【高校野球】巻総合が長岡大手破る 長岡は村上桜ヶ丘に競り勝つ 新潟大会3回戦

第99回全国高校野球選手権・新潟大会は16日、鳥屋野球場と悠久山球場で3回戦4試合が行われた。鳥屋野球場では巻総合がシード校の長岡大手を破ったほか、長岡が昨秋県準優勝の村上桜ヶ丘に競り勝ち、それぞれベスト16進出を決めた。雨のため、五十公野球場の新潟商と開志学園の試合が3回降雨ノーゲームとなるなど3回戦4試合が17日に順延となった。17日は順延となった3回戦4試合が行われるほか、鳥屋野球場と悠久山球場で4回戦4試合が行われる。

鳥屋野① 長岡大手打線を2点に抑え、完投した巻総合①鏡理央(右)

◎16日の3回戦の試合結果◎
<鳥屋野>
①巻総合4-2長岡大手
巻総 200 020 000 =4
大手 200 000 000 =2
(バッテリー)
巻総:鏡-原
大手:番場、堀-浅野
(二塁打)
巻総:白戸(5回)

長岡大手の先発⑩番場広野


1回表、巻総合が2死2、3塁から鏡理央の右前適時打で2点を先制


1回裏、長岡大手は佐藤拓弥が右前適時打を放つ その後、犠飛で同点に追いつく


1回途中から登板した長岡大手①堀健太


回表、巻総合は三富魁翔の右前適時打で勝ち越し


5回表、巻総合は鏡理央の右前適時打でさらに1点を追加


巻総合の小林豊監督がピンチを凌いだ鏡をベンチ前で出迎える


鈴木春樹監督の指示を聞く長岡大手ナイン

◇巻総合・小林豊監督の話◇
「生徒が一生懸命やってくれた。大手さんに勝てるなんて夢みたい。天候が悪くても集中力を高めようとずっと練習してきたので、最初から点を取れたのが大きかった。(涙を拭って)3年生となんとか最後まで野球をやりたいと必死にくらいついたのが2年生。その気持ちが大きかった。鈴木(春樹)監督は百戦錬磨。ウラをとも考えたが、正攻法で行こうと思って戦った。それに応えた生徒がよくやってくれた。1回から9回まで主将が『何が起こるかわからない』とずっと言ってくれた。3年間でサヨナラ負けも喫したし、コールド負けもした中、1球勝負を大切にしてくれた。(鏡)投手は200%出してくれた。3年生がベンチからも声をよく出していた。あの子たちのおかげ。(4回戦は)きょうみたいな1球1球大事にする野球をやりたい。一戦必勝」

◇巻総合・田原諒主将の話◇
「自分たちが1年生で入ってきた時はベスト16になれるようなチームでは全くなかった。1球1球丁寧にやろう、意識を変えようとやってきたが、2年間辛かった。いつか結果が出ると思って頑張ってきてよかった。相手はジャストミートしてくる中、正面(の打球)やフライになって運があると思った。(4回戦は)一戦一戦、1球1球、いつも通りやりたい」

◇完投した巻総合・鏡理央投手の話◇
「低めを意識していたが、守備に助けられた。大量得点をされないよう、連打が出ないよう要所要所でしっかり投げた。きょうの出来は80点。(マイナス20点は)次への期待を込めて。(四球を出しても)気持ちで負けたらダメと思って投げた。ピンチでも顔には出さないようにしていた。(1年春から投げていて)経験が凄くいきた。慌てず投げることができた。(4回戦へは)きょうと同じ気持ちで、気持ちで負けないよう頑張りたい」

②長岡4-3村上桜ヶ丘
長岡 000 400 000 =4
桜丘 001 001 010 =3
(バッテリー)
長岡:池山、髙橋雅、中野-髙橋颯
桜丘:上村、佐藤、齋藤、島田-久志田
(二塁打)
長岡:髙橋颯(4回)
桜丘:若林(6回)
(本塁打)
長岡:須藤(4回・3ラン)

村上桜ヶ丘の先発は⑪上村隆平


長岡の先発①池山匠


3回裏、村上桜ヶ丘が久志田裕太の適時打で増田慶太が生還し先制


村上桜ヶ丘は4回から⑱佐藤嵩にスイッチ


4回裏、長岡は四番・高橋颯太の適時二塁打で同点に追いつく



4回裏、長岡はなお走者2人を置き、須藤惇が左越え3ランを放つ


4回から登板した長岡の2番手⑪高橋雅人


村上桜ヶ丘は6回、四番・若林大成の適時二塁打で1点を返す


長岡は8回から1年生⑯中野志颯が登板


5年ぶりに夏の4回戦に進む長岡ナイン


1点差で敗れた村上桜ヶ丘 最後まで粘りを見せた

◇長岡・若井聡監督の話◇
「(4回に逆転し中断となったが)落ち着かせることができ、よかった。(須藤の本塁打は)前の打席で併殺をくらっていたので、思い切り前でさばけと話していたらいいところに来てくれた。(1年生の中野の投入は)絶対的な投手がいないので、投手は3回、4回、2回を責任を持って抑えることを練習してきた。3年生にも『1年生を放らせて負けてもいいか?』と聞いたら『いいです』ということだったので。ウチは3年も2年も1年もない。こういう粘りがあすも継続できれば。(夏は5年ぶりのベスト16で)3回戦で負け続けてきたので、あと1つ勝ってエコスタへ行きたい。巻総合はすばらしいチーム。食らいついていきたい」

