【社会人硬式】バイタルネットが優勝 第3代表はJR新潟 都市対抗1次・新潟大会

社会人野球の「第91回都市対抗野球1次予選・新潟大会」は5日、新潟市の鳥屋野球場で決勝と第3代表決定戦を行った。決勝はバイタルネットが18対0で新潟コンマーシャル倶楽部をくだし、優勝した。第3代表決定戦はJR新潟が15対1で佐渡軍団をくだした。この結果、10月2日から新潟市で開催される2次予選・北信越大会には、バイタルネット、新潟コンマーシャル倶楽部、JR新潟の3チームが新潟県代表として出場する。新潟県勢としては2014年にバイタルネットが出場して以来、6年ぶりとなる本大会出場を目指す。

なお大会の最優秀選手賞にはバイタルネットの佐々木竜次投手(東京農業大)、敢闘賞には新潟コンマーシャル倶楽部の塚野廉投手(五泉高-函館大)、最高打撃賞は打率・833のバイタルネット・小川凌二選手(東北福祉大)が選ばれた。

<決勝>1回表、バイタルネットは無死2塁から新人の小川凌二(東北福祉大)の中前適時打で先制 小川は4安打6打点、大会の最高打撃賞(6打数5安打)に輝く

◎5日の試合結果◎
<鳥屋野>
◇決勝戦◇
バイタルネット 18-0 新潟コンマーシャル倶楽部(7回コールド)

(バッテリー)
バイタ:佐々木、松田、山地、永島-古谷、梅田
コンマ:塚野、小林、多賀大、高橋-笹崎稔、宮橋
(二塁打)
バイタ:喜瀬2、古谷、山脇、小川、池田、櫻吉
(本塁打)
バイタ:古谷(7回・3ラン)

バイタルネットの先発・佐々木竜次(東京農業大)は4回無失点で最優秀選手賞に


連投の新潟コンマーシャル倶楽部・塚野廉(五泉高-函館大)は4回8失点も、敢闘賞に輝いた


バイタルネットの主将・池田貴将(日本文理高-東洋大)は3打数3安打1打点

◇バイタルネット・加藤正樹監督の話◇
「(一番の嘉瀬、二番の小川が機能し)当初考えていた一、二番と変わったがチーム力は上がった。オープン戦を重ねていく毎によくなっている。(先発の佐々木は)あれくらいはやってほしい。松田もしっかり投げたし、最後は永島もよかった。(2次に向けて)絶対に負けられない。硬くならないように、練習をして自信をつけてしっかりやりたい。(修正点は)走塁。決めつけた走塁があった。(練習拠点である仙台市で)オープン戦をやって調整したい」

◇最高打撃賞のバイタルネット・小川凌二選手の話◇
「大学では4年間控えだったので人生で初めての表彰だった。自分の中でまだ納得いかない部分はあったが、表彰されたことは素直にうれしい。これで慢心せずチームが勝てるプレーをしたい。(過去5年間)都市対抗に出場できていないので先輩たちは嫌なイメージがあるかもしれないが、一番の嘉瀬と自分は逆に知らないので思い切ってやることでチームの起爆剤になれれば。大きい声を出してがむしゃらにやることが持ち味。二番打者なのでトップが出れなかったら自分が出塁すること、出たらいかに三、四番につなぐか。臨機応変にやっていきたい。2次予選ではレベルの高い投手が出てくる。打てる球は一打席に1球あるかないかで、しっかり仕留めないと。ロースコアの戦いになると思う。守備や走塁の小さなミスが試合を左右するので、特に守備はしっかりやっていきたい」

◆新潟コンマーシャル倶楽部・古川昇監督の話◆
「若返ったチームなので、まだまだだが、このタイミングでバイタルネットさんと試合ができ、差が分かったし、投げる面、守る面、打つ面で何をしなければいけないか分かっただけよかった。特に若い選手はバイタルネットの投手が投げる球を体感できたのは非常に大きな収穫だったと思う。塚野以外の投手の底上げなしで上昇はあり得ない。都市対抗もクラブ選手権も、勝っていくにはいい投手が2枚、3枚必要。(2次予選は地元開催だが)応援に来てくれる人も大勢いると思う。あと1か月でもう1つ2つレベルを上げて、なんとかざわつかせられるようにしたい」

優勝したバイタルネット


準優勝の新潟コンマーシャル倶楽部


◇第3代表決定戦◇
JR新潟 15-1 佐渡軍団(7回コールド)

バッテリー)
佐渡:石川、後藤、北見-本間雅
JR:佐藤-川上
(二塁打)
JR:坂野、土田、荒木、古川
(三塁打)
JR:小出

2回裏、JR新潟は三番・土田拓朗(福井工業大)の2点適時二塁打で5-0に

◇JR新潟・斎藤瞑樹監督の話◇
「とりあえず、ほっとしている。昨日負けて、きょういかに切り替えて臨めるかと考え、長いミーティングをした。昨日の失点が四球、失策から始まっているので、当たり前のことをして、1つ1つアウトを取ろうと話した。(完投した佐藤睦は)今一番安定している。(打線は)練習で振り込んできた成果が出た。絶対に2次(北信越)に行こうと話していた。コロナの関係で4月、5月は集合練習ができず、再開したのは6月で準備は不足していたが、自分たちで時間をつくってやるしかないと言っていた。(2次の北信越大会へ)相手がどこであろうと、ウチのできることをきっちりやること。あと1か月、しっかりやっていきたい。まだ2次で勝てていないので、勝てるようにしっかり作り直したい」

(取材・撮影・文/岡田浩人)