大和中が出場予定だった全国大会は中止 県高野連は15日まで練習自粛求める

新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、国が小学校、中学校、高校などの臨時休校を要請したことを受け、新潟県内の学校や野球関係団体も対応に追われた。

新潟県高野連は28日、新潟県教育庁保健体育課からの「3月15日(日)まで部活動、遠征、合宿、練習試合等の実施を中止・延期」するよう求める通知を受けた。それに基づいて同日、各加盟校に適切に対応するよう文書で求めた。

中学の軟式野球部をはじめとした部活動については、各市町村の教育委員会の判断によるが、部活動の指導者によると、各地域とも概ね「春休み前までの活動自粛」という対応になっているという。

その中で、昨秋の県中学生新人野球大会(オンヨネカップ)で初優勝した南魚沼市立大和中学校の出場が決まっていた「第11回全日本少年春季軟式野球大会」は28日に開催中止が決定した。全国56校が参加し、3月21日から静岡県で開幕予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け大会自体が中止となった。

大和中の佐藤亮介監督は「子どもたちの活躍の場がなくなってしまい残念」と肩を落とした。28日午前に主催者から連絡を受けた。選手たちには放課後に伝えたが、涙を流す選手もいたという。佐藤監督は「秋に県大会で優勝した事実は変わらない。そのことを自信にして、夏に全国の舞台に出場できるよう頑張ろう」と選手を励ましたという。

中学硬式野球のリトルシニア新潟ブロックは28日、県内各チームに対し3月15日まで練習、遠征、練習試合等の活動を自粛するよう求めた。 昨秋の信越大会で優勝した新潟西シニアが出場を決めている「第26回全国選抜野球大会」(3月25日、大阪府で開幕)について、日本リトルシニア中学硬式野球協会は開会式の「中止」を決定したが、大会の実施可否については28日時点では「検討中」としている。

また中学硬式のヤングリーグに所属する新潟ヤングは27日の段階で、練習を含む当面の活動休止を決めていたが、28日に全日本少年硬式野球連盟からの通達を受け、春休み終了まで活動を休止することを決めた。

高校女子硬式野球の全国大会「第21回全国高校女子硬式野球選抜大会」は28日に大会の中止が決まった。埼玉県で3月27日に開幕し、全国30チームが参加。新潟県からは開志学園が出場予定だった。

(取材・文/岡田浩人)