【高校野球】第96回全国高校野球選手権・新潟大会が開幕 新潟が開幕戦飾る

第96回全国高校野球選手権・新潟大会が10日開幕した。開会式では参加88チーム(90校)が入場行進。高田農の前川峻主将が「感謝の気持ちを忘れず、ゲームセットまで全力でプレーすることを誓います」と選手宣誓した。開会式後の開幕試合では新潟が7-2で新津南をくだし、2回戦進出を決めた。


入場行進する88チーム 先導は新潟南2年の難波仁志さん


優勝旗を返還する前年優勝校の日本文理・池田貴将主将


選手宣誓をおこなう高田農・前川峻主将


開会式の司会を務めた左から新潟高校の石川広華さん、五泉高校の畑梨香子さん、村上高校の宮澤佑佳さん

◇選手宣誓の全文◇
「宣誓 私は野球が大好きです。野球という素晴らしいスポーツを通して出会うことができた最高の仲間。『努力は裏切らない』この言葉を信じ、今日まで練習に励んできた3年間。『甲子園』を目指して戦う最後の夏。私たちを今まで支えてくださった関係者の皆さん、先生、家族、仲間への感謝の気持ちを忘れず、ゲームセットまで全力でプレーすることを誓います。平成26年7月10日 新潟県立高田農業高等学校 野球部主将 前川峻」

◆10日の1回戦の結果◆
新潟7-2新津南

新津南 000 000 110 |2
新 潟 100 020 31× |7
(バッテリー)
新津南:①齋藤、⑩波多野-松尾
新 潟:①諸橋-吉澤、小田


新潟の先発投手①諸橋慶多投手


新津南の先発投手①齋藤康太投手


新津南の主将で3番打者の森山友太選手


新津南の2番手⑩波多野優希投手


1回表のピンチを併殺で切り抜け喜ぶ新潟ナイン 右端が後藤桂太監督

◇新潟・後藤桂太監督の話◇
「どれだけ緊張してこの日を迎えたことか。選手より私の方が緊張していたと思う。(今春の異動で五泉から来て)初めてこの(新潟高校の)ユニフォームを着て、重い物を背負っているので。3年生がどれだけのことをやってくれるか楽しみにしているが、きょうは7回の1点取られた後の攻撃で3年生がやってくれて、最高の流れができた。練習時間は短いが最後まで粘れる力がある。とにかく3年生に最後頑張ってもらいたいと思っていたが頑張ってくれた。(諸橋は)6月後半くらいから良くなってきて、投球の幅を今広げている最中。(1回のピンチを併殺で切り抜けて選手を出迎えていたが)併殺を見たことがなかったので、良く頑張ってくれた。練習時間は短いが、集中力をいかしてスピード感のある野球を目指したい。(2回戦は日本文理戦で)3年生が2年生のためにも文理とやりたいと言っていた。どれだけやれるか頑張ってみたい」

◇新潟・吉澤涼主将(捕手)の話◇
「(春以降の捕手コンバートだったが)バッテリーの息はバッチリ。意思疎通もできている。7回に3点を取って3年生の意地を見せることができた。(次戦の日本文理戦は)1年生の頃から毎日飯塚投手の球を打ちたいとイメージしてきた。楽しみにしている」

◇新潟・諸橋慶多投手の話◇
「この夏は3年生を中心とした大会と監督に言われていて、後押しができるように思い切り投げることができた。試合前から配球を考えていた。2点に抑えることができて良かった。次は王者の日本文理とやれるのでワクワクしている。自分たちの野球をしっかりやっていきたい」

◆新津南・杵鞭義孝監督の話◆
初回が試合の行方を大きく分けてしまった。こちらが苦しい試合運びをせざるを得なくなった。開幕戦にふさわしい試合をと思っていたが、ピッチャー齋藤の調子はよくなかった。キャッチャーのパスボールなどもあり落ち着いて試合は運びができなかった。思いのほか制球が乱れた。新潟高校は力強い打線であった。最後はこちらの力不足でした。3年生19人全員が1年生から今日まで誰ひとり欠けることなくやり続けてきたことは褒めてやりたい。これからのチームの中心は波多野になってくると思うので、ピッチングだけでなく人としての成長に期待したい

◆新津南・森山友太主将の話◆
自分の思うような結果が出ずとても悔しい。メンバー1人1人の個性が強いチームだった。試合が終了した時、これで高校野球は終わったと思った。自分は大学に進学して野球を続けたいと思っているのでこれからも頑張っていきたいと思う

◆新津南・波多野優希投手の話◆
いつでもいけるように最初から準備はしていた。ピンチの場面での登板だったがボールが低めに集まらず、自分のピッチングができなかった。『点差は関係ないから思いっきり投げろ』と3年生に言ってもらった。3年生の存在は大きかった。3年生からはチームとしてのまとまり、言葉の掛け合いの大切さを教えてもらった。しっかりと繋いでいきたいと思う」

(取材・撮影・文/岡田浩人)