【中学硬式】長岡東、新津五泉村松の2チームが「日本一」狙う リトルシニア全国選抜大会

中学硬式野球の「第28回日本リトルシニア全国選抜大会」が27日から大阪市などで全国48チームが参加して開催される。信越連盟の代表として新潟県からは昨秋の信越1位・長岡東シニアと、信越4位の新津五泉村松シニアの2チームが出場する。長岡東シニアは初出場、新津五泉村松シニアは9年ぶり3回目の出場となるが、ともに「日本一」「全国優勝」を目標に掲げる。

大会は26日開幕の予定だったが、雨のため1日順延となった。27日の1回戦で新津五泉村松シニアは広島中央シニア(関西)と対戦する。長岡東シニアは28日の2回戦で兵庫北播シニア(関西)と宇都宮シニア(関東)の勝者と対戦する。

選抜大会初出場の長岡東シニア 信越1位として日本一を目標に臨む

長岡東シニアは去年10月の県新人大会で初優勝を飾った。その後の信越順位決定戦で長野県の2チームを相手に連勝し、信越1位として選抜大会初出場を決めた。小林将記監督は「新チーム発足後の秋季大会で新津五泉村松シニアにコールド負けをしたが、その悔しい経験が新人大会にいきた」と昨秋の快進撃を振り返る。その上でチームの特徴を「全員で取り組もうとするチーム。雰囲気がいい」と評する。

投手陣は、気持ちで投げるエースの田村洸太郎、左腕の平澤謙太、そして遊撃から登板し抑えを務める渡邉景唯の3人の3年生が軸。攻撃では渡邉が出塁し、四番でもある田村がかえす得点パターンがあるが、信越順位決定戦で見せた全員野球の粘りがある。

長岡東シニアのエース①田村洸太郎(附属長岡中3年)は気持ちのこもった投球が持ち味(去年10月撮影)


長岡東シニアの主将⑥渡邉景唯(長岡西中3年)は力強い打撃が特長(去年10月撮影)

コロナ禍や大雪の影響で1月中旬以降は練習が制限されたが、メジャーリーガーの大谷翔平選手が高校時代に作成したことでも知られる「目標達成シート」を個々で作成し、「困難があっても、できることをやり続けよう、応援されるチームになろうとやってきた」(小林監督)という。

渡邉景唯主将は「日本一を目指して勝つためにやってきた。初出場だが名を残してきたい」と意気込む。小林監督は「自分たちで何かをしようとする選手たち。楽しみが大きい」と初めてとなる春の大舞台での活躍を期待している。

<長岡東シニア・ベンチ入りメンバー> ※学年は4月からの新学年
(1)田村洸太郎(附属長岡中3年)(2)姉崎累(千田中3年)(3)佐藤球士(小出中3年)(4)清水悠利(堤岡中3年)(5)芝陸斗(片貝中3年)(6)渡邉景唯(主将・長岡西中3年)(7)樋口蒼羅(栄中3年)(8)平澤謙太(東小千谷中3年)(9)田中哲(小千谷中3年)(10)長沢文太(栄中3年)(11)古川泰成(東北中2年)(12)山岸宏成(東北中2年)(13)広川悠人(長岡西中3年)(14)星野瑛希(小千谷中3年)(15)小宮山大智(川口中3年)(16)丸山雄心(東北中2年)(17)柳瀬悠河(小千谷中3年)(18)佐々木快晴(山本中3年)(19)江口咲大(堤岡中3年)(20)五十嵐成道(北辰中2年)(21)細貝侑生(22)本田寛風(堤岡中2年)(23)柄澤亮聖(北辰中2年)(24)小熊兜生(刈谷田中2年)(25)山口仁栄(堤岡中2年)



9年ぶりの出場となる新津五泉村松シニア 前回のベスト8以上を目標に掲げる

新津五泉村松シニアは去年10月の県新人大会で準優勝。信越4~6位順位決定戦で長野県の2チームに打ち勝って4位となり、9年ぶりとなる選抜大会出場を決めた。土田利史監督は「秋は走塁を含めた攻撃力で勝ち上がることができた」と振り返る。投手陣についても「大エースはいないが枚数は抱負にいる」と自信をのぞかせる。

投手陣の軸は5人いる。この冬に力をつけた帆苅倭がエース格。左腕の林元輝、秋のエースだった齋藤開道の3年生3人に加え、力のある直球が持ち味の渡部倖成、左腕・矢能快人の2年生2人が控える。継投のタイミングを含め「例年よりも攻撃的な守りができる」(土田監督)と見据える。

新津五泉村松シニア①帆苅倭(安田中3年)はこの冬力をつけた(去年10月撮影)


新津五泉村松シニアの主将④高橋隆太(五泉北中3年)は三拍子揃った打者である(去年10月撮影)

攻撃の起点は主将の高橋隆太で、「走攻守の三拍子揃った打者」(土田監督)とチームの信頼も厚い。新津五泉村松シニアは例年強打のチームの印象があるが、土田監督は「今年のチームは足を絡めた攻撃ができ、どこからでも走ることができる」と走塁に手応えを感じている。「投手陣が最少失点に抑え、攻撃力で勝ち上がる」とゲームプランを明かす。

高橋隆太主将は「全国優勝を目標に、そのために道具をそろえる、整列はダッシュで、など土台から作ってきた。去年秋の(長岡東戦での)敗戦から、考える力をつけるために、練習の1つひとつで考えながらやってきた」とチーム力を高めてきた。選抜大会出場は9年ぶり3回目。その9年前の出場ではベスト8に進出した。「1つ目を獲ることができれば、一戦一戦強くなれる」と土田監督。高橋主将は「コロナ禍でも練習できていることに感謝して、全国の舞台で優勝を目指したい」と意気込んでいる。

<新津五泉村松シニア・ベンチ入りメンバー> ※学年は4月からの新学年
(1)帆苅倭(安田中3年)(2)佐藤豪(水原中3年)(3)細田蓮(新津第五中3年)(4)高橋隆太(主将・五泉北中3年)(5)左近士昊翔(五泉北中3年)(6)齋藤開道(新津第一中3年)(7)林元輝(五泉北中3年)(8)入倉明輝(五泉中3年)(9)松澤優翔(五泉北中3年)(10)星野和斗(五泉中3年)(11)渡辺璃央(黒埼中3年)(12)小林幸成(五泉中3年)(13)渡部倖成(三川中2年)(14)滝沢玲音(村松桜中2年)(15)矢能快人(新津第二中2年)(16)矢能悠人(新津第二中2年)(17)松尾颯太郎(村松桜中2年)(18)神田大誠(安田中2年)(19)坂井陽向(新津第二中2年)(20)坂井柑太(五泉北中2年)(21)鶴巻愛瑠(安田中2年)(22)田川篤大(水原中2年)(23)小池宙翔(村松桜中2年)(24)権瓶佑豪(新潟明訓中2年)(25)波多野龍冴(阿賀津川中2年)


◎第28回日本リトルシニア全国選抜大会組み合わせ◎
※日本リトルシニア中学硬式野球協会のホームページより

(取材・撮影・文/岡田浩人)