【高校野球】新潟大会開幕 甲子園懸け熱戦始まる 

夏の甲子園出場を懸けた第95回全国高校野球選手権・新潟大会が10日開幕し、新潟市中央区のハードオフ・エコスタジアム新潟で開会式と1回戦の2試合がおこなわれた。今大会には連合2チームを含む88チーム(90校)が参加。昨年優勝の新潟明訓を先頭に行進が始まり、開幕試合を戦う2チームが最後に入場した。選手の先導役には巻総合の3年で女子部員の松本里緒さんが務めた。

先導役の巻総合・松本里緒さん

第1シード・村上桜ヶ丘の入場行進

新津・山田優気主将の選手宣誓

開会式では新津の山田優気主将が「野球は1人ではできない。たくさんの人との関わりの中に自分がいて、チームがある。私たちはその感謝や思いを、ひたむきに野球をすることで証明したい」と宣誓した。男子部員と一緒に3年間練習で汗を流し、入場行進の先導役を務めた松本さんは「精一杯感謝の気持ちを込めて務めさせてもらった」と感想を話した。試合には出場できないが「全力で応援したい」と目を輝かせた。

新潟大会は日程が順調に進めば、21日に準々決勝、23日に準決勝、24日に決勝がハードオフ・エコスタジアム新潟でおこなわれる。夏の甲子園大会は8月8日に開幕する。

◆10日の試合結果◆
<1回戦>
長岡農19-0正徳館(5回コールド)
村松9-2敬和学園(7回コールド)


◆村松9-2敬和学園◆


序盤は1点を争う展開だったが、5回以降に村松が集中打で突き放した。
村松は3年生と2年生の部員が5人で、秋は部外からの「助っ人」を借りたが初戦でコールド負け。春に1年生が14人入部しチーム内の競争が激しくなった。主将でエースの佐久間雄斗が先発したものの、「ブルペンから痛めていた腰の状態が良くなかった」といい、3回途中で1年左腕・小林稜に交代。「座っている方が腰には負担がかからない」という佐久間は捕手として1年生をリードし、4番打者としては5回に追加点を奪う中越え三塁打を放った。

村松の2番手で好投した小林稜

校歌を歌う村松ナイン

村松・佐久間雄斗主将

これまで緑色の文字で「MATSUKO」と記されていた伝統のユニフォームから、この春に漢字で「村松」と記されたものに一新した。「村松という名前をはっきりと出したかった」(石塚厚己監督)という思いに応え、見事に新ユニフォームでの公式戦初勝利を飾った。2回戦は第1シードの村上桜ヶ丘が相手。佐久間主将は「胸を借りるつもりで思い切っていきたい」と意気込んだ。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【高校野球】新潟大会開幕 選手宣誓全文

<第95回全国高校野球選手権・新潟大会 選手宣誓全文>

宣誓

人は時に夢を諦めそうになったり、言い訳をして、歩むことをやめてしまうことがあると思います。その回数や挫折の大きさは人それぞれかもしれません。しかし、そこで何もしなければ一向に前に進むことはできません。やるしかないんです。この大会もそういった強い気持ちを持った者たちが集まり、その意志を成し遂げたチームこそが勝利の旗を掲げることができると信じています。

また野球は1人ではできません。たくさんの人との関わりの中に自分がいて、チームがあります。私たちはその方々への感謝や思いを、ただひたむきに野球をすることで証明したいと思います。そして、その姿が見てくださる方の背中を押す力となり、何かをやろうとするきっかけになることを願っています。だからこそ私たちは頂点を目指し、全力で正々堂々と闘い続けることを誓います。

平成25年7月10日
選手代表 新潟県立新津高等学校野球部主将 山田優気


選手宣誓をおこなう新津・山田優気主将

(取材・撮影/岡田浩人)