来春の選抜甲子園の出場校決定のための選考資料となる「第153回北信越高校野球・新潟県大会(秋季県大会)」は23日、三条パール金属スタジアムで準決勝2試合が行われ、中越と日本文理が勝ち上がり、24日に行われる決勝戦への進出と10月11日から富山県で開催される北信越大会への出場を決めた。準決勝で敗れた開志学園と帝京長岡は決勝戦前に行われる第3代表決定戦で、北信越大会への最後の出場枠を懸けて戦う。
準決勝①中越5-1開志学園/1失点で完投した中越①柳涼太郎(2年)…開志学園の打線を5安打に抑えた
準決勝②日本文理10-3帝京長岡/5回裏、2点適時打を放った日本文理・土屋太偉哉(2年)は準決勝で3安打3打点
◎23日の準決勝の試合結果◎
<三条パール>
①中越5-1開志学園
→中越が決勝進出&北信越出場
(バッテリー)
開志:伊藤徹、永田快成、上原尚-武藤楓芽
中越:柳涼太郎-山岸宏成
(二塁打)
中越:室星燿(2回)
(三塁打)
開志:菅陽太(8回)
◇中越・本田仁哉監督の話◇
「北信越大会には是が非でも出たかったので大きな勝利。甲子園に行った後の新チームで行けるかどうかは今後へ大きなポイントとなると思っていた。(柳は)こういう北信越への勝負が懸かった試合でよく力を出し切った。直球のキレはもともとあるが、試合の中で落ち着いて、どっしりしていて頼もしかった。(野手の甲子園経験がある3人=宮崎、渡邊、山岸が)プレーなどの目に見えるものもあるが、3人がしっかり核になってくれているのが今のチームが経験不足の中でも戦えている大きな要因。(本盗は)その前の回に一打同点のピンチがあり、3点目が欲しかった。(春から16連勝だが)甲子園を原動力に、甲子園で勝つことを意識してやっているので、連勝は意識していない」
◇中越・柳涼太郎投手の話◇
「立ち上がりから打たせて取ろうとして、8回まではテンポ良くいけた。8回は1失点はいいという考えで投げた。きょうは直球が抜けていたので次に修正したい。コースに投げることができてそれは良かった。きょうは一人で投げるつもりで9回まで投げる気持ちだった。(北信越大会出場で)夏の甲子園出場の後に中越は北信越になかなか出られなかったので、自分たちの代で変えることができて良かった」
◆開志学園・川上大輔監督の話◆
「(相手の足を絡めた攻撃について)きのうもだいぶ対策してきたが、どこかで来るだろうと思っていたが、いつもなら冷静にできる捕手が投げてしまった。あとは1点目の失策。あれが痛かった。カバーリングや走塁でもチームとしての緩みがあった。もう一度やってきたことをしっかりやろうと話した。(第3代表決定戦へ)次に勝てばまだ北信越に繋がる。気持ちを切り替えて、またあした勝ちにいきたい」
②日本文理10-3帝京長岡(7回コールド)
→日本文理が決勝進出&北信越出場
(バッテリー)
帝京:鈴木大翔、西脇駆、鈴木祥大、髙木柊冴-松本覇
文理:染谷崇史-渡邉駿仁
(二塁打)
帝京:兵藤蒼介(2回)
文理:秦碧羽2(1回、3回)、臼木彪牙2(1回、6回)
◇日本文理・鈴木崇監督の話◇
「1年間苦しかったが、きのうも3年生が(練習に)来てくれて、ひとつ形になって良かった。日本文理としてベスト8のラインの下でこの夏も終わったので、宿命を取り戻すため…技術面はまだまだだが気持ち面では常々言っている。(初回は2死から得点だったが)このチームは2死からの得点がある。県央工に勝ってから、きょうが決勝だという気持ちで作ってきた。もう一回あした決勝ができるぞと今選手に話してきた。送りバントができなかったり、いろいろな反省点はあるが、あしたに繋がったのでまたあすに向けて練習したい。(北信越大会出場が決まり)石川、福井など…全国経験者たちを相手に勝負するんだと甲子園期間中も言ってきた。上がる途中まできている」
◇日本文理・臼木彪牙選手の話◇
「チャンスに回してもらったので、そこで返すことができて良かった。(初回は)インハイの直球。手応えはあった。チャンスは好きで楽しい。燃える。いい打者たちが自分に回してくれる。絶対に打たなければいけない使命感はある。夏は誰よりもバットを振ってきたので自信を持っている。(北信越大会出場は)率直にうれしいが、通過点で選抜が目標なのでしっかり北信越でも勝ちたい」
◆帝京長岡・芝草宇宙監督の話◆
「(ポイントは)投手の失点は3点くらいまではいいので、全員で守り切ろうと話したが、見ての通りでそこが敗因。鈴木大はいい直球を投げていたが、試合でうまく使い切れないという反省点が出た。変化球がストライクに入らず投球にならなかった。その後の西脇もバント処理でしっかり声掛けできなかった。2人とも2年生なので、しっかり課題に向き合ってほしい。(打撃は)もう少しいきたかったが…しっかり相手投手を分析してやってきたが、ダラダラといってしまった。(第3代表決定戦になるが)優勝することしか頭になかった中で落としたので…ただやるしかない。打線も2年生にもう少し引っ張っていってもらいたい」
◎24日の試合予定◎
<三条パール>
[第3代表決定戦]
開志学園(10:00)帝京長岡
[決勝戦]
中越(12:30)日本文理
(取材・撮影・文/岡田浩人 取材・撮影/武山智史 撮影/若月仁、石澤朋子)