◇3ランを放った長岡・須藤惇選手の話◇
「(打ったのは)やや内角の直球。抜けてくれ、点が入ってくれと思った。公式戦では初本塁打。(4回の中断後)切り替えて0で抑えようとチームで頑張ることができた。(4回戦は)巻総合はシード校を倒した勢いがある。弱気にならずきょうのような接戦をモノにしたい」

◇1年生で三番打者、投手として最後を締め括った長岡・中野志颯選手の話◇
「練習でやってきたことをどれだけ出せるかと監督にずっと言われてきた。自分の出せる力を何とか出せればと思い、思い切って行った。(8回からの登板は)試合前に監督から1年生に託すと言われ、3年生の先輩からも託すと言われて、何とかその期待に応えたいという思いで投げた。守備に支えられた。(4回戦は)自分たちの野球ができれば勝ち上がっていける。最後まで気持ちで食らいついていきたい」

◆村上桜ヶ丘・松田忍監督の話◆
「(4回の4失点は)監督のせい。(中断後の)再開後はチャンスはあったが、あと1本が足りなかった。6回に1点入って、なお無死2、3塁から1点も入らなかったのが…あそこで1点差にしたかった。投手はみんなで穴を埋めるという意味では力を発揮してくれたし、みんなが粘って投げられるようになった。(継投は)予定通り。4人で1試合を投げるということをウチのパターンにしてきた。大事なところでウチが大事にしている打つべき球か、見送る球かの考え方が足りなかった。(3年生には)常にチームを作るために力を合わせ1つになってやってきた。結果は監督のせいで、力負けしたわけではない。だけど1つのミスや練習でやろうとしていることができなかったことが敗因につながっているということを、今後の社会に出てもそういう場面がたくさんある。悔いを残している中、人生の中で悔いを残さないための糧になればと思う」

<五十公野>
①新潟商2(ノーゲーム)1開志学園
新商 200
開志 100

②柏崎(中止・順延)高田北城

<悠久山>
①五泉6-0新潟県央工
五泉 001 005 000 =6
県央 000 000 000 =0
(バッテリー)
五泉:杉崎、成田-加藤
県央:神保、武田-鈴木
(二塁打)
五泉:成田2(2回、7回)、熊倉(6回)
県央:佐藤兼(4回)

五泉の先発①杉崎匠太


新潟県央工の先発⑳神保瑠可


3回表、五泉が加藤拓己の適時打で先制


6回表、五泉が皆川真大の左前適時打で追加点 この回5点を追加


新潟県央工は6回途中から2番手⑩武田龍汰が登板


新潟県央工の2年生五番・佐藤兼造は3安打し、ひとり気を吐いた


五泉は6回から成田仁が登板 被安打1、無失点で締めた

②六日町9-0長岡高専(7回コールド)
高専 000 000 0 =0
六高 008 010 × =9
(バッテリー)
高専:稲川、児玉-髙頭
六高:大津-中條
(二塁打)
六高:南雲樹(2回)、貝瀬(3回)、大津(3回)

長岡高専の先発①稲川廉


六日町の先発①大津祥樹


3回裏、六日町が三番・貝瀬隼の右線2点適時二塁打で先制


3回裏、六日町が南雲拓実の左前適時打で追加点


3回裏、六日町は満塁で大津祥樹が走者一掃二塁打を放つ この回8得点


長岡高専は3回途中から2年⑥児玉瑞樹が登板


長岡高専の武士俣翔はチーム唯一の複数安打をマークした


2年連続で夏のベスト16進出を決めた六日町ナイン


長岡高専は2年ぶりの夏勝利を挙げたが3回戦で力尽きた

<佐藤池>
①加茂暁星(中止・順延)東京学館新潟
②新潟工(中止・順延)高田商


◎17日(月・祝)の試合予定◎
<鳥屋野> 4回戦
①日本文理(10:00)新潟
②巻総合(12:30)長岡

<五十公野> 3回戦
①新潟商(10:00)開志学園
②柏崎(12:30)高田北城

<悠久山> 4回戦
①中越(10:00)柏崎工
②五泉(12:30)六日町

<佐藤池> 3回戦
①加茂暁星(10:00)東京学館新潟
②新潟工(12:30)高田商

(取材・文/岡田浩人 取材・撮影/松井弘恵 取材・撮影/武山智史 情報協力/各地の皆様)


【高校野球】巻総合が長岡大手破る 長岡は村上桜ヶ丘に競り勝つ 新潟大会3回戦” への6件のコメント

  1. 六日町高校
    雨の中攻守にまとまったナイスチーム
    次も頑張ってください👊😆🎵

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