【高校野球】日本文理と関根学園が決勝戦へ 新潟大会準決勝

第96回全国高校野球選手権・新潟大会は26日、準決勝2試合がハードオフ・エコスタジアムでおこなわれ、第1試合で日本文理が北越をくだし、2年連続の決勝進出を決めた。第2試合は関根学園が新潟明訓をくだし、初の決勝進出を決めた。決勝戦は27日(日)13時からハードオフ・エコスタジアムでおこなわれる。

2年連続で決勝進出を決めた日本文理の選手たち


初の決勝進出を決めた関根学園の選手たち

◎26日の準決勝の結果◎
①日本文理9-1北越(7回コールド)
北越100 000 0 |1
文理100 017 × |9
→日本文理が2年連続の決勝進出

②関根学園5-2新潟明訓(試合終了)
明訓000 001 010 |2
関根000 012 20× |5
→関根学園が初の決勝進出

◎日本文理9-1北越◎

1回表、北越が4番・山﨑嘉紀選手の右前適時打で1点先制 走者・栗山望選手


北越の先発①山﨑嘉紀投手 丁寧に低めを突く投球で中盤までは互角の試合内容


1回裏、日本文理が5番・片岡優斗選手の中前適時打で同点に追い付く


5回裏、日本文理は9番・飯塚悟史選手の左越二塁打で1点勝ち越す


5回裏、北越は⑰箕輪希翔主将が伝令でマウンドへ


6回裏、日本文理は2死から連打を見せる 口火は8番・新井充選手の中前安打


6回裏、9番・飯塚悟史選手の右越二塁打で1点追加


2番・黒臺騎士選手が左前安打でつなぐ


3番・小太刀緒飛選手が左前適時打


4番・池田貴将選手が中前適時打


5番・片岡優斗選手が左前適時打


6番・小林将也選手が中前2点適時打でこの回7得点


日本文理のエース①飯塚悟史投手 被安打4、失点1と要所を締めた


試合終了、健闘を称え合う両チーム

◇日本文理・大井道夫監督の話◇
「つなぐ意識で打撃ができた。インコースの後はアウトコース、速い球の後は緩い球が来るから、と言っていた。(6回2死から)ああいう打撃ができると強い。何とか続けて欲しい。飯塚はボールが来ていなかったが、中盤から調子が上がってきた。きょうは投げることに専念しろと9番打者にしたのに、そういう時に限って打つ(笑)。(決勝戦は)今まで通りウチの野球をやり切ることが大事。頑張ってくれると思う」

◇日本文理・池田貴将主将の話◇
「先制されても焦りはなかった。どこのチームも打倒文理で向かってきている。この試合にかける北越の強い思いを感じたが、それに負けじとやってきた。(6回の集中打は)2アウトからでもあれだけつなぐことができた。次の試合でもできれば。(初戦で苦戦した)新潟戦がなかったら、つなぐ意識を持てなかった。(決勝は)いつも通りに試合ができれば。死にもの狂いでやってきたことを出すだけ」

◇日本文理・飯塚悟史投手の話◇
「浮足立って試合に入ってしまった。初回は腕が振れていなかった。その後、しっかり腕を振って投げるように心がけた。みんなが点数を取ってくれてコールド勝ちできたのは連戦なので大きい。(決勝戦は)甲子園に行くため明日しっかり勝たないといけない。(決勝は)9回を投げ切らなければいけないので、気持ちで負けないようにしたい」

◆北越・小島清監督の話◆
いいゲームをしてくれたが、悔しい。いいチームになってくれたと思うと、このチームでもっと試合がしたかった。もう少し早く山﨑を代えるべきだった。私の判断ミスで大差になるまで引っ張ってしまった。文理打線は簡単に打ち取れない。ツーストライクからのバッティングがしぶとかった。あとアウト一つが取れなかった。(捕手に12番の佐藤大地選手を起用し)これまでと配球を変えて勝負した。3度目の正直を、と臨んだ試合だったが、この試合はこれからの北越の財産になる。3年生の部員数が多く、初めはまとまりがなかったが、だんだんとチームの結束力が強くなり、夏は一試合ごとに成長を感じることができた。できればもっと先まで見たかった

◆北越・山﨑嘉紀投手の話◆
「絶対勝ちたい気持ちでマウンドに行った。たくさんの応援が自分の背中を押してくれた。1人でやっているんじゃない、仲間と一緒にやっているんだという強い気持ちで戦った。(文理は)どの打者も振ってきて、しっかり抑えられずチームに申し訳ない。チーム一丸となって戦えたが力不足で流れを止められなかった。(今後の進路は)ゆっくりと考えて決めたい」

