【高校野球】東京学館新潟「県選出校に見合う練習を」 21世紀枠・県推薦校表彰

来春甲子園で開催される「第93回選抜高校野球大会」の21世紀枠新潟県推薦校に選出された東京学館新潟高校への表彰式が18日、新潟市の同校で行われた。新潟県高野連の富樫信浩会長から表彰状を手渡された神保智哉主将(2年)は「先輩たちが培ってきたものを含めて、間違っていなかったという思いが込み上がてきた」と喜びを表し、「新潟県で選ばれた責任がある。それに見合う練習をしたい」と気合いを入れた。

新潟県高野連の富樫信浩会長から表彰状を受け取る東京学館新潟・神保智哉主将。左端は長谷和昭監督

東京学館新潟の野球部は1983年創部で、春夏を通じて甲子園の出場はまだない。昨夏の新潟大会では初の決勝に進み、日本文理に敗れたものの準優勝。今秋の県大会では準決勝まで勝ち進み、準優勝した新潟明訓高校に逆転され1対2で惜敗。第3代表決定戦では関根学園高校に逆転サヨナラで惜敗し、北信越大会出場はならなかった。

新潟県高野連は「いまだ甲子園出場を果たせずにいるが、近年の成績には目覚ましいものがある」と評価。同校が文武両道をモットーに「野球部員も国公立大学を含め、毎年6割以上が大学進学を果たすなど、熱心に練習に励む一方で、学業と野球部活動を両立させている」と推薦理由を挙げた。

新潟県高野連の富樫信浩会長から表彰状を手渡された神保主将は、「とてもうれしかった。選ばれるということは今までの先輩たちが培ってきたものを含めて、間違っていなかったという思いが込み上がてきた」と喜びを表した。

今秋県大会は3位も、北信越出場はならなかった

長谷和昭監督は「(選ばれて)最初はびっくりしたが、候補にしていただき、新潟県高野連には感謝している」と感想を話した。今秋の県大会では準決勝、第3代表決定戦で2試合連続逆転負けを喫したことに触れ、「新潟県の中で一番悔しい負け方をしたのがウチ。それも2試合」と秋の敗戦を振り返り、「選手にはその悔しさを財産、武器にしていこうと話している」と話す。その上で部員たちに「終盤に“ドラマ”をつくることができる、7、8、9回を得意にしよう」と呼びかけ、初の甲子園出場へ向けて気持ちを新たに練習に取り組んでいることを強調した。

神保主将は「(秋は)終盤で負けた。その後の練習では終盤を意識し、つらい場面から一回一回を積み重ねている」と実戦を意識した練習に努め、さらにウェートトレーニングや瞬発系トレーニングを繰り返し、体力づくりにも励んでいる。「新潟県で選ばれた責任がある。それに見合う練習をしたい」と来夏の初優勝を見据えて、気合いを入れた。

今後は12月11日に北信越地区5県の各候補校の中から地区代表が1校に絞られ、来年1月29日に開かれる選考委員会で全国9地区から3校が21世紀枠に選出される。

(取材・撮影・文/岡田浩人)