【中学軟式】中学生の技術向上を図る 中体連・技術講習会

新潟県中体連・軟式野球専門部は15日、新潟市中央区のハードオフ・エコスタジアムで中学生を対象にした技術講習会を開催した。主に中学2年生が対象で、全県から約300人が参加した。講師は新潟明訓高前監督で現在は新潟医療福祉大学硬式野球部監督の佐藤和也氏と、新潟医療福祉大学准教授でスポーツ心理学が専門の山崎史恵氏が務めた。

技術講習会に参加した中学生 県内各地から約300人が集まった

技術講習会は高校や大学レベルの技術を学ぶことで、中学生年代のレベルアップを目的として開かれ、ことしで2回目。技術講習とメンタル講習にわかれておこなわれた。

技術講習では佐藤監督が講師を務め、ウォーミングアップの大切さや野球の基本動作に必要な体の動かし方などを、新潟医療福祉大の野球部員をモデルにして具体的に説明した。佐藤監督は「冬場のキャッチボールではショートバウンドを交えたり、わざとファンブルしたボールを処理するなど工夫を」と独自の練習方法を伝授。打撃指導では自身の大学野球での経験を踏まえ、「インパクトの瞬間に下半身を使って押し込むように振り抜いてほしい」と指導した。
打撃指導をおこなう新潟医療福祉大・佐藤和也監督

新潟医療福祉大の学生が中学生を指導

メンタル講習では山崎准教授がメンタルトレーニングについて講義。「自信は遠い将来の目標ではなく、毎日の目標の積み重ねで付けるもの。きょうの練習で自分は何を達成するのか、『素振りを100回する』など具体的な行動目標を立て積み重ねていくことが自信を付けるためには大事」と話した。

山崎史恵准教授のメンタル講習

講習に参加した新発田市立猿橋中学2年の長大翼(ちょう・だいすけ)主将(14)は「肩甲骨の動きを教えてもらい勉強になった。きょう習ったことを中学に帰っても実践してみたい」と感想を話した。佐藤監督は「中学生のうちから雪国のチームが繰り返しできる練習で、武器になる基本的な動作があると思う。冬なくして夏なし、の精神で工夫した練習をしてほしい」と冬場の基本動作習得の大切さを訴えた。山崎准教授は「中学生年代のうちはすぐに『自分はメンタルが弱い』などと決めつけてはいけない。まずは練習で技術向上を図って自信をつけてほしい」と日々の練習の重要性を呼び掛けた。

(取材・撮影・文/岡田浩人)