【高校野球】ベスト16出そろう 春季県大会・3回戦16試合

第138回北信越高校野球・新潟県大会(春季県大会)は2日、6球場で3回戦16試合が行われ、夏の選手権新潟大会のシード校となるベスト16が出そろった。3、4日は試合がなく、4回戦8試合は5日(土)に3球場で実施される。

鳥屋野①新発田2-1東京学館新潟
2安打1失点の完投で勝利しガッツポーズの新発田①当摩信之介

◎2日の3回戦の試合結果◎
<鳥屋野>
①新発田2-1東京学館新潟
新発田 200 000 000 =2
学 館 010 000 000 =1
(バッテリー)
新発田:当摩-鈴木
学 館:寺田、田村-小林
(二塁打)
新発田:金子(1回)、渡辺(6回)

東京学館新潟の先発①寺田仁(2年)


1回表、新発田が四番・本間惇の適時打で先制


新発田①当摩信之介 2安打で完投勝利


中学時代からバッテリーを組む鈴木翔太(右から2人目)と勝利を喜ぶ

◇新発田・菅勝監督の話◇
「組み合わせが決まった時から先発は⑪新田と①当摩で1試合ずつと考えていた。2人で競い合って、このヤマを突破しようと話していた。きょうは当摩のナイスピッチング。100%の力を出してくれた。低めに球が伸びるようになった。(鈴木のリードは)中学時代からのバッテリーで息が合っている。あの2人のコンビネーションは長年の信頼関係で築かれたもの。2人に任せている。チームとして自分たちのいいところを出してくれれば十分戦える、いつも練習していることを出していこうと話していた。打撃はいいチームだと思うが、きょうはチャンスであと一本が出なかったので課題。力のある選手たちだが、ずっと3回戦の壁に阻まれてきた。ここの壁を破れば上にもいけると話してきた。(次は)浮かれずに一戦一戦、力をつけるための試合にしていきたい」

◇新発田・当摩信之介投手の話◇
「冬あけからケガがちであまり投げることができていなかったが、今までいい投球ができていなかった分、きょうは気持ちでと思っていた。9回完投も初めて。今まではこういう投球ができなかったので、きょうは自分が成長できたと思う。相手よりも自分の投球をとテーマに挙げていた。狙い通りの投球ができた。(冬は)下半身のトレーニングを中心にシャドウピッチングを繰り返した。(4月初めの練習試合で)日本文理とやり、リリーフで投げた時に真っすぐが通用すると自分なりにわかった。それ以来、真っすぐを中心にと考えるようになった。こういう強いチームに勝ってベスト16に上がれたのはうれしい」

◇新発田・鈴木翔太捕手の話◇
「相手は振る力もあり、当摩の直球がどれくらい通用するかと思っていたが、コーナーに決まっていた。外角の制球が安定し、9回まで球威が落ちなかった。最後まで押し切れた。変化球が課題だったが、きょうは低めに来ていた。この勢いで全員一丸となって、次の試合も接戦になると思うが、自分たちの野球をしてやりたい」

②五泉4-3新発田中央
新発中 001 001 001 =3
五 泉 210 000 10 × =4
(バッテリー)
新発央:本間、熊倉-高橋、黒井
五 泉:岩城、加藤-菅
(二塁打)
新発中:渡辺舟(7回)
五 泉:大島(1回)、佐藤(7回)、加藤(7回)

9回表、1点を返されるも走者をアウトにし、勝利を決め喜てぶ五泉ナイン

◇五泉・江端利文監督の話◇
「先にうまく点を取ることができたことが勝因。今年のチームはそこまで力がないので、もつれるだろうとは思っていたが。去年秋は1回戦で負けているので、選手は悔しさもあり頑張ってきた。公式戦をたくさん経験して夏に繋げたいと考えていた。力がなくても私立高校にどう勝つかと思い、やっている。1つずつのチーム。最後も今までであればアウトにできなかったチーム。試合経験を積んで1つずつ力がついていけば。次も粘り強くやりたい。五泉高校なので簡単に負けられないと選手も思っている。それは今までの先輩たちの財産」

③開志学園15-0巻(5回コールド)
開志 005 0 10 =15
巻高 000 0 0 =0
(バッテリー)
開志:川端-西川
巻高:齋藤、渡邉稀-涌井
(二塁打)
開志:橋本(5回)、岩渕(5回)
(三塁打)
開志:高野(5回)、藤原(5回)、西川(5回)、植松(5回)
(本塁打)
開志:岩渕(3回・3ラン)、藤原(5回・3ラン)

開志学園の先発⑪川端一叶 5回を無安打無得点に抑えた


巻の先発①齋藤岳



3回表、開志学園の岩渕夏夢が3ランを放つ


5回表に3試合連続本塁打となる3ランを放った開志学園・藤原人和

◇開志学園・川上大輔監督の話◇
「選手が打ってくれた。北越さんに勝ってからもう一度気を引き締めてと次の日の練習を始めた。立ち上がりの得点が0でも慌てず3回にビッグイニングを作ることができた。全体的に打撃の調子も上がってきて触れている。岩渕が当たっていなかったが、よくなると言い聞かせてきた。(藤原の本塁打も)3試合連続でびっくり。川端はいい球を悪い球がはっきりしていたが、よく投げてくれた。(三者凡退となった)最後の回のような投球をしてほしい。(冬は)スイングの量と質をと考えやってきた。よく打ってくれた。(次戦は)自分たちがやるべきことをきっちりやって、一戦一戦チャレンジャーの気持ちでやっていければ」

