【NPB・高校野球】巨人育成・荒井が卒業式 「巨人の一員として目標見失わず頑張る」

巨人に育成ドラフト8位で入団した荒井颯太外野手(18)が3日、上越市の関根学園高校で卒業式に出席した。荒井選手は「野球部で学んだ挨拶などを忘れず、社会人としての自覚を持ち、自分の目標を見失わず頑張りたい」と決意を新たにしていた。またプロとして初めてのキャンプを終え、「単打よりも長打を期待されているので、長打力を伸ばしていきたい」と自らのセールスポイントを磨いていくことを強調し、支配下選手への昇格を誓っていた。

卒業証書を手にする巨人育成・荒井颯太 長打力を磨き、まずは支配下登録を目指す

荒井選手は上越市出身で、身長は190センチで、体重が100キロ前後と大きな体をいかした長打力が武器。関根学園では1年時から中軸を任された。昨秋のドラフト会議では育成8位で巨人が指名し、入団が決まった。2月のキャンプは三軍の選手としてプロのスタートを切った。

卒業式では216人の卒業生1人ひとりが名前を呼ばれ登壇。荒井選手も大塚俊明校長から卒業証書を手渡された。退場時には野球部の1、2年生部員たちから寄せ書きを渡され、笑顔を見せた。

壇上で卒業証書を手渡された荒井


退場時に野球部の後輩から寄せ書きを渡され、笑顔を見せた

卒業式後、取材に応じた荒井選手は「関根学園の野球部で学んだ挨拶は社会に出ても一番必要なこと。自分たちの代から寮ができ、県外の選手も入ってきた中で野球ができたことを感謝したい。いろいろな経験があり、2季連続で北信越大会出場もできたし、今こうやって巨人の一員になれたと思う」と高校野球の思い出を振り返った。

キャンプでは巨人三軍の江藤智監督から直接打撃の指導を受けた。「江藤監督からは『上半身のパワーはあるが、下半身の使い方がまだまだ』と言われた。上半身と下半身の連動性を教えてもらっている。キャンプでは1日1000スイングは振り込んだ。でも打撃は一番好きなので、苦ではなかった。単打よりも長打を期待されているので、長打力を伸ばしていきたい」と今後への意気込みを語る。キャンプ中に巨人二軍との紅白戦1試合を経験。途中出場で打席に立ち、内野ゴロ失策で出塁した。

1月7日の入寮時に108キロだった体重は15キロ減って93キロに。「体脂肪が落ちた。毎日走った」と話し、表情からは充実ぶりが感じられる。「社会人としてやっていく自覚、巨人の一員としてのプライドを持って、自分の目標を見失わず頑張りたい」と決意を新たにしていた。

クラスメイトたちと記念撮影 担任の先生や仲間から「頑張れ」と送り出された

荒井選手は4日に巨人軍の寮に戻り、5日から練習に復帰。当面は三軍に所属し、実戦経験を積む。

5月3日から5日まで新潟市のハードオフ・エコスタジアムで開催される社会人野球「第61回JABA選抜新潟大会」に今年も巨人三軍が出場する予定。また巨人三軍とルートインBCリーグ・新潟アルビレックスBCとの交流試合も県内球場で3試合予定されている。まずは地元・新潟での試合で成長した姿を見せるつもりだ。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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