【ルートインBCL】赤堀元之新監督が自主トレ視察 選手と初顔合わせ

ルートインBCリーグの新潟アルビレックスBCで今季から指揮を執る赤堀元之新監督(44)が4日、長岡市の室内練習場を訪れ、合同自主トレーニングに励む選手たちを初めて視察した。初対面した選手たちに「しっかりコミュニケーションを取っていきたい。けがのないよう3月(15日)のキャンプインまでに体を作ってきてほしい」と呼び掛けた。

選手たちと初対面し挨拶する赤堀元之新監督(右端)

合同自主トレには投手7人、捕手2人、野手1人の計10人が参加し、キャッチボールや軽い投げ込み、ノックなどで汗を流した。大阪から空路で新潟入りした赤堀監督は正午前に室内練習場に姿を見せ、約30分間練習の様子を視察した。選手1人1人から挨拶を受け、握手で激励した。

1人1人と握手を交わす赤堀監督

練習の様子を熱心に視察した

練習の様子を視察した赤堀監督は「みんな元気にはつらつと練習している。(3月15日のキャンプインまで)動ける体で来てほしいし、けがをしないようやってきてほしい。投手は肩を作ってきてくれればいいし、野手はバットを振ってきてくれればと思う。きょうは投手を見ることができ、ビデオで見ていたイメージ通り投げている感じで掴めてよかった。左投手の渡辺雄大、山口(祥吾)が面白いと思った。(雪が多くて)きょうは驚いたが環境は仕方がない。それぞれがキャンプインまでできる範囲のことを集中してくれたらいいと思う」と感想を述べた。

今季から野手にも挑戦したい旨の意向を赤堀監督に伝える渡辺貴洋投手(左)

打撃練習に取り組む渡辺貴洋投手

今季から投手だけでなく野手にも挑戦したい意向を赤堀監督に早速伝えた渡辺貴洋投手(胎内市出身・元巨人育成)は「初めて会うので言っておきたいと思った。『大変だけど頑張れ』と言われた。投手も野手もやるということで人の2倍も3倍もやらなければいけない。どちらも成績を残せるようがんばりたい」と意気込みを示した。

今季5年目を迎える阿部拳斗投手(中越高出身)は「(赤堀監督に)精神的なことを聞きたい。マウンド上の振る舞い方や試合の作り方など。年齢も年齢なので、今年は結果にこだわっていきたい。仕上がりは早すぎるくらい早い。6キロくらい絞った。目標はNPBに行くだけ」と決意を語った。

チームは3月15日から新潟市でキャンプ(全体練習)に入り、4月の開幕に備える。赤堀監督は2月中旬に長岡市入りし、チームに合流する予定。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【女子野球】益田詩歩さんが球団代表に就任 新潟県初の女子プロ選手

長岡市出身で新潟県初の女子プロ野球選手として活躍した益田詩歩さん(26)が日本女子プロ野球機構の東北レイア(本拠地・宮城県仙台市)の球団代表に就任した。リーグに所属する4球団のうち東北レイアは今季はリーグ戦に参戦せず、若手の育成に力を入れながら地域に根差した女子プロ野球の底辺拡大に力を注ぐチームとなる。2010年から4年間女子プロ選手としてリーグを引っ張り、2013年シーズンで現役を引退した益田さん。フロントの立場から「女子プロ野球の環境を整え、新しいスポーツ文化を生み出したい。東北から女子野球熱の高い新潟をバックアップしたい」と意気込んでいる。

東北レイアの球団代表に就任した益田詩歩さん

Q2013年に現役を辞めた理由は?
益田「4年間プロ選手をやらせていただき、プロ野球選手という夢が叶って嬉しかった。その反面、お客さんが減っていって女子プロ野球がこのままでは未来がないのでは、というフロント的な考えをずっと思っていた。機構の会議に出た時に、スタッフの中にプロ選手がいた方がいいのではないかと思った。自分の仲間が野球をする環境、女子プロ野球を運営する環境、お客さんが女子プロ野球を楽しめる環境を変えていきたいと思った。女子プロ野球には凄く可能性を感じていて、新しいスポーツ文化を生み出すことができると思った」
Q女子プロ野球の魅力をどう感じている?
益田「女子プロ野球選手は野球が大好きで、野球ができる環境を求めてプロになっている。お金のために野球をやっていない。高校野球に近い。全力プレーで、かつ選手が楽しんでやっていることがお客さんの心を打つのではないか。選手時代から女子プロ野球はお客さんが心から笑顔になってくれる感じを受けてきた。東北で活動することでいろいろな人に元気を与えることができるのでは」
Q引退後の2014年はどうしていた?
「埼玉の2チームの試合運営に関わっていた。お客さんに対する球場内の演出など。そこでは1つの試合に対してこれだけの人、スタッフが動いているのかと実感した。選手時代は全く見えていなかった。こういうことも元選手だから現役選手に伝えられる。逆に選手の気持ちもフロントに伝えられる」

現役時代の益田選手(2013年6月) 巧打の外野手として活躍した

Q新たに東北を拠点とする球団の代表に就任した
「今季は京都フローラ、兵庫ディオーネ、埼玉アストライアの3チームが前後期の公式戦を戦う。東北レイアはしっかり次世代の選手を育成する。今まではしっかりと育成ができていなかったという反省がある。1年目は若手や高卒新入団選手など12人の選手が所属する。選手の力を伸ばし、トップ3チームに選手を供給する。東北レイアは国内の女子チームとの実戦や男子とも練習試合などをやっていきたいと考えている。2017年にはこのチームで公式戦に参戦することを決めている」
Q今後、地元・新潟との関わりは?
「新潟には大きな可能性を感じている。頓所理加さん(BBガールズ普及委員会代表)の活動をはじめ女子野球が盛ん。やっと頓所さんのサポートを全力でできる。私が15歳で長岡を出た時にはなかった女子野球熱を頓所さんが作ってくれた。これを全力でバックアップしたい。仙台と新潟は近い。新潟の女子野球熱をもっともっと熱くしたい。新潟を女子のレベルの高い県にできたらと思う。ぜひ益田を呼んでほしい」
Q改めて目標は
「女子プロ野球選手になった時、オーストラリアで岡島秀樹さんに直談判して一緒にトレーニングをさせてもらったことがある。行動力には自信がある。チャンスは誰にでもある。そういうチャンスはどんどん掴んでいってほしいと若い選手やスタッフに伝えたい。目先だけではなく先を見た時の競技レベルを上げたい。才能ある選手が入ってくるので開花させてあげたい。日本で子どもたちがもっと野球ができるような環境を作りたい。このチームならできる。東北各地で子どもたちと野球を楽しめる環境を作りたい」

<参考>
益田詩歩さんの女子プロ野球選手として歩みは、2013年3月11日の当サイト記事に詳しく掲載してあります。参考にしてください。
https://www.niigatayakyu.com/archives/117


◎お知らせ◎
県内の野球好きの小学生女子のためのイベント「BBガールズ ウィンターフェスタ2015」(主催・BBガールズ普及委員会)が2月15日(日)午前9時30分から12時30分まで、出雲崎町民体育館でおこなわれます。新潟県初の女子プロ野球選手として活躍した益田詩歩さんの野球教室もおこなわれます。参加申し込みは以下のポスターに記された方法で事務局までお申し込みください。
(注意:開始時刻が『PM9:30』と記されていますが、『AM9:30』の間違いです)


(取材・撮影・文/岡田浩人)