【野球場】「三条パール金属スタジアム」の命名権調印式

三条市は現在「三條機械スタジアム」の名称が付けられている三条市民球場の命名権について、今年4月から「パール金属株式会社」(本社・三条市五明)と新たに年間840万円で3年契約を結んだ。三条市役所で14日、調印式がおこなわれ、国定勇人三条市長とパール金属の高波文雄社長が契約書にサインした。名称は「三条パール金属スタジアム」(略称・パールスタジアム)となる。

左から国定勇人三条市長、パール金属の高波久雄会長、高波文雄社長

パール金属株式会社は1967年創業で、キッチン・リビング用品を中心にアウトドアで使用されるレジャー用品などの企画・開発・製品化をおこなっている。

調印式後に国定市長は「まず三條機械製作所には6年間命名権を継続いただいたことを感謝している。パール金属は市民の生活になくてはならない製品を作っていて、三条市民の誇りである球場に新たにパール金属の名前が冠として付くことは自信を持って市民にお披露目できる」と話した。

パール金属の高波久雄会長は「命名権で企業イメージが上がる。この機会に市政に貢献したい」と命名権取得の目的を説明。高波文雄社長は「社会貢献、地域貢献の一環として、スポーツを通じて三条市に恩返ししたい」と話した。

4月から「三条パール金属スタジアム」となる現・三條機械スタジアム

三条市民球場は1995年2月に完成。県内の野球場では初めて命名権を販売し、2008年4月から「三條機械スタジアム」として親しまれてきた。プロ野球ファーム公式戦やBCリーグ、高校野球などで使われている。市によると球場内や道路案内標識などの約20か所の看板掛け替えに約300万円の経費がかかるが、「命名権の年間契約額の中から費用を捻出する」という。パール金属との契約期間は今年4月1日から2017年3月31日まで。

<調印式と会見の動画>

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【BCL】富山・大竹投手がレッドソックスキャンプに招待 新潟でトライアウト実施

BCリーグの富山サンダーバーズは8日、大竹秀義投手(25)が米大リーグのレッドソックスのマイナーキャンプに招待されたと発表した。大竹投手は去年11月に新潟市のハードオフ・エコスタジアムでおこなわれたレッドソックスのトライアウトに参加。レッドソックス球団幹部の前で投球を披露していた。大竹投手は富山のストッパーとして活躍し、昨季リーグ2位となる17セーブを挙げた。

レッドソックスのマイナーキャンプに招待された大竹秀義投手

昨年11月に新潟市でおこなわれたレッドソックスのトライアウト 非公開でおこなわれた

BCリーグから米大リーグのマイナーキャンプに招待されるのは大竹投手が初めて。これまでBCリーグはNPBのほか、台湾、オーストラリア、コロンビアなどのリーグに選手を送ってきたが、アメリカMLBに選手を送る可能性が出てきた。

(文/岡田浩人)


【インタビュー2014】「目標は全国制覇」…日本文理2年・池田貴将主将

3月21日に開幕する春の選抜甲子園への出場が確実視されている日本文理。キャプテンを務める池田貴将(2年)の2014年は「元日自主トレ」で幕を開けた。

「1月1日から練習をやっているチームも選手も、そうはいない。自分たちはこの日から練習をしているんだ、というのが自信につながります」

十日町市出身。十日町南中では投手。日本文理高入学後から三塁手に。1年秋からベンチ入りし、昨夏甲子園の1回戦・大阪桐蔭戦では7番・三塁手で先発出場し、2回に中越え二塁打でチーム初得点を叩き出した。新チームから主将に就任し、秋の北信越大会では中軸を任され、準決勝の地球環境戦、決勝の東海大三戦で2試合連続サヨナラ打を放ち、5年ぶりの北信越大会優勝に貢献した。神宮大会では決勝の沖縄尚学戦で8点差を逆転負けも準優勝。今春の選抜甲子園での活躍が期待される。

「2013年は夏の甲子園、秋も北信越で優勝して神宮大会も決勝まで行き、一番長い秋を過ごすことができました。最後は負けてしまいましたが、いい経験をたくさん積ませてもらいました。神宮大会の後は周りから『準優勝おめでとう』と言われましたが、自分たちからすると8-0から逆転されて、悔しくて・・・。なぜ優勝できなかったのか、自分たちに足りないものは何か、ということをずっと考えました」

