【高校野球】中越がベスト4進出 県央工は敗退 北信越大会・準々決勝

長野県で開催中の第132回北信越高校野球大会は7日、準々決勝4試合がおこなわれ、中越(新潟1位)が11対3で上田西(長野2位)に8回コールド勝ち、昨秋に続くベスト4進出を決めた。新潟県央工(新潟2位)は3対9で佐久長聖(長野1位)に敗れた。8日は長野オリンピックスタジアムで準決勝2試合がおこなわれる。中越は春のセンバツ優勝校の敦賀気比(福井1位)と対戦する。


中越×上田西 4回表、中越が9番・井口修一選手に左線二塁打で2点を入れ勝ち越し

◎7日の準々決勝の試合結果◎
中越11-3上田西(8回コールド)
中越 010 300 16 =11
上田 200 100 00 =3
→中越がベスト4進出
(バッテリー)
中越:①上村、⑩高井、⑱雪野-②波方
上田:⑱柳沢、⑯工藤-②野口

◎戦評◎
中越は先制されたものの集中打で逆転し、終盤に持ち前の長打力で突き放した。
中越は初回にエース上村の立ち上がりを攻められ2失点をしたが、直後の2回に犠飛で1点を返した。4回には小林弘の左越二塁打で同点に追いついた後、走者2人を置き、井口の左線二塁打で逆転に成功。終盤の8回には6本の長短打を集めて6得点しコールド勝ちした。


中越の先発・上村将太投手 5回途中までで3失点の内容だった


7回には2番・永井海斗選手のスクイズで追加点を挙げる


5回途中からマウンドに上がった高井涼投手 無失点の安定した投球だった

◇中越・本田仁哉監督の話◇
「先制されて、その後すぐに1点返せたので勝負できるかなと思った。(投手陣は)そんなに調子が悪いわけではないが、上村は2ストライクからもう少し思い切って得意なボールを投げられればよかったと思う。高井は県大会からいい状態を維持している。(5回の交代は)左打者が2人続いたので(左腕の上村が抑えて)、このタイミングかなと。(8回、斎藤主将に1本長打が出て)チームが勢いづいた。斎藤がああいう結果を出してくれると波に乗れる。(北信越大会は)夏のために高いレベルで力のある相手にいいところ、悪いところを確認できればと思っているが、次が素晴らしいチーム(敦賀気比)なので、自分たちがどれだけできるか、明日チーム全体でどれだけやれるか、失うものは何もないので思い切ってぶつかりたい」

◇中越・斎藤颯主将の話◇
「先制されたが(秋の)松商学園戦の経験をいかして、落ち着いてできた。9回あるということを意識して落ついてできた。自分の前の打者、相手の投手をよく見ることができたので打線がつながったと思う。(自分自身は)3打席目でああいう三振(外のスライダーを空振り)したので、4打席目はスライダーを見切ってから甘い球をしっかり振ることができた。春の県大会以降、左足を上げるフォームに戻した。(準決勝の相手が敦賀気比で)センバツ優勝校にどれだけ通用するか、頑張りたい」

◇中越・上村将太投手の話◇
「直球が伸びていると言われたので、調子は悪くなかった。(初回に)打たれた球は甘く入ってしまった。その後は修正できた。県大会では体にキレがなかったので、ダッシュを繰り返して走りこんできた。直球の腕の振りの感覚がよくなった。(敦賀気比が相手だが)やりたかった相手。どれだけ通用するか、楽しみ。自分の投球をするだけ」


新潟県央工3-9佐久長聖
佐久 116 010 000 =9

県央 001 001 100 =3
(バッテリー)
佐久:⑩北原、⑪小平、⑯玉井、①榎-②宮石
県央:⑩堀、①石橋-②高野
(本塁打)
県央:小田嶋(7回・ソロ)

◎戦評◎
県央工は先発の堀が制球を乱し、序盤から佐久長聖打線につかまった。3回にも追加点を与えた後、エースの石橋を投入したが勢いの付いた相手打線を抑えられなかった。
打線は7安打で3得点。チャンスを作ったが、走塁ミスもあり得点を重ねることができなかった。ただコールド負け寸前だった7回には代打の2年生・小田嶋が本塁打を放つなど、随所に粘りも見せた。


県央工の先発⑩堀俊介投手 3回途中まで5四球で大量失点を許してしまった


県央工の2番手①石橋健哉投手 4回以降は立ち直った


7回に代打で出場し左越え本塁打を放った小田嶋広大選手

◆新潟県央工・高村俊洋監督の話◆
「本来の堀ではなかった。春の県大会で冬の成果を見せて公式戦の舞台を踏んでいる中でメンタルや肉体的な疲労があったのかもしれない。もう1回作り直さなければ。マイナスをプラスに変えられる選手だと思うので夏までに修正してほしい。石橋はその後ゲームを作ってくれた。2人とも自覚を持って練習すると思うので、夏に向けて励んでほしい。(2試合での収穫は)県大会決勝の中越戦は完封負けで、先制されると弱かったが、きのうは先制されたが中盤ひっくり返せた。きょうも9点も取られたが9回まで試合ができた粘り強さはこの2日間で感じられた」

◆新潟県央工・鈴木大成主将の話◆
「点差は開いたが7回に1点を入れることができて収穫もあった。次はこれを勝ちにつなげられるよう夏目指してやっていきたい。(自分自身は)春の県大会は結果が出たが、その後調子が悪くなったまま切り替えることができなかった。1、2番が機能すればこのチームは点が入るが、自分がチャンスメイクできなかった。自分自身が成長していればこういう点差にはならなかった。夏へは先制されても焦らず自分たちのプレーができ、粘り強く攻撃できるかが課題」


◎その他の準々決勝の結果◎
敦賀気比10-0金沢(5回コールド)
金沢 000 00 =0
気比 050 23 =10

松本第一5-4遊学館
松本 001 201 010 =5
遊学 020 000 002 =4


◎8日の準決勝の予定◎
<長野オリンピック>
①中越(10:00)敦賀気比
②佐久長聖(12:30)松本第一

(取材・撮影・文/岡田浩人)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です