【高校野球】日本文理が秋春連続優勝 第3シードは新潟明訓 春季県大会

第136回北信越高校野球・新潟県大会(春季県大会)は15日、長岡市の悠久山球場で決勝戦が行なわれ、日本文理が14対1で中越をくだし、昨秋に続き2季連続22回目の優勝を飾った。決勝戦の前に行われたシード順位決定戦では新潟明訓が2対1で関根学園をくだし、夏の選手権新潟大会の第3シードを獲得した。日本文理、中越、新潟明訓、関根学園の4校は6月3日から6日までハードオフ・エコスタジアムと三条パール金属スタジアムで開催される北信越大会に出場する。

決勝戦 5回裏、日本文理の松木一真が満塁の走者を一掃する適時三塁打を放つ

◎15日の試合結果◎
<悠久山>
[決勝戦]
日本文理14-1中越
中越 100 0 0 0 000 =1
文理 100 0 10 0 30× =14
→日本文理が2季連続22回目の優勝
(バッテリー)
中越:澤中、村田、坂井翔-小鷹
文理:原田、稲垣-牧田
(二塁打)
中越:坂井琢(1回)、石井(8回)
文理:松木(3回、7回)、稲垣(4回)、飯田(5回)、堀内(5回)、牧田(5回)
(三塁打)
文理:松木(5回)

◎戦評◎
日本文理は1対1で迎えた5回、相手守備の失策で1点を勝ち越すと、途中から出場した堀内真森の適時二塁打、笠原遥也の適時打、牧田龍之介の2点適時二塁打、満塁から松木一真の3点適時三塁打などこの回5安打、6四球、打者14人を送る攻撃で10点を入れ試合を決めた。
中越は初回に坂井琢真の適時二塁打で先制したが、その後追加点を奪うことができず、日本文理の2投手から12安打を放つも1得点にとどまった。

中越と日本文理による北信越高校野球県大会の決勝は2014年秋以来


日本文理の先発⑩原田航汰


中越は1回表、走者2塁から坂井琢真の右中間適時二塁打で先制


中越の先発①澤中京太郎


5回裏、日本文理は堀内真森が左中間適時二塁打を放つなど計10得点


6回から3番手で中越のマウンドに上がった坂井翔太(2年)


7回裏、日本文理が松木の中越え二塁打で2点を追加 松木は4安打7打点


日本文理の①稲垣豪人は2回途中から登板し、被安打10も無失点に抑えた

◇日本文理・大井道夫監督の話◇
「(決勝は)点数ほど力は違わない。稲垣は後半バテた。追い込んでからの球が課題。松木がいい場面で打った。(大会を振り返り)初戦で新発田農に苦戦し、それがいい薬になった。投手がしっかり放ってくれたことが収穫。(地元での北信越大会の目標は)やっぱり優勝。(夏へは)もうひと息。期待している投手が夏、うまくすれば北信越に間に合うかどうか。そうすれば投手力はある程度満足できる力になるのでは」

◇日本文理・笠原遥也主将の話◇
「一戦一戦、自分たちの力を発揮できていることが感じられた。1つ1つの試合で課題を出し、それに取り組むことを目的にやってきた。優勝という結果は嬉しい。監督から低めの球を打たず、浮いた球をしっかり打つという指示が徹底事項として出ていて、それをチーム全員が守ることができた。(地元での北信越大会は)去年秋の北信越大会でベスト4という悔しい結果で終わったので、その借りを返すこと、夏に向けてしっかりした取り組みをやっていけば自然といい結果が出ると思う。春の準決勝、決勝のつながる打線を北信越大会でも発揮したい」

◇日本文理・松木一真選手の話◇
「準々決勝、準決勝と無安打だったので、この試合で結果を残してチームが勝てるよう、毎打席気持ちを入れた。(中越には)1年夏に(決勝で)負けていたので、そのリベンジと前の日の夜から全員で気持ちを入れた。1打席目、2打席目ともに外角のファーストストライクをレフト方向に打てた。素直にバットを出せたことが自信になった。(北信越大会では)秋は準決勝で負けている。春はしっかり優勝できるよう、打線がつながりを見せられるよう調整したい。打順は意識せず、チームのために結果を残したい」

