【BCL】開幕投手は2年目の山田将生 BCリーグは8日開幕

ルートインBCリーグは8日、2023年シーズンの開幕を迎える。新潟アルビレックスBCは創設17年目のシーズンで、2015年以来のリーグ優勝、そして2012年以来の独立リーグ日本一を目指す。新潟の開幕戦の相手は昨季の王者・信濃グランセローズで、新潟の開幕投手は2年目の山田将生(桐蔭横浜大)が担う。初の開幕投手となる山田は「チームが勝てるよう、流れに乗せられる投球を」と意気込みを語った。新潟は8日、長野オリンピックスタジアムで信濃と対戦する。

初の開幕投手に指名された新潟の山田将生(桐蔭横浜大)…6日はブルペン投球で調整を行った

躍動感あふれるフォームが進化を物語っていた。開幕2日前の刈羽村源土球場で行われた練習で、山田がブルペンで躍動した。このオフ、「一からフォームを見直して、フォームを作り直してきた」と話す。

「投げる瞬間に100%の力を出せるように、そのほかの動きでオンとオフを意識しながらやってきました」

去年11月末から1月末まで、大学同期の巨人・菊地大稀(佐渡高出身)と一緒に自主トレを行ってきた。菊地と同じトレーナーから指導を受け、「脚の使い方、上半身の動き、すべて見直した」という。去年巨人に入団し、一軍でも活躍した菊地の存在も大きかった。「いろいろなものを感じた。取り組みなどに刺激を受けた。頑張ろうという気持ちになっている」と山田は話す。

その変化は周囲に伝わった。橋上秀樹監督は「3月9日にキャンプインした時のブルペンの投げっぷりで、いかにこのオフ期間を過ごしてきたかわかる内容だった。それだけ今季に懸ける意気込みが表れていた。腕が振れるようになった。投球フォームがダイナミックになった」と目を細める。開幕投手を任せることに躊躇はなかった。

開幕戦の相手は昨季のリーグ王者・信濃。山田は「既存の選手は信濃には去年の借りがあると思っている。チームが勝てるよう、流れに乗せられる投球ができれば」と闘志を燃やす。まだシーズン序盤のため、橋上監督は「長いイニングを投げさせることは考えていない」と話し、山田も「調子が良くても悪くても抑えられればいい。言われたイニングをしっかり抑えたい。自分の後には良い投手がいっぱいいる」と力みはない。

「緊張すると思うが、橋上監督が優勝すると言っている以上、信濃を倒さなければどうしようもない。開幕2連戦(信濃戦)を取って流れに乗りたい」とチームの勝利へ、全力で腕を振るつもりである。

橋上秀樹監督(右)から打撃指導を受ける藤原大智主将

開幕前日となる7日は雨のため、チームは新潟市のハードオフ・エコスタジアムの室内練習場で汗を流した。藤原大智主将は「(チームとして)いい雰囲気で練習ができた。去年はスタートダッシュがよくなかった。今季はあしたからいいスタートが切れるように頑張りたい」と意気込む。

新潟は8日の開幕戦で信濃グランセローズを相手に戦う。試合はビジターの長野オリンピックスタジアムで行われる。9日はホーム開幕戦で新潟市のハードオフ・エコスタジアムで信濃と戦う。

(取材・撮影・文/岡田浩人)