【BCL】中園が7回1失点の好投 福島に快勝しホーム最終戦飾る

ルートインBCリーグの新潟アルビレックスBCは5日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで福島レッドホープスと対戦し、7対2で勝利した。新潟は連敗を6で止め、今季のホーム最終戦を白星で飾った。新潟は21勝40敗3分で中地区3位のままで、6年連続でプレーオフ進出を逃している。

新潟は3回に松島恒陽の適時打で先制。4回には石森亨の適時二塁打などで2点を追加した。5回にも熊倉凌(糸魚川市出身)と奥田昇大の適時打で3点を加え、試合を優位に進めた。投げては先発の中園大樹が自己最長となる7回を投げ1失点の好投で福島に快勝した。

自己最長となる7回を投げ1失点で2勝目を挙げた新潟・中園大樹

◎5日の試合結果◎
<ハードオフ>

新潟7-2福島

(バッテリー)
福島:●若松(0勝6敗)、本城、阪井、松島-森口、松田
新潟:○中園(2勝4敗)、古田、アドゥワ、海老塚-熊谷
(二塁打)
福島:福原(7回)、菊名(8回)
新潟:石森(4回)
(三塁打)
新潟:阿部裕(3回)



3回裏、新潟は無死3塁から松島恒陽の左前適時打で、三塁打の阿部裕二朗が生還し1-0と先制

◇新潟・橋上秀樹監督の話◇
「(中園は)去年に比べ球速が上がり、カウントを取れる変化球の制球が身に付いた。ウイニングショットのフォークの精度が上がり、三振を取れる率が上がった。かなりの成長だった。(ホーム最終戦で勝利し)攻撃で思い切ったスチールが最後に開き直った形で多かった。これくらいの気持ちでシーズン当初から走ることができていればもっと得点力が違った。もう少し思い切りよく走る環境ができればと反省している。(シーズンを振り返ると)勝敗に関しては、私自身が選手のいいものを引き出せず申し訳なかった。まだ伸びしろのある選手が多いので、しっかり練習に取り組んでほしい」

◇新潟・中園大樹投手の話◇
「フォークが決まらない中、力まず8割くらいの力でファウルを取って、スライダーで打ち取る投球がうまくはまってくれた。(今季は)橋上監督、野間口(貴彦)コーチからいろいろな経験をさせてもらい、最初は中継ぎだったが自分の求められている仕事を少しずつこなせるようになり、その後先発も経験でき、今の成長に繋がったと思う。(10月11日のNPBドラフト会議へ)強く意識せずに、次の先発でいい結果でおわることができるよう調整したい」


◎ホーム最終戦飾るも、6年連続でプレーオフ逃す◎

新潟はホーム最終戦を白星で飾ったが、中地区2位の信濃と17ゲーム差をつけられる大差で3位となり、6年連続でプレーオフ進出を逃した。

試合後のセレモニーで橋上秀樹監督は「選手は一生懸命やってくれたが、残念ながら成長を助けることができなかった。不本意な成績で終わり、サポーターに申し訳ない」とあいさつした。

池田拓史球団社長は「残りのシーズン、10月11日のNPBドラフト会議へ、選手たちは頑張ると思うので温かいご声援をいただければ」と話し、「BCリーグは来季から8球団での運営になるが、これまで以上に愛される球団、選手に選ばれるリーグにしていけるよう、8球団で力を合わせたい」と述べた。

サポーターにあいさつする新潟・橋上秀樹監督

内藤晃裕主将は「多くの人に応援されてやってきたことを感謝している。2年間、主将を続けさせてもらい、なかなかいい結果を届けることができずに申し訳ありませんでした」と悔し涙を流した。

悔し涙を流しながらサポーターにあいさつする内藤晃裕主将

橋上監督は自身の去就について「今季ここまで終わり、少しずつ自分なりに振り返りながら反省をしているところ。来年どうしたらいいかは私自身の考えも少しずつある。ただ、来季(チームが)どういう人員(体制)になるのかは具体的にはまだわからない」とあくまで去就は未定とした上で、「今季、群馬と信濃にこれだけ離された原因がどこにあるのか、それを埋めるために何が必要かは明確に私自身の中で出ている」とチームの立て直しへの意欲も示した。

(取材・撮影・文/岡田浩人)