【高校野球】リーダー研修会とアナウンス講習会を実施

新潟県高野連は8日、南支部の47校の主将を対象に「リーダー研修会」を、同じくマネージャーを対象に「アナウンス講習会」を、それぞれ長岡市で開いた。リーダーシップの育成と球場内のアナウンス技術の向上を目的に、2010年度から始められ、今年度で4度目の開催となる。9日は新潟市で北支部の45校を対象に開催される。

リーダー研修会に臨む各校の主将

リーダー研修会には各校の主将、副将合わせて41人が参加。最初に県高野連の島田修専務理事が『学生野球と日本学生野球憲章』と題して、学生野球憲章の成り立ちや定められている規定などを講義した。その後、5つのグループに分かれて、「主将の果たす役割」「チームの現状と方向性」「チームや個々の信条」の3つのテーマについて討議をおこなった。

島田修専務理事による講義

研修会に参加した糸魚川白嶺高の穂苅大樹主将(2年)は「チームの信頼を得るためには主将が一番練習をしなければいけないと改めて思った。他のチームは『ゴミ拾いをする』などチームとしての決めごとを作っていて、応援されるチームづくりを目指している自分たちの参考になった」と話していた。

また、マネージャーのためのアナウンス講習会には82人が参加した。甲子園球場で24年間にわたり場内放送を務め、現在は指導をおこなっている山﨑加代子さんと、現在甲子園で場内放送を担当している水谷佳世さんが講師を務め、試合のためのアナウンス技術などを指導した。

82人が参加したアナウンス講習会の様子

参加者は打順や守備位置を放送する際のアクセントや発音の仕方について実際に声に出し練習したほか、試合中の選手交代を間違えないようスコアブックに印を付けるなどの指導を受けた。講師の山﨑さんは「顔を笑顔にして放送してほしい。笑顔は声に出る」と呼び掛けていた。

甲子園での場内アナウンス経験が豊富な講師の山﨑加代子さん(左)と水谷佳世さん

講習を受けた六日町高マネージャーの杉本夏海さん(2年)は「甲子園の現場で実際にアナウンスしている方に教えていただき、とても参考になった。これからのアナウンスにいかしていきたい」と感想を話していた。

声に出し練習するマネージャーたち

指導をおこなった山﨑さんは「選手の名前がしっかり伝わることが場内アナウンスの意味だと思う。高校野球の地方大会はグラウンドも高校生、アナウンスも高校生なので一緒に楽しく、球場の雰囲気を明るくしてほしい」と話していた。日本文理が準優勝した2009年夏の甲子園決勝をアナウンスした経験がある水谷さんは「放送する時は常に平常心を心掛けているが、あの時は9回の日本文理の攻撃に『凄いな』と心の中で思った。せっかく試合に関わることができる仕事なので、一緒にやっているという思いで楽しくアナウンスをやってほしい」とマネージャーたちにエールを送った。

(取材・撮影・文/岡田浩人)