夏の甲子園出場を懸けた「第104回全国高校野球選手権新潟大会」が9日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで開幕した。開会式では3年ぶりに出場全チームが参加した入場行進が行われ、71チーム(81校)の選手たちが堂々と行進。選手宣誓では村上の伊藤佑真主将(3年)が「支えてくださった多くの方々に感謝を、小中学生に高校野球の素晴らしさを感じてもらい、高校野球の未来が輝かしいものになるよう全力でプレーする」と誓った。
開会式後には1回戦2試合が行われ、見附と新潟商がそれぞれコールド勝ちし、2回戦へ駒を進めた。10日は2球場で1回戦5試合が行われる予定。
3年ぶりに出場全チームによる入場行進が行われた開会式
◎村上・伊藤佑真主将の選手宣誓全文◎
「宣誓 高校野球の夏、そして私たち3年生にとっては最後の夏を迎えました。高校最後の夏になって初めてこの開会式の場に立っています。一緒に頑張ってきた県内の仲間たちが集まったこのスタジアム。開会のファンファーレ、気持ちたかぶる行進曲の中での入場行進、心奮い立つ激励のお言葉、その1つ1つが衝撃でとても震えています。世界中で様々な困難が起きている中、憧れの甲子園を目指すことができ感謝の気持ちでいっぱいです。新型コロナウイルスの影響でいろいろと制限のあった高校野球生活だったかもしれません。しかし私にとっては喜び、感動、仲間との絆、多くのものを学んだ最高の高校野球人生でした。さあ、今こそ、喜び、感動を私たちが野球を通じて発信する時です。支えて下さった多くの方々に喜び、感動、感謝を伝えられるようスポーツマンシップを大切にし、勝ったチーム、また負けたチームであったとしても、勝ちにふさわしい、勝つ資格があったと思ってもらえる熱戦を繰り広げられるよう、そして小学生、中学生に高校野球の素晴らしさを感じてもらい、この先も高校野球の未来が輝かしいものになるよう、最後の最後まで全力でプレーすることを誓います」
開会式の司会を務めた4人の3年生マネージャー=左から高田・南雲実結さん、長岡向陵・佐藤心南さん、新潟・加藤春香さん、新発田南・眞田くるみさん
◎9日の1回戦の試合結果◎
<ハードオフ>
①見附10-0正徳館・栃尾(5回コールド)
(バッテリー)
見 附:長谷川拓哉-五十嵐大晴
正・栃:梅田将馬、島田航汰-鈴木琉生
(二塁打)
見 附:穴澤大樹(4回)、大竹准平(4回)
正・栃:杵渕透也(4回)
(三塁打)
見 附:土田音和(4回)
(本塁打)
見 附:平出匡(2回・3ランR)
見附の先発①長谷川拓哉(3年)
2回表、見附は平出匡(1年・写真右)が右中間にランニング3ランを放ち、ベンチの後藤桂太監督(左)に出迎えられる
5回を無失点に抑えた見附の長谷川拓哉(右)は勝利の瞬間、捕手の五十嵐大晴(2年)とハイタッチ
正徳館・栃尾は昨夏に続く開幕試合となったが勝利に届かなかった
②新潟商9-2新潟東(8回コールド)
(バッテリー)
新潟東:矢部太暉、池田倖太-笹川勇翔、大港諒真
新潟商:山口星空-遠藤太一
(二塁打)
新潟東:笹川勇翔(5回)
新潟商:遠藤太一(6回)
(三塁打)
新潟商:白井大雅(3回)
新潟商①山口星空(3年)
5回表、新潟東は二塁打で出塁した笹川勇翔(3年)を3塁に置き、九番・内藤健之助(3年)の適時内野安打で笹川が生還し、1点を先制
5回裏、新潟商は1死3塁から三番・髙橋啓太(3年)の中前適時打で同点に
6回裏、新潟商は二塁打で出塁した遠藤太一を3塁に置き、内野失策の間に遠藤が生還し、2-1と勝ち越す
7回裏、新潟商は1死満塁から主将の石井雄太(3年)の右犠飛で3-1に
8回表、新潟東は2死1、3塁から小林元(2年)の右前適時打で1点を返す
(取材・撮影・文/岡田浩人)