◇開志学園・岩渕夏夢選手の話◇
「無安打だったので、きょうは絶対に結果を出そうと、強い打球をイメージして入った。打ったのは直球で内角寄り。トスバッティングのような形で打てた。(冬は)筋トレして力がつき、去年よりも飛ぶようになった。いい形で勝てて、次もこの雰囲気で勝てれば」

◇開志学園・川端一叶投手の話◇
「(無安打だったが)球数、四死球が多かったのが反省点。無失点を頭に入れて投げた。直球が荒れていたが、球は走っていた。きょうは80点くらい。打ってくれたので楽にいけた。上を見ずにここまできたら一戦一戦大事に、勝ちにいきたい。全部の試合で投げる気持ちでいきたい」

<五十公野>
①日本文理9-2新潟商(8回コールド)
文理 014 102 01 =9
新商 100 000 10 =2
(バッテリー)
文理:南、新谷、鈴木-佐藤
新商:桐生、三代川、桐生-石田
(二塁打)
文理:米山2(2回、8回)、南2(4回、6回)
新商:今井2(1回、7回)
(三塁打)
文理:南(3回)
(本塁打)
文理:新谷(4回・ソロ)

②村上桜ヶ丘5-0新潟江南
江南 000 000 000 =0
桜丘 100 011 02 × =5
(バッテリー)
江南:吉田-早木
桜丘:和田、広井、松井-中山
(二塁打)
江南:菊川(3回)、遠藤(5回)
桜丘:鈴木(4回)

③新発田商6-5新発田南(延長10回)
新発田商 000 000 300 3 =6
新発田南 000 000 111 2 =5
(バッテリー)
新発田商:小林駿、小林慧-石井
新発田南:松山、齋藤空-渡邊
(二塁打)
新発田商:伊藤(7回)
(三塁打)
新発田南:黒田(10回)

<五泉>
①加茂暁星12-2北村黎阿(5回コールド)
北村黎阿 010 01 =2
加茂暁星 521 04 =12
※新潟北・村松・阿賀黎明・阿賀野の連合
(バッテリー)
北村黎阿:酒井-光井
加茂暁星:白勢、田代、髙橋-太田
(二塁打)
北村黎阿:高來(5回)
加茂暁星:斎藤(1回)、田辺(1回)

新潟北・村松・阿賀黎明・阿賀野の4校連合チーム「北村黎阿」


加茂暁星の先発⑩白勢悠貴 1回2四球と制球に苦しんだ


北村黎阿の先発①酒井夢聖(村松)


5回裏、加茂暁星が荒木友斗(1年)の右越え適時二塁打でコールド勝ち

◇加茂暁星・飯田雅司監督の話◇
「この大会はフライでアウトになるのをやめようと低いライナーを目指してやっている中、少しずつ徹底できているのではないか。得点圏に走者を置き、1本で返し得点を積み重ねていくという感じで変わりなくやれている。ただ相手投手がよければ打線も抑えられる。きょうは守備のミスが反省点。(1年生の荒木は)右打者でレフト方向だけでなく、コースに逆らわず、最後も右方向にしっかり打てる。(次戦へ)投手の立ち上がりが悪いので、いい立ち上がりをやっていければ」

◇加茂暁星・荒木友斗選手の話◇
「(公式戦初出場で)1、2打席は緊張していたが、(5回の)3打席目は球も見慣れ、自分のスイングをしようと思っていいところに飛んでくれた。(シニア新潟県選抜の四番打者で、加茂暁星に進学した理由は)まだ甲子園に出ていないこのチームで強豪を倒して甲子園に行きたいという思いが強かった。(兄の陵太さん[日本文理高-新潟医療福祉大2年]からは)水分補給をしっかりと言われた(笑)。(次戦へ)自分のアピールするところをもっと伸ばし、これからも頑張りたい」

②新潟10-6新潟工
新 潟 000 610 003 =10
新潟工 001 020 102 =6
(バッテリー)
新 潟:竹石、熊倉-横山
新潟工:谷澤、高橋、野澤-内藤
(二塁打)
新 潟:松永(4回)、竹石(9回)
新潟工:近藤(5回)、野澤(7回)、吉澤(9回)
(三塁打)
新潟:横山(4回)

新潟工の先発⑪谷澤亮(2年)


