【高校野球】村上桜ヶ丘が競り勝つ 2球場で順延 新潟大会1回戦

夏の甲子園出場を懸けた「第103回全国高校野球選手権・新潟大会」は12日、4球場で1回戦8試合を予定していたが、雨のため長岡市悠久山球場の2試合が中止・順延となった。また柏崎市佐藤池球場の第1試合はノーゲームとなり、2試合が順延となった。新潟市のハードオフ・エコスタジアムの第2試合では春欠場となった村上桜ヶ丘が新潟南に競り勝って2回戦進出を決めた。13日は4球場で、1回戦4試合と2回戦6試合が行われる予定。

ハードオフ①新潟工12-2新潟北
1回裏、新潟工の四番・樋口大樹(3年)が2ランを放って先制

◎12日の1回戦の試合結果◎
<ハードオフ>
①新潟工12-2新潟北(6回コールド)

(バッテリー)
新潟北:板垣真徳、藤田琉瑛-山田尚勲
新潟工:阿部想-近藤伶
(二塁打)
新潟北:新井啓太(4回)
新潟工:堀凜太郎(6回)
(本塁打)
新潟工:樋口大樹(1回・2ラン)、田中龍磨(6回・3ランR)

22年ぶりに新潟工の監督として夏を迎えた伊藤政人監督


新潟北の相馬謙司監督 夏は20年ぶりとなる勝利を目指した


新潟工の先発①阿部想(3年)


新潟北の先発①板垣真徳(3年)



4回表、5点を追う新潟北は1死1、2塁から新井啓太(2年)の右適時二塁打で主将の山田尚勲(3年)が生還し、1点を返す。この回さらに1点を加え2-5に


4回裏、新潟工は1死満塁から玉木飛翔(2年)の中前2点適時打で7-2に。この回さらに1点を追加

◇新潟工・伊藤政人監督の話◇
「校歌に感動した。選手にありがとうと言いたい。(試合内容は)ミスは当然出るが、それをみんなでカバーしよう、ミスを怖がらない姿勢を大事にしようと話していた。初回の樋口の一発が大きかった。朝6時からティー打撃をしてきた。それは1回の攻撃のため、主導権を握るため。本塁打は感覚が麻痺するので(樋口の)次の打席は送りバントだった。(阿部の投球は)苦しみながら変化球でうまく打ち取っていた。最後はいい球が来ていた」

◇1回に2ランを放った新潟工・樋口大樹選手の話◇
「(打ったのは)直球で真ん中少し高め。感触がよかった。公式戦は初めて。回っていてうれしかった。後ろになんとかつなげよう、チャンスを作ろうと思ったが甘い球が来た。5回の2死1塁のチャンスで打ち上げた(中飛)のが反省点。春の県大会で新潟高校に負けた時に全然打てず、勝負強い打撃をしようと心掛けてきた。朝のティー打撃でしっかり準備できた。エコスタでの本塁打で気持ちがよかった。(次戦の東京学館新潟戦は)チャンスで回ってきたら必ず打てるよう準備したい」

◆新潟北・山田尚勲主将の話◆
「自分が一番声を出していけばと考えていたが、主将、捕手の役割はしっかりできた。(投手の板垣は)一球一球気持ちが入っていて、受けてきた中で一番いい球だった。(後輩たちへ)自分たちは最初に入学した時に全部で9人というメンバーから始まって、初心者も含めて試合をしてきた。後輩たちには人の大切さ、全員でやることを大切に。練習を一生懸命やって後悔のないようにしてほしい。(相馬監督に)1、2年の頃は自分が生意気で、よくぶつかって、いっぱい迷惑をかけた。一生懸命、勉強会や合宿に付き合ってくれて尊敬しているし、感謝している。これからも後輩の指導で頑張ってほしい」

②村上桜ヶ丘7-3新潟南

(バッテリー)
新潟南:五十嵐諒、山田隼太郎-小野里繕
村上桜:中川勝喜、星山蒼空、近悠介-山下悠心
(二塁打)
新潟南:竹石康陽(5回)、金子尚磨(6回)
村上桜:佐藤陽翔(3回)
(三塁打)
新潟南:橋本龍征(7回)
村上桜:佐藤陽翔(5回)

