【高校野球】第101回新潟大会が開幕 開会式で「フェアプレー」誓う

夏の甲子園出場を懸けた「第101回全国高校野球選手権・新潟大会」が6日、開幕した。新潟市のハードオフ・エコスタジアムで開会式が行なわれ、参加77チーム(85校)の選手たちが行進した。選手宣誓では新潟向陽の大滝和真主将が「スポーツマンシップに則り、フェアプレーに徹し、よき勝者、よき敗者を目指します。最後の一球まで諦めず、プレーで恩返しすることを誓います」と力強く述べた。大会は8日から1回戦が始まる。順調に日程が進めば24日に決勝戦が行われ、代表チームが決まる。

選手宣誓で「フェアプレー」を誓った新潟向陽の大滝和真主将

開会式では昨夏優勝校の中越を先頭に、準優勝の新発田、今春優勝校で第1シードの日本文理、第2シードの三条が続いた。シード校から順に行進し、組み合わせの若い番号から順に一般校が入場。連合5チームを含む77チームが約35分間かけて行進を行った。先導役は糸魚川の3年生女子部員である永野蛍さんが務めた。

行進の先導役を務めた糸魚川3年・永野蛍さん

新潟県高野連の富樫信浩会長は挨拶で「現在、野球を取り巻く状況は憂慮すべきものとなっているが、皆さんの野球にひたむきに取り組む姿が次代を担う子どもたちに大きな夢を与えてくれるものと確信している。ぜひ野球の将来に光射すようなプレーを期待している」と選手を激励した。

開会式では最後に新潟向陽の大滝和真主将が約2分間にわたる選手宣誓を行った。以下、宣誓の全文を掲載する。

「宣誓 私たち高校球児は野球を愛しています。今、この舞台に立つことができているのは、今まで支えてくださった家族、仲間がいたからです。高校では野球を楽しむことを学び、新しいことに挑戦することを学び、失敗経験を生かすことを学び、そして、戦う以前に日頃の大切さを学びました。私たちはスポーツマンシップに則り、フェアプレイに徹し、試合後はよき勝者、よき敗者を目指します。相手、仲間を尊重し、どんな困難にも立ち向かう勇気を持ち、私たちの野球を愛してくださった全ての方々に感謝し、最後の一球まで諦めず、プレーで恩返しすることを誓います。新時代・令和は私たち高校球児がつくっていきます」

◇選手宣誓を行った新潟向陽・大滝和真主将の話◇
「たくさん練習してきた。暗記するのは得意だったが、こういう舞台で緊張して言葉が出なくなるのではと不安だった。少し間が空くところはあったが、やり切ったという気持ち。(スポーツマンシップという言葉は)入れたかった。内容は(佐藤達夫)監督や仲間と相談した。主将に就任した後、最初は部員にどう指示したらいいのかわからなかったが、仲間からアドバイスをもらって助かった。(試合では)チームを引っ張りたい」
開会式の司会を務めたマネージャー4人。左から新潟東・上村莉乃さん、新潟・黒石楓さん、万代・佐藤優里さん、小出・星桃花さん

◇新潟東・上村莉乃さんの話◇
「程よい緊張感で皆さんにいい声を届けられたのではと達成感がある。他のマネージャーの気持ちや一緒に練習してくれた人、親に感謝の気持ちを込めた。(初戦へ)マネージャーとして精いっぱいのできることをしたい」

◇新潟・黒石楓さんの話◇
「明るく、お客様に聴き取りやすいアナウンスを心掛けた。終わってほっとしている。選手が退場する姿を見て、いよいよ夏の大会が始まるという気が引き締まる思いがした。(初戦へ)上を目指して、選手にはがむしゃらにプレーをしてほしい。選手を最後まで支えたい」

◇万代・佐藤優里さんの話◇
「間違えなくてよかった。1年生の頃からプラカードを持って歩いて、アナウンスを聴いていた側だったので、ずっと夢だった開会式でのアナウンスができ、高校名を呼ぶことができてうれしかった。(初戦へ)選手にいろいろお世話になってきた。感謝を込めて、全力で応援をしたい」

◇小出・星桃花さんの話◇
「終わったという達成感と、もう終わってしまったのかという寂しさも少しある。笑顔で、テレビの向こうで見ている友達に届くようアナウンスした。(初戦へ)ここまで来ることができたのはみんなのおかげ。感謝の気持ちを表し、最後までみんなで支えて後悔のないようにしたい」


小学生と高校生がキャッチボールで交流◎

新潟県高野連は開会式後、小学生と高校生によるキャッチボールを実施した。子どもたちから野球の楽しさを感じてもらい、将来にわたって長く野球を続けてもらうことが目的で、去年に続き2回目の開催。新潟市内など約80人の小学生が参加し、ユニフォーム姿の高校生とキャッチボールやゴロ捕りを楽しんだ。


◎8日(月)の1回戦の試合予定◎
<鳥屋野>
①新津南(9:00)新潟
②新潟向陽(11:30)新潟第一

<五十公野>
①新発田中央(9:00)豊栄
②加茂(11:30)新津工

<佐藤池>
①久比岐・柏崎総合(9:00)高田農・高田商
②高田北城(11:30)小千谷西
③糸魚川白嶺(14:00)帝京長岡

(取材・撮影・文/岡田浩人 撮影/頓所理加)


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