の先導役には巻総合の3年で女子部員の松本里緒さんが務めた。

先導役の巻総合・松本里緒さん

第1シード・村上桜ヶ丘の入場行進

新津・山田優気主将の選手宣誓

開会式では新津の山田優気主将が「野球は1人ではできない。たくさんの人との関わりの中に自分がいて、チームがある。私たちはその感謝や思いを、ひたむきに野球をすることで証明したい」と宣誓した。男子部員と一緒に3年間練習で汗を流し、入場行進の先導役を務めた松本さんは「精一杯感謝の気持ちを込めて務めさせてもらった」と感想を話した。試合には出場できないが「全力で応援したい」と目を輝かせた。

新潟大会は日程が順調に進めば、21日に準々決勝、23日に準決勝、24日に決勝がハードオフ・エコスタジアム新潟でおこなわれる。夏の甲子園大会は8月8日に開幕する。

◆10日の試合結果◆
<1回戦>
長岡農19-0正徳館(5回コールド)
村松9-2敬和学園(7回コールド)


◆村松9-2敬和学園◆


序盤は1点を争う展開だったが、5回以降に村松が集中打で突き放した。
村松は3年生と2年生の部員が5人で、秋は部外からの「助っ人」を借りたが初戦でコールド負け。春に1年生が14人入部しチーム内の競争が激しくなった。主将でエースの佐久間雄斗が先発したものの、「ブルペンから痛めていた腰の状態が良くなかった」といい、3回途中で1年左腕・小林稜に交代。「座っている方が腰には負担がかからない」という佐久間は捕手として1年生をリードし、4番打者としては5回に追加点を奪う中越え三塁打を放った。

村松の2番手で好投した小林稜

校歌を歌う村松ナイン

村松・佐久間雄斗主将

これまで緑色の文字で「MATSUKO」と記されていた伝統のユニフォームから、この春に漢字で「村松」と記されたものに一新した。「村松という名前をはっきりと出したかった」(石塚厚己監督)という思いに応え、見事に新ユニフォームでの公式戦初勝利を飾った。2回戦は第1シードの村上桜ヶ丘が相手。佐久間主将は「胸を借りるつもりで思い切っていきたい」と意気込んだ。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【高校野球】新潟大会開幕 選手宣誓全文

<第95回全国高校野球選手権・新潟大会 選手宣誓全文>

宣誓

人は時に夢を諦めそうになったり、言い訳をして、歩むことをやめてしまうことがあると思います。その回数や挫折の大きさは人それぞれかもしれません。しかし、そこで何もしなければ一向に前に進むことはできません。やるしかないんです。この大会もそういった強い気持ちを持った者たちが集まり、その意志を成し遂げたチームこそが勝利の旗を掲げることができると信じています。

また野球は1人ではできません。たくさんの人との関わりの中に自分がいて、チームがあります。私たちはその方々への感謝や思いを、ただひたむきに野球をすることで証明したいと思います。そして、その姿が見てくださる方の背中を押す力となり、何かをやろうとするきっかけになることを願っています。だからこそ私たちは頂点を目指し、全力で正々堂々と闘い続けることを誓います。

平成25年7月10日
選手代表 新潟県立新津高等学校野球部主将 山田優気


選手宣誓をおこなう新津・山田優気主将

(取材・撮影/岡田浩人)