◇村上桜ヶ丘・松田忍監督の話◇
「初戦で重い試合になった。ただウチなりの力は出してくれて、投手も3人投げることができてよかった。(5回の5得点は単打でつないだが)そんなに強い打球を飛ばす選手はいないので、みんなでつなぐことをテーマにしていた。(四番の佐藤瑠の適時打は)あれが突破口になってくれた。ただ持っている力はもっとある。ジャストミートした強い打球が見たい。(先発の中川は)きょうは球が高かった。もう少し低めで打たせて取る投球ができる選手。初めて1番を背負って投げたので硬くなった部分はあるが、次に期待している。(春の欠場があって)春に経験していないせいか重く感じて、途中で『練習試合の延長だよ』と話した。夏の戦いは6月に力をつけたチームが勝てると話してきたが、選手は忠実に取り組んでくれた。ここ1か月のチームの伸びはどこにも負けていないと自負している。次はシード校の加茂暁星なので、思い切って胸を借りて勝ちたい」

◇村上桜ヶ丘・佐藤瑠選手の話◇
「チャンスで打てたが、最後に自分の甘さが出て、もう1点取らなければいけない場面で取れなかった。それが課題。(5回の打席は)つないで1点と考えていた。ライナーだったが、もっといい打球を飛ばせるようにしたい。狙い球と監督が思っている甘い球が合っていなかったので、2打席目から確実に打てる球を狙っていた。(次戦は)加茂暁星が相手だが気負い過ぎず、村上桜ヶ丘の野球をしたい」

◆新潟南・橋本龍征選手の話◆
「(7回の適時三塁打は)当たっている橋本英征と金子の前に走者をためようと思っていた。打ったのは直球で狙っていた。(最後の打席は)後ろにつないで最後の打者にならないようにと思っていた。手応えはよかったが捕られてしまった。やり切ったという思いがした。試合前には双子の英征と、自分たちと(四番の)金子で点を取っていこうぜと話していた。どこからでも得点できるチームだったので、チームのための打撃をしようと心掛けていた」


<五十公野>
①新発田南17-1新潟第一(7回コールド)

(バッテリー)
新発田南:菅原隆聖、渡邊愼之介-高松和希
新潟第一:菅原朝陽、家合駿弥、東城主磨-大野寛尚
(二塁打)
新発田南:宮島壮汰(7回)
新潟第一:大野寛尚(4回)
(三塁打)
新発田南:菅原隆聖(7回)、菅泰斗(7回)

②新潟青陵3-1新発田商

(バッテリー)
新潟青陵:村山北虎-横山貫太
新発田商:渡辺康生-和佐田悠太
(三塁打)
新発田商:中倉颯太(5回)


<悠久山>
①長岡農(中止・順延)見附
②加分阿白吉(中止・順延)長岡大手
※加茂・分水・阿賀野・白根・吉田の連合


<佐藤池>
①長岡向陵(5回途中降雨ノーゲーム)常総久
※柏崎常盤・柏崎総合・久比岐の連合
②糸魚川白嶺(中止・順延)長岡


◎13日の試合予定◎
<ハードオフ・2回戦>
①佐渡総合(9:00)佐渡
②新潟西(11:30)北越
③新発田農(14:00)巻

<五十公野・2回戦>
①新津工(9:00)新津南
②村上(11:30)新潟向陽
③中条(14:00)万代

<悠久山・1回戦>
①長岡農(9:00)見附
②加分阿白吉(11:30)長岡大手
※加茂・分水・阿賀野・白根・吉田の連合

<佐藤池・1回戦>
①糸魚川白嶺(9:00)長岡
②長岡向陵(11:30)常総久
※柏崎常盤・柏崎総合・久比岐の連合

◎大会組み合わせ(12日の中止・順延を反映)◎
※新潟県高野連HPより

(取材・撮影・文/岡田浩人)