【高校野球】新潟青陵が1点差を逃げ切る 新潟大会1回戦

夏の甲子園出場を懸けた「第101回全国高校野球選手権・新潟大会」は9日、3球場で1回戦6試合が行われた。鳥屋野球場の第1試合では新潟青陵が巻総合の追い上げを振り切り、1点差で逃げ切った。五十公野球場の第2試合では新潟西が新潟東をくだした。10日は試合がなく、11日に6球場で2回戦16試合が行われる。

鳥屋野①新潟青陵5-4巻総合
9回に登板し、三者凡退に抑えて喜ぶ新潟青陵⑬鈴木隼輔(1年・右)

◎9日の1回戦の試合結果◎ ※記録は新潟県高野連発表
<鳥屋野>
①新潟青陵5-4巻総合

(バッテリー)
巻総:山崎真翔-岡﨑携
青陵:阿部陽太、栗山晃、内藤陽介、鈴木隼輔-櫻井佑馬
(二塁打)
巻総:神田竣輔(6回)、本多祥太(8回)
青陵:梅野慶太郎(1回)、栗山晃(3回)、内藤慧太(7回)

巻総合の先発⑮山崎真翔(1年)



1回裏、新潟青陵が1死1、3塁から四番・井浦和弥(3年)の中前適時打で三塁走者の田巻昂大(3年)が先制のホームを踏む。この回4得点を先行


新潟青陵の先発①阿部陽太(1年)


3回表、巻総合が無死1、3塁から本間勇人(2年)の左前適時打で1点を返す


新潟青陵は5回から二番手で栗山晃(2年)が登板


6回表、巻総合は2死1塁から神田峻助(2年)の適時二塁打で主将の岡﨑携(3年)が生還し、3-5と追い上げる


新潟青陵は7回から⑥内藤陽介(3年)が登板


8回表、巻総合は無死1、3塁から岡﨑携(3年)の中前適時打で4-5と迫るも1点届かず

◇新潟青陵・相川慶監督の話◇
「入りとしてはウチがやろうとしている攻め方ができた。そこで運よく4点取れたところまでは練習通りできた。ただ途中から相手投手の球に合わせていく打ち方になってしまった。夏独特の自分の結果が欲しい、安打にこだわるあまり、フライを上げる、大振りになるところが見られた。チャンスを自分たちで潰すという夏はやってはいけないことが何回か見られたので、そこは次までに整えたい。投手に関してはウチはエースがいないので、継投で任せたイニングを1人1人がしっかり放る。そこはよく投げてくれた。(9回1点差で1年生の鈴木投手を登板させたが)正直、内藤陽介がきょうは調子が悪く、思っている投球ができていなかったのでこのままではまずいと思った。1年生がしっかり投げてくれた。(次戦は新潟明訓が相手だが)新チームを作った時からシード校を破るという思いでやってきた。胸を借りるつもりで全力で当たって、1点差でも構わないので破りたい」

◇新潟青陵・内藤慧大主将の話◇
「初回に4点取ることができたのは自分たちが練習してきたバスターエンドランなどができてよかったが、流れが向こうにいってしまったのは自分たちのミスや考えないでプレーしているところが出た。そこはずっと練習でやってきたことなの次に向けて改善点がある。2、3年生が少ないので1年生の戦力が必要。信頼関係がなければ試合ではいいプレーはできない。次の新潟明訓に勝つためにやってきたので頑張りたい」

◆巻総合・岡﨑携主将の話◆
「去年夏に負けて、新チームを結成した後、チームがバラバラで、独特の選手が多く、主将としてまとめられず苦しかったが、夏の大会へ向けてどんどんチームの意識が上がり、みんながまとまって最後は1点差の僅差の試合ができてよかった。(春の大会後に捕手に志願したのは)中学から捕手をやってきたが、高校では先輩たちとレベルの違いがわかった。春は三塁手として結果が残せず、やはり自分が輝けるのは捕手なのではと思い志願した。(1年生の山崎投手をリードして)緊張すると思ったので、低めに投げる意識をさせた。(8回のピンチでマウンドに行って)1点差だったので、ここを抑えて2点を取って勝とうと声を掛けた。(8回に1点差に迫る適時打を打って)日々サポートしてくれた先生、保護者、マネージャー、チームのみんなに恩返しができるように、最後は食らいついてヒットを打てた。打席では不安だったが楽しかった。(高校野球を振り返って)1年生の時、先輩たちがベスト8に行き、スタンドで応援していたが格好よかった。こういう選手になりたいと思った。この大会でまず1勝して、おととしの先輩、去年の先輩への恩返しのために勝ちたかった。自分たちができなかった1勝を、次こそ勝ってほしい。(今後は)草野球を続けたい」

②佐渡総合30-1新潟北(5回コールド)

(バッテリー)
新潟北:水野裕大、長谷川颯-斎藤有汰
佐渡総:佐藤璃周-本間拓磨
(二塁打)
新潟北:水野裕大(1回)、小原陽太(4回)
佐渡総:伊澤陸斗(2回)、清水大貴(3回)、安藤大毅(4回)
(三塁打)
佐渡総:本間拓磨2(3回,4回)、和田知志(3回)、大澤峻斗2(4回、4回)

佐渡総合の先発⑥佐藤璃周(2年)



