【大学野球】国学院大・川村が2季連続のタイトル狙う 進路は「プロ一本」

大学野球・東都大学野球連盟の秋季リーグ戦が9月1日に開幕する。今春の1部リーグ戦で初めて首位打者のタイトルを獲得した国学院大・川村啓真外野手(4年・日本文理)がこのほど取材に応じた。13日に初戦を迎える秋季リーグ戦を前に「もっと勝負強い打者になりたい」とさらなる成長を誓った。また、注目の進路については「プロ一本。その意志は固い」と話し、10月11日に行われるNPBドラフト会議に向けて、プロ志望届を提出する考えを示した。

春に首位打者のタイトルを獲得した国学院大の川村啓真(4年・日本文理)

川村は富山県黒部市出身で高校時代の3年間を日本文理高校で過ごした。高校では1年春から中軸を任され、3年夏の新潟大会決勝では勝ち越し2ランを放って優勝に貢献。甲子園では1回戦の鳴門渦潮(徳島)戦で3ランを放つなど、長打力とチャンスに強い打撃で活躍した。

国学院大でも1年生からリーグ戦出場を重ねた。打撃不振の時期もあったが、4年生になった今春のリーグ戦で打率・417をマークし、首位打者とベストナインのタイトルを獲得。同大の10年ぶりとなる優勝に貢献した。

川村は初の首位打者のタイトル獲得した春のリーグ戦について「運がよかった。序盤は打てていなかったが、固め打ちをできた試合が何試合かあり打率が上がった」と振り返った。打撃の確実性が増した結果については「リーグ戦で他大学も含めたレベルの高い打者を身近で見てきて、ボールの捉え方、バットの入れ方で新しい感覚を掴むことができた。1年生の時から試行錯誤しながら打撃を追い求めてきたが、ようやく自分のものになってきたという感覚があり、結果に繋がった」とその要因を分析した。

高校時代の恩師である大井道夫監督(現・総監督)の教えである「為せば成る」の言葉をグラブに刺繍し「常に大切にしてきた」といい、「新しいことをやってみることで、そこから得られるものを大切にしている」と話す。

日本文理では1年生から主軸として活躍 3年夏の決勝では勝ち越し本塁打を放った
(写真は2017年7月の新潟大会決勝)

東都大学野球連盟は9月1日の3部から秋季リーグ戦が開幕。1部の国学院大は13日に日大を相手に初戦を迎える。

「チームは春に10年ぶりに優勝できましたが、大学野球選手権では勝てませんでした(ベスト8)。もう一回、リーグ優勝して秋の神宮大会で日本一を目指したい。個人としては春に首位打者を獲ったことは自信になりましたが、それに驕ることなく、もっと長打が打てるような打者になりたい。(大学野球選手権で優勝した)慶応大の正木(智也)選手はここで一本欲しい時に打てています。勝負強い打者、長打を打てる打者を追い求めていきたい」

注目の進路については「プロ一本。その意志は固い」ときっぱり。プロ志望届を出す考えを示し、「自分の打席を見ていてワクワクする選手、魅力ある打者になりたいとずっと思ってきた」と打者としての理想像を語った。

新潟で声援を送るファンに対し、「地元選手ではないのに高校時代から応援してくださっている方々がたくさんいてありがたい。自分のためにと思いながらプレーをしているが、結果として皆さんに喜んでもらえるのはうれしい。あと1シーズンだが、結果を出すためにひたすら追い求めてやっていきたい」と決意を語った。

(取材・撮影・文/岡田浩人 ※取材は7月に実施しました)