【NPB】ラミレス監督がトークショー 「飯塚はチャンス。新潟で投げる姿を見たい」

プロ野球の横浜DeNAベイスターズのアレックス・ラミレス監督(42)が今季の抱負を語るトークショーが21日、新潟市の新潟県民会館で開催された。ラミレス監督は今季の目標について、「必ず優勝して新潟でお祝いしたい。7月4日の新潟の試合ではスタンドをブルーに染めて盛り上げてほしい」と意気込んだ。また入団3年目となる上越市出身の飯塚悟史投手(日本文理高出身)について、「今年はチャンス。ぜひ新潟のスタジアムで投げる姿を見てみたい」と飛躍に期待を寄せた。

「必ず優勝する」と話し笑顔を見せるDeNAのラミレス監督

トークショーは7月4日に新潟市のハードオフ・エコスタジアムで開催されるDeNA対阪神戦を盛り上げようと、県などで作るプロ野球新潟招致委員会が主催した。ラミレス監督のトークショーは昨年に続き2年目で、会場には約1000人のファンが集まった。

ラミレス監督は、まず球団初となるクライマックスシリーズ進出を果たした昨季について、「監督1年目で選手の長所短所を見分けるのに時間がかかった。しかし選手の話を聞きながら、見分けるようにしたら、若い選手がレギュラーを掴んで活躍してくれた。特に筒香(嘉智)選手のリーダーシップは素晴らしく、クライマックスシリーズに行けた要因になった」と振り返った。

今季について、既に3年目の石田健大投手を開幕投手に指名しているが、「開幕戦で勝つためにしっかり準備してほしかった。重責を与えることで自信が芽生える。今季は2ケタ以上の勝利をしてくれると確信している。3年目でエースの重責を担ってもらうことは若い選手のモチベーションになる」とその意図を解説した。

身ぶりを交え熱く語るラミレス監督 左端は司会のBSN黒崎貴之アナウンサー

今季のチームスローガン「THIS IS MY ERA(俺の時代だ)」に込めた思いついて、ラミレス監督は「きょうを最高の一日にするという気持ちを選手1人1人に持ってもらいたい。そうすればチーム全体にいい効果が出て、目標である優勝が達成できる。今年が自分の年だと思ってほしい」と力を込めた。

会場では上越市出身の3年目右腕・飯塚悟史投手のビデオメッセージが流された。飯塚投手は「昨季は一軍登板を目標にやってきたが達成できず悔しかった。ただ自分の中で得たものはたくさんあった。3年目に向けて得たものをぶつけていきたい。(参考にしたのは)三浦大輔さん。野球の姿勢も野球以外の姿も、人間性や挨拶1つにしても見習うべきところはたくさんあった。(3年目の抱負は)一軍で投げて勝つことがプロ野球選手としてあるべき姿。開幕一軍スタートを目指し、一軍で勝てるように頑張りたい」と決意を話した。

飯塚悟史投手のビデオメッセージが流され、ラミレス監督が見入っていた

飯塚投手についてラミレス監督は「高いポテンシャルを持っているので一軍で投げることができる能力は確実に持っている。去年一軍で投げてもらいたかったが、一軍投手陣がよかったのでなかなかチャンスがなかったが、今年