【高校野球】ベスト8決まる 春季県大会・4回戦

第140回北信越高校野球・新潟県大会(春季県大会)は4日、悠久山、佐藤池、三条パールの3球場で4回戦8試合を行い、ベスト8が決まった。悠久山の第2試合では長岡大手が逆転勝ち。佐藤池の第3試合では糸魚川が新潟明訓をくだした。三条パールの第2試合では北越が昨夏優勝の中越に勝利した。5日は試合がなく、6日に悠久山と佐藤池で準々決勝の4試合が行われる予定。

悠久山②長岡大手5-3東京学館新潟
7回裏、同点に追いついた長岡大手は捕手悪送球で3塁走者の渡邊樹生が勝ち越しのホームを踏む

◎4日の4回戦の試合結果◎
<悠久山>
①日本文理6-3長岡商

(バッテリー)
文 理:池田、安城-佐藤
長岡商:目黒-酒井
(二塁打)
文 理:桑原(1回)、安城2(7回、9回)
長岡商:堀井(2回)、酒井(4回)
(三塁打)
長岡商:堀井(7回)

日本文理の先発①池田真士


長岡商①目黒宏也



3回表、日本文理は2死2塁から三番・長谷川優也の右前安打と敵失で1点追加


5回裏、長岡商は四番・堀井光輝の右前適時打で1点差に


7回裏、長岡商は二死から三塁打の堀井が三内野安打で生還し同点に追いつく


8回表、日本文理は2死1、2塁から瀬川優作の左前安打と後逸で2点勝ち越し

◇日本文理・鈴木崇監督の話◇
「前回の試合で勝ち越された経験もしている。池田の球威に長岡商さんが食らいついての打球だったので、こういう展開はそう経験できないのでしっかりモノにしようと話していた。安打が続かない中、長岡商の方が安打が続き、雰囲気は重かったが、リードをされていないということを終盤は話していた。(7回に追いつかれた三塁の守備も)悪送球の走者2塁にならなかったことで次を防げている。内野手の送球は今後の課題に。(池田、安城の出来は)目黒くんの投球を見習わなければ。いい投手だった。池田、安城ともにいい部分もあるが、横から見ていても勉強になったと思う。(打撃は)いい投手と思って準備してきた。これを糧に夏に繋がるようにと思う。目黒くんがストライク先行で、こちらがリードをしているが後手後手になった。ゲームメイクは四番の差だったが、監督が組んだオーダーなので。次戦でまた考えたい」

◇日本文理・瀬川優作選手の話◇
「投手が踏ん張ってくれていたので、どうしてもここで1点取らなくてはと打席に立った。(打ったのは)インコースの直球。(五番から七番に打順が変わったが)打順が変わっても自分がやることは変わらない。難しい試合で、守っていてもプレッシャーがあったが、一丸となって勝ててよかった。(冬は)打撃に力を入れてきた。置きティーで自分の苦手なコースを練習してきた。(準々決勝へ)一戦一戦自分たちの野球をしっかりやって勝っていきたい」

◇日本文理・長谷川優也選手の話◇
「(3安打2打点で)チャンスで打てたことはよかった。(打ったコースや球種は)覚えていない。(7回の同点に追いつかれたサードの守備は)少し慌てて(送球を)力んでしまった。去年はチームの足を引っ張ってばかりいた。今年は冬からチームを引っ張る気持ちでいた。(準々決勝へ)1打席1打席で相手にダメージを与えられる打撃をしていきたい。(三番打者として)打てる球を打つだけ。(8回には投球練習をしたが)準備はしている。練習試合では何回か登板している。展開によって、任されたイニングをしっかり投げたい」

◆長岡商・目黒宏也投手の話◆
「前回の初戦で投げた時はコースを突くことができなかったが、きょうは前回よりも体重移動や脱力を意識し、コースを突くことができたので、そこはよかった。(日本文理打線を相手にして)最初は怖い部分はあったが、中盤は少し慣れて、思い切りコースを突くことを考えてできた。調子は悪くはなかった。公式戦の中ではいい方だった。(夏に向けて)ピンチを多く作ってしまった。先頭も出してしまった。夏は先頭を切り、自分が試合を作ることができるよう、ピンチになっても要所を締めて、失点を少なくということを考えていきたい。打線が強い相手に腕を振って思い切り投げることができたのは自信になった」

②長岡大手5-3東京学館新潟

(バッテリー)
学館:長谷川、田村-渡邊
大手:渡邊、田村優、和田森-和田
(二塁打)
学館:長谷川(4回)、渡邊(5回)、五十嵐礼(5回)
大手:山添(4回)、渡邊(7回)
(三塁打)
大手:渡邊(3回)

1回表、四球で出塁した東京学館新潟の其池勇哉が暴投で先制のホームを踏む


長岡大手の先発①渡邊樹生


東京学館新潟の先発①長谷川輝


1対1の4回裏、長岡大手は山添大河の適時二塁打で1点勝ち越し、2-1に


5回表、東京学館新潟は渡邊勇士の適時二塁打で同点に。さらにこの回逆転も終盤に再逆転を許した

◇長岡大手・鈴木春樹監督の話◇
「100球制限を意識した。次戦を見据えた戦い…文理を倒すためにやってきているので、投手に投げさせ過ぎずに勝つことを意識した。(5回の)1イニングだけ2年生を放らせたが、野球の怖さ、バッテリー間の意思の疎通が図れないと大けがするよということ。夏は致命傷になる。捕手があの場面を反省しなければ。(攻撃は)次戦を見据えた中でよく選手が逆転してくれた。練習試合で負けている相手だが、そういう意味でもきょうは大きな経験だった。学館さんの投手もよかった。強かった。(今大会は)投手が育ってきている。戦いながら1イニングで勝負が決してしまうという、いい経験ができている。夏は毎イニング、そういう戦いになる。(次戦は日本文理戦で)去年秋に負けて以来、打倒文理でやってきたので、思い切りぶつかっていきたい」