1回表、新潟北が1死2、3塁から井田朝陽(3年)の右飛捕球失策の間に三塁走者の斎藤有汰(3年)が先制のホームを踏む


新潟北の先発で主将の①水野裕大


1回裏、佐渡総合は相手失策と押し出し四球で逆転。安藤大毅(3年)の適時遊内野安打で3-1に


新潟北は1回2死から⑥長谷川颯(2年)をマウンドへ送る


3回裏、佐渡総合は四番・本間拓磨(2年)の左越え適時三塁打で11-1に


2、3年生が6人も今春1年生が9人入部し、単独出場を果たした新潟北

◇佐渡総合・藤巻辰也監督の話◇
「(初回に先制され)何が起こるか分からないということと、ずっと入りはしっかりやっていこうと話していたが、夏の大会は怖いと改めて実感した。向こうのミスに助けられたところもあった。自分たちのやるべきことを1個ずつやっていこうと話していて、その点はよく頑張った。打線はたまたま。思い切って振れということだけ言った。(30得点は)初めて。(勝ちパターンは)粘り強くやるだけ。早く忘れさせてあげたい。(次戦は東京学館新潟が相手で)全く違う展開になると思うので、初回の入りをきちっとできれば。向こうは初戦なのでそこにつけ込めればという一点。何とか入りを改善できれば」

◇4安打4打点の佐渡総合・本間拓磨選手の話◇
「強い打球を打ちたいがフライが上がったり、バットが遅れたり、まだ修正点がある。結果は安打になったが、自分の中でこうしていかなければというのがあるので修正したい。持ち味は長打力。(2年前の石垣島での離島甲子園では)スタメンではなかったが捕手で出場した。いろいろな県の選手を見て、自分はまだまだなと思った。(4回は)点数は何点あっても自分たちのやるべきことをしっかりやろう、繋いでいこうという意識だった。(次戦は東京学館新潟が相手で)きょうの反省点、ずっと連練習してきたことを出していかなければ勝てない。再確認して挑戦者の気持ちで臨みたい」

◆新潟北・水野裕大主将の話◆
「(初回の二塁打で1死2、3塁の先制のチャンスを作り)打ったのは直球だと思う。今まで先制したことがなかったのですごくうれしかった。(投手として先発も1回途中で交代し)制球が安定していなかった。(5回はネクストで試合終了したが)打順が回ってきたら思い切り振ろう、ホームランを狙う気持ちで待っていた。(秋までは連合チームだったが、1年生が9人入部し単独出場となり)9人も入ってきてすごくうれしかった。秋は5人でチームプレーが全くできなかった。春から活気が出て、いいチームになれた。(今後の野球との関わりは)草野球でも関わっていけたら。(相馬監督からは)野球をやる前に、人として当たり前のことをやらなければ上手くならないと教わった。(野球部は)楽しかった。1回に入った1点は練習してきたことができた1点で、すごくいい1点だった。(後輩には)自分たちは勝てなかったが、来年の夏は接戦で、最後まで諦めずに勝ってほしい」


<五十公野>
①新発田商5-2新津

(バッテリー)
新発商:小林駿-石井裕貴
新 津:丸山大祐、近藤喜洋-石塚山人
(二塁打)
新発商:小林駿2(1回、5回)
新 津:米田健吾(6回)
(三塁打)
新発商:阿部凌馬(3回)
新 津:丸山大祐2(7回、9回)

②新潟西9-4新潟東

(バッテリー)
新潟東:信國吉海、三代川竜稀-高橋優輝
新潟西:田辺隼人、関口来輝-長田義志
(二塁打)
新潟東:田村慶悟(8回)
新潟西:田辺隼人2(1回、3回)、佐々木勇成(3回)
(三塁打)
新潟西:若杉歩弥(8回)


<佐藤池>
①柏崎8-0長岡高専(7回コールド)

(バッテリー)
柏崎:伊部大輝-村山颯太
高専:阪田竜士、吉岡虎之介-伊部雄喜
(二塁打)
柏崎:鈴木仁人(3回)、藤澤侑輝(7回)
高専:近藤陽斗(2回)

②上越19-0分水村松阿賀野(5回コールド)

(バッテリー)
分村阿:柄沢瑞熙-吉田勝斗
上 越:小俣竜也、神林僚太、笹屋丈太郎-宮橋康太
(二塁打)
上 越:佐藤葵2(1回、3回)、青木翔(4回)
(三塁打)
上 越:清水達弥(4回)、滝澤周(4回)、半田唯人(4回)、宮橋康太(4回)


◎11日(木)の2回戦の試合予定◎
※10日(水)は試合なし
<鳥屋野>
①日本文理(9:00)新発田中央
②開志学園(11:30)新潟

<五十公野>
①北越(9:00)新潟第一
②新津工(11:30)村上桜ヶ丘
③村上(14:00)新発田農

<みどりと森>
①新潟江南(9:00)新潟工
②佐渡(11:30)中条
③巻(14:00)敬和学園

<悠久山>
①高田農商(9:00)三条
②中越(11:30)関根学園
③上越総合技術(14:00)長岡商

<佐藤池>
①見附(9:00)長岡農・正徳館・栃尾
②柏崎工(11:30)海洋
③長岡工(14:00)三条東

<ベーマガ>
①十日町(9:00)小千谷
②塩松十総(11:30)新潟県央工

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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