神宮大会決勝では沖縄尚学を相手に、7回表まで5本の本塁打を放ち8-0と大量リード。新潟県勢初の『全国制覇』が目の前まで見えていた。しかし7回に本塁打で3失点。8回に守備のミスも絡んで6失点し、逆転負け。池田は「自分たちの甘さが出た」と痛感したという。

「神宮大会前はただ声を出すだけ、ただやっているだけの練習というのもありました。そういう甘さが8-0から逆転された原因になったと感じました。そこでチームで話し合って、12月から2年生が順番に『1日キャプテン』をやるようにしました。部員の人数も多く、どうしても人任せの部分が出てきてしまっていた。1人1人が自覚、責任感を感じて練習に臨んで欲しい、自分が『言う側』に回ることで見えること、感じることもあると思いました」

「1日キャプテン」を始めると普段声を出していなかった部員から積極的に声が出るようになった。1人1人がチーム全体に目を配るようになり、一体感が高まったという。

「1日キャプテン」を始めるとチームの一体感が高まった

神宮大会決勝で逆転負けを喫したとはいえ、結果は「全国準優勝」。周囲も新潟県内の野球ファンの期待も、高まる。しかし池田はチームの現在の力を冷静に分析している。

「打撃は神宮大会でも思うような結果が出たので、自分たちがやってきたことが間違いじゃなかったと思っていて、これまで以上に力を入れて練習をしていきたいと思います。その一方で、守備練習や投手との連係プレー、走塁など細かいところはまだ課題があり、冬の間にレベルアップしていきたいと思います。甲子園という舞台でプレーするために技術を磨き、技術以外の力も付けなければ勝てないと考えています。周囲の期待は気にしていません。自分たちのできることをやりたい。神宮で優勝していたら恐らく天狗になっていたと思います。8-0から負けて、みんなが悔しい気持ちを持って、やってやるぞという気持ちを持って練習しています」
池田貴将②
Q改めて2014年の目標は?
「個人としては、自分自身は長打力が持ち味なのでそれを磨いて、そこを磨きつつ打率も残さないといけないと考えています。打撃でチームに貢献したい。やっぱりチャンスでの1本だったり、いざとなった時の打撃を磨きたいと思います」
Qチームとしての目標は?
「全国制覇です」

(取材・撮影・文/岡田浩人 ※文中敬称略)


【高校野球】文理の主力選手ら“元日自主トレ”で新年スタート

1月1日、元日の午後。柏崎市の室内練習場に今年最初の球音が響き渡った。日本文理の1、2年生9人が「合同自主トレ」で新年をスタートさせた。参加したのは2年生の池田貴将主将、飯塚悟史投手、鎌倉航選手ら主力を含む中越や上越地区に実家のある部員たちで、同校の海津勇太コーチが見守る中、守備練習やティー打撃などで約4時間、汗を流した。

元日を「自主トレ」でスタートさせた日本文理の選手たち

日本文理は昨秋の北信越大会で優勝し、春の選抜甲子園出場が確実視されている。チームの練習始めは6日だが、柏崎市の近隣に住む部員たちが自主的に集まった。

ノックを受ける鎌倉航選手(右から3人目)

ティー打撃で汗を流す渡辺龍平選手

池田貴将主将は「1月1日から練習をやっているチームも選手も、そうはいない。自分たちはこの日から練習をしているんだ、というのが自信につながる」と元日に自主練習をおこなう意義を話した。エースの飯塚悟史投手は「年の初めを野球でスタートして、野球の神様に『今年もお願いします』という思いを表そうという気持ち」と充実の表情で話した。捕手の鎌倉航選手は「元日から練習に参加させてもらって親に感謝の気持ちでいっぱい。野球で勝つことで恩返ししたい」と意気込んだ。2年生の渡辺龍平選手は「昨夏甲子園ではレギュラーだったが秋は控えにまわり悔しかった。レギュラー奪回の年にしたい」と新年への決意を誓った。

選抜甲子園の出場校は1月24日に発表される。選抜大会は3月21日に開幕する。

(取材・撮影・文/岡田浩人)