◆中越・本田仁哉監督の話◆
「仕方ない。夏に向けて仕切り直してスタートを切る。(5回の大量失点について)失点はあるとは思っていたが、それを最少失点にする力が必要。そこまではうまく抑えることができた場面もあった。良かったところ、悪かったところを整理して、北信越大会、本番の夏に向けたい。大差とはなったが安打数も12まで攻め続けた意思や気持ちは楽しみにしたい。澤中はここまでなかなか自分のスタイルを出し切れていなかったが、決勝は久しぶりに自分の思うところに自分の思う組み立てで投げることができたのは収穫。(春の大会の収穫は)去年秋に経験のなかった2年生が多くの経験ができた。劣勢の場面、我慢するところ、押し切るところなどいろいろ経験できたことは財産。(課題は)攻守ともにあるが、これからが気の抜けない修正になる。1回メンバーをリセットして、短い時間だが競争の中で強いチームを作って備えたい」

◆中越・川上真生主将の話◆
「5回の10点で決まってしまったかもしれないが、他を見ればそこまでは0で抑えていた。あの回さえと思えば夏につながる。あの1回が悔やまれる。相手のムードや押せ押せの雰囲気を止められなかった。もっと間を取ったり、流れを変える何かをしたりすればよかった。(9回の代打での安打は)必死だった。出ることだけを考えていた。(今大会でのチームの成長は)1試合1試合でできなかったことができるようになり、選手1人1人が自分のやることがわかって、できるようになってきた。(北信越大会では)夏に甲子園に出た時に当たる可能性が高い全国区のチームを相手に、自分たちの野球がどう通用するか、どうしたら勝ちにつながるかを考えてぶつけていきたい」

◆中越・澤中京太郎投手の話◆
「今できることをやろうとして、段々形になってきて、5回までは抑えることができた。試合の中での感覚が段々よくなってきていると感じている。(5回は)打たれた場面は力も足りなかったし、思い通りでもなかった。流れが悪くなった時に切り替えることができなかった。この試合も、前の試合も、課題はあるので1つ1つ夏へ向けてやっていきたい。1番を背負っているので自分が抑えなければと思っている。北信越では夏へ向けて今より技能を高めて臨みたい。夏は優勝して甲子園で勝ちたい」


2季連続22回目の優勝を果たした日本文理


準優勝の中越 3連覇が懸かる夏での雪辱を誓う


[シード順位決定戦]
新潟明訓2-1関根学園
関根 000 000 010 =1
明訓 000 020 00× =2
→夏は新潟明訓が第3シード、関根学園が第4シード
(バッテリー)
関根:西本、碓井、平野-藤澤
明訓:若林、田邉、荘司-渡部、高橋
(二塁打)
関根:荒井(6回)
明訓:桜井(5回)、伊藤新(8回)
(本塁打)
明訓:平井(5回・ソロ)

新潟明訓の先発⑩若林拓(2年)


関根学園の先発①西本航紀(2年)



5回裏、新潟明訓は平井大貴のソロ本塁打で先制 さらにこの回1点を追加


関根学園の3番手で登板した平野喜寛(2年)


新潟明訓の2番手で5イニングを投げた田邉隼也(2年)

◇新潟明訓・本間健治郎監督の話◇
「よくロースコアをしのいで、試合をやり切ることができた。5回は低めの変化球をしっかりとしたタイミングで振ることができた。いい点の取り方はできた。田邉は高めに浮き、自信を持って投げ切れていない部分もあったが、投げていく中で何とかアウトを取ることができた。若林、荘司も今自分が持っている力は発揮できた。大量点にならなかったのは投手、守備全体でしっかり守ることができたから。大会を通じて投手の四球、そして残塁が4チームで一番多かったと思う。勝負所で一本が出ればもう少しいい試合ができる。(夏の本番へ向けて、戦う気持ち、試合モードをもう一度しっかり身につけてやっていければ。投手、守備、打撃、総じて力はつけてきている。それぞれがもうちょっとずつ力をつけて全力で臨めれば」

◆関根学園・安川斉監督の話◆
「一番の五十嵐、四番の水井が本来の調子ではなく、この2人が打たないとウチはしんどい。ただ荒井が予想以上の活躍をしてくれた。大きな自信になったと思う。今大会は1、2年生の投手で入ると決めていたが、ここまで頑張ってくれるとは。最少失点で抑えることができたのが収穫。北信越大会と夏はそれなりの考えでいるが、1、2年生はいい経験を積むことができた。春は守りを重視したメンバーで臨んだが、夏は本来の“打の関根”で臨みたい。北信越大会へメンバーも入れ替えるつもり。今の3年生は1年生から出ているので夏までにしっかり仕上げてくれると思う」

(取材・撮影・文/岡田浩人 取材/松井弘恵 写真提供/石澤朋子さん)


【高校野球】日本文理が秋春連続優勝 第3シードは新潟明訓 春季県大会” への4件のコメント

  1. 文理高校の選手の皆さんお疲れさまでした☺
    そして優勝おめでとうございます🙇
    6月の北信越新潟開催この調子で頑張って下さい。また応援に行きます❗

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