新潟の先発①竹石寛


4回表、新潟が満塁から松永幸哉の走者一掃適時二塁打などでこの回6得点

◇新潟・後藤桂太監督の話◇
「新潟工はパワーがある、いい打者が多い。(先発の)竹石はこの先、夏に向けてこういうパワフルな打撃をするチームを相手に緩急をつけなければ抑えられないと勉強になったのではないか。これからに繋がる、いい課題をもらった試合。(4回の6得点については)集中打というか次へ次へ繋がる形を大事にしてやっている。打撃は練習で上がってきている。力のある打者はいないが外野の間を抜ける打球は練習でも増えている。(次戦の上越戦へ)今は相手がどうこうという状態ではない。自分たちが練習をしていることをやっているだけ。自分たちの野球を考える時期、イニングの間も選手たちに考えさせている。打撃は去年よりもいい。2死からも繋がる」

◇新潟・竹石寛投手の話◇
「新潟工はポイントが前で引っ張ってくるというイメージだったので、どの球種も外に低めに丁寧に、という意識をしていた。出来としては悪くはなかった。打たれている変化球は高めに浮いていた。低めを継続したい。(打撃では)初回のチャンスで投手ゴロでああいう打撃では四番としてよくない。自分の振りをしっかりできるようにしたい。7回に低めのスライダーを空振り三振をしたが、その前に高めの変化球を見逃した。あれをとらえなければという気持ちで9回の打席に立って、その球を打つことができた。(次戦は)上越高校は左打者にいい打者がいる。投手としても打者としてもチームに勢いをつけられるようにしたい」

<三条パール>
①中越10-3新潟産大附(8回コールド)
産大 000 300 00 =3
中越 004 021 03 =10
(バッテリー)
産大:坪野内、和田、石橋-梨本
中越:渡辺、小林-小鷹
(二塁打)
産大:石橋(4回)
中越:小出(6回)、山本天(8回)
(三塁打)
中越:小鷹(3回)、安達(8回)、品田(8回)

②長岡工6-3長岡
長岡工 002 000 301 =6
長 岡 020 010 000 =3
(バッテリー)
長岡工:中村-鈴木
長 岡:中野-江畑
(二塁打)
長岡工:太刀川(7回)、中村(9回)
長 岡:江畑(2回)、高橋(2回)
(三塁打)
長岡工:太刀川(3回)

③糸魚川11-1見附(6回コールド)
見 附 000 100 =1
糸魚川 020 513 =11
(バッテリー)
見 附:上村、山口-村山
糸魚川:横澤、伊倉-伊藤
(二塁打)
糸魚川:細井(4回)、渡辺(4回)、伊藤幹2(5回、6回)

<佐藤池>
①長岡大手13-7高田
高田 010 310 200 =7
大手 090 200 02 × =13
(バッテリー)
高田:富澤琢、永見-服部
大手:安達、和田森-堀井
(二塁打)
高田:永見(7回)
大手:山口(8回)
(三塁打)
大手:山口(2回)、武士俣(8回)、和田森(8回)
(本塁打)
高田:佐藤(2回・ソロ、7回・2ラン)
大手:木倉(2回・3ラン)、石黒(4回・ソロ)

②高田北城7-3長岡商
北城 020 104 000 =7
長商 010 101 000 =3
(バッテリー)
北城:熊木、小林-安田
長商:目黒、酒井聖-酒井翔
(二塁打)
北城:小林(6回)
長商:酒井翔(4回)
(三塁打)
北城:横尾(4回)、春日(7回)
長商:堀井(7回)

高田北城の先発⑪熊木龍之介


2回表、高田北城が斉藤広夢の2点適時打で先制


6回裏、長岡商は五十嵐海の適時打で1点を返す

③十日町3-0新井
新 井 000 000 000 =0
十日町 002 100 00 ×  =3
(バッテリー)
新 井:岡本、小林、山本-平山、柳沢
十日町:中町、長井-西川
(二塁打)
十日町:小幡(1回)、上村(6回)

十日町の先発・中町智洋


新井の先発・岡本宏太(2年)


4回裏、十日町は村山凜のスクイズで1点を追加


4回から登板した十日町①長井悠太

<高田公園>
①上越4-1分水
分水 010 000 000 =1
上越 400 000 00 × =4
(バッテリー)
分水:蒲澤-阿部
上越:堀田、土井-二井
(二塁打)
上越:滝澤(1回)、二井(1回)
(三塁打)
分水:吉田(2回)、阿部(5回)

②関根学園10-8柏崎工
柏崎工 011 101 310 =8
関 根 002 250 01 × =10
(バッテリー)
柏崎工:曽山、髙橋和、武田-浅賀
関 根:西本、小山、齋川-玉木
(二塁打)
柏崎工:武田(4回)、浅賀(8回)
関 根:水澤(3回)、西本(5回)
(三塁打)
柏崎工:武田(6回)


◎5日の4回戦の試合予定◎
<悠久山>
①日本文理(9:00)十日町
②上越(11:30)新潟
③加茂暁星(14:00)長岡工

<佐藤池>
①村上桜ヶ丘(9:00)中越
②長岡大手(11:30)新発田商
③糸魚川(14:00)五泉

<三条パール>
①開志学園(10:00)関根学園
②高田北城(12:30)新発田

(取材・撮影・文/岡田浩人 取材・撮影/松井弘恵 情報協力/各地の皆様 写真提供/石澤朋子さん)


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