◇長岡大手・渡邊樹生投手の話◇
「きょうは気持ちが先に行き、球が上ずった。それは次回に修正しなければ。(相手の中軸が強力だったが)直球が自信があるので、力でいこうと捕手と話していた。きょうは直球が高めにいき、カーブで組み立てた感じ。自分では最後まで投げたかった気持ちはあった。(打撃でも長打2本で)狙い球(直球)を絞って打てた。次の文理戦でもここぞの場面で一本出したい。秋の悔しい気持ちがきょうの試合に出た。文理を倒して優勝したい。全員で冬場に頑張ってきた。体だけでなく気持ちの部分を鍛えてきた。それを次の試合に出したい」

③新潟産大附2-0五泉

(バッテリー)
五泉:片野、加藤昴、城丸-佐藤
産附:坪野内-梨本
(三塁打)
五泉:長谷川(8回)

五泉の先発①片野太陽


4回裏、新潟産大附が2死1塁から右前安打と後逸で浅野恋が生還し先制


新潟産大附の①坪野内椋也は公式戦初完封

◇新潟産大附・吉野公浩監督の話◇
「全然打てなかった。安打は出るが点が入らない試合が続いている。本来なら和田昂樹が三番で、中村が四番、石橋が五番で春先の練習試合を戦ってきたが、和田が選手土曜日まで入院し、試合2日前まで戻ってきた状況で下位に置いている。(大会2週間前くらいから)インフルエンザや体調を崩した選手もいて、その影響はある。(坪野内は)公式戦初完封で、冬の間は一番トレーニングを頑張っていた。同点までは坪野内でいこうと考えていたが、8回くらいに腹をくくった。ウチらしい粘る野球はできた。打てない分、守備でしっかり守るということは言ってきた。今大会は僅差の試合になると選手に言ってあるので落ち着いてプレーできている。(丸山は)打者では一番伸びた選手。去年の秋にはメンバーにも入っていない。練習試合で結果を出し、使ったらいいところで回ってくる。存在は大きい。(準々決勝は北越が相手だが)1つの目標はベスト8に入りたいというのはあった。力があるチーム。挑戦者の気持ちでいきたい」

◇新潟産大附・坪野内椋也投手の話◇
「いつもは変化球がバラついて自分からカウントを乱してしまうが、きょうは変化球でしっかりカウントを整えられたのでよかった。冬は体重が軽かったのでしっかり体を作り、ウェートで筋力を上げるようにした。5キロ増えて70キロに。球の走りがよくなった。今までは背番号は10番など2ケタだったが、今大会は1番で、その番号に合った投球をしなければと責任を感じている。大会の1週間前にインフルエンザにかかり、初戦は体力的にキツかったが、仲間に助けられて勝つことができた。これから一戦一戦調子を上げていきたい。(準々決勝へ)北越は強いが、きょうのように自分のカウントで投球をして勝てればいい」


<佐藤池>
①三条10-3新発田(7回コールド)

(バッテリー)
三 条:丸山-小林
新発田:小野、渡辺大、佐藤慧、新保-佐久間
(二塁打)
三 条:井上2(4回、5回)
新発田:石栗(7回)
(三塁打)
三 条:丸山(6回)
新発田:渡辺大(4回)

②高田5-3開志学園

(バッテリー)
開志:大橋、土田-西川
高田:富澤-田中
(二塁打)
開志:大橋(2回)、高橋(2回)
高田:富澤2(2回、4回)、小林(6回)
(三塁打)
開志:藤原(1回)

高田の先発・富澤琢斗


開志学園の先発⑩大橋蓮


ベスト8進出を決めた高田

③糸魚川8-2新潟明訓

(バッテリー)
糸魚川:渡辺勝-伊藤
明 訓:関谷、阿部宏-吉田
(二塁打)
糸魚川:日馬2(2回、5回)、清水(3回)、岡﨑(9回)
(三塁打)
糸魚川:岡﨑(3回)
(本塁打)
糸魚川:岡﨑(1回・3ラン)、伊藤(1回・ソロ)

糸魚川の渡辺勝誠


新潟明訓の先発⑩関谷将馬


<三条パール>
①村上桜ヶ丘5-0小千谷

(バッテリー)
小千谷:笠井-田中
村上桜:石井-工藤

②北越9-1中越

(バッテリー)
北越:幸田、大野-笠原
中越:古川、和田、佐藤旦有、小林洸-佐藤旦陽
(二塁打)
北越:笠原2(2回、6回)、大橋(4回)、髙橋哲(7回)
中越:富井(4回)、岡山(5回)、吉越(7回)
(本塁打)
北越:藤木(3回・ソロ)


◎6日の準々決勝の試合予定◎
<悠久山>
①日本文理(10:00)長岡大手
②新潟産大附(12:30)北越

<佐藤池>
①高田(10:00)三条
②村上桜ヶ丘(12:30)糸魚川

※新潟県高野連より「6日は各球場とも混雑が予想されます。観戦にお越しの際は、乗り合わせでお越しになるか、公共交通機関のご利用をお願いいたします。周辺道路等への迷惑駐車は絶対におやめください」とのことです。ご協力をお願いいたします。

(取材・撮影・文/岡田浩人 佐藤池の写真提供/石澤朋子さん 情報協力/各地の皆様)


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