◎関根学園5-2新潟明訓◎

関根学園の先発①中村光希投手 130キロ台中盤の力のあるボールを見せた


新潟明訓の先発⑪漆原大晟投手 この試合は最速141キロの直球を投げ込んだ


5回裏、関根学園が遊ゴロ失策の間に滝澤拓人選手が生還し1点先制


6回表、新潟明訓は海沼大聖選手が三ゴロも悪送球の間に1点返し同点に


関根学園は6回途中から2番手⑩樋口甲星投手がマウンドへ


6回裏、関根学園は6番・滝澤拓人選手の右前適時打で1点勝ち越し


滝澤選手の適時打で生還した⑨土田拓朗選手


6回途中からマウンドに上がった新潟明訓①村山賢人投手


7回裏、関根学園は3番⑦小山謙太郎選手の三塁打などで2点追加 明訓を追い詰める


8回表、新潟明訓は代打⑦勝海光太朗選手の適時打で1点を返す


9回表、新潟明訓の9番・伊藤拓将選手が遊ゴロに倒れ2アウト


9回表2死もベンチ前でキャッチボールを始める村山賢人投手

最後の打者をセカンドゴロに打ち取り、マウンドで喜ぶ関根学園⑩樋口甲星投手

◇関根学園・安川斉監督の話◇
「いつひっくり返されてもおかしくないと思っていた。投手陣が明訓打線を4安打に抑えるとは考えてもいなかった。何度も言っているがウチは2度、3度と死んでいるチーム。選手が開き直って楽しんだのが勝因。漆原くんでくると予想していたが、力負けだけはするなと言っていた。(先発の)中村は当初3回までと思っていたが、予想以上に良かったので引っ張った。選手には学校の点数では取れない200点をあげたい。(決勝戦は)準備も用意もしていないし、(新潟市に)宿も取っていない。東の横綱を相手に序の口が一生懸命やる。のびのびやらせたい」

◇関根学園・市橋崇見(しゅうけん)主将の話◇
「実感が湧かない。きょうは投手が頑張ってくれた。先発の中村がよく投げてくれた。投手中心に守って、打つべき人間が打って勝った。(チームは逆転勝ちで)這い上がって来たチーム。そこが強み。打撃は自信を持っている。安打でも死球でもどんな形でも点を取る。(決勝戦は)きょうと同様に試合を楽しんでやりたい。自分たちが先制して相手を慌てさせたい。文理を倒して甲子園に行きたい」

◇関根学園・中村光希投手の話◇
「(2年生で先発だったが)思い切っていこうと考えていた。自分では点数は80点くらい。とにかくインコースを突いたり、低めを丁寧にいこうと思った。前半はスプリット、後は縦のスライダーを中心に低めを突いた。あしたもいい形で次の投手につなげられれば」

◆新潟明訓・本間健治郎監督の話◆
「言葉がない。やることはやってきたと思うが、きっかけをつかませることができなかった。村山はマウンドに上がってボールを見た時にいっぱいいっぱいという感じがしたが、残りのイニングを何とか失点を防げばと・・・ただ力は出してくれた。(序盤の打撃が重かった?)そうですね・・・」

◆新潟明訓・村山賢人投手の話◆
「自分がマウンドへ上がった以上は流れを変えようという意識だったが、自分が打たれて流れが来てくれなかった。疲れはなく、最初から全力でいけた。漆原から『あとは任せた』と言ってもらって、よしと思ったが力不足だった。自分1人ではここまで来れなかった。漆原と切磋琢磨して、大きな存在だった。悔しい。甲子園の雰囲気を味わいたかった。大学で野球を頑張りたい」

◎27日の決勝戦◎
13:00~ 日本文理×関根学園
※日本文理が勝てば2年連続8回目の出場
※関根学園が勝てば春夏通じて初出場

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【中学軟式】県大会 吉田中が2連覇 巻西中が準優勝

新潟県中体連の第61回新潟県中学校軟式野球大会(県大会)は26日、長岡市で準決勝と決勝、代表決定戦がおこなわれ、燕市立吉田中学校が去年に続き2連覇を果たした。吉田中は全軟県大会と合わせ二冠達成。準優勝の巻西中、代表決定戦に勝った直江津中の上位3校が8月5~7日の日程で新潟市でおこなわれる北信越大会に出場する。また黒川中が中部日本大会に出場する。

◎26日の試合結果◎
<準決勝>
巻西中4-2直江津中
吉田中2-0黒川中

<決勝>
吉田中5-1巻西中

<代表決定戦>
直江津中6-1黒川中
全軟県大会に続き二冠を達成した吉田中(写真は5月の全軟県大会)
全軟県大会に続き二冠を達成した吉田中(写真は5月の全軟県大会)

(取材・文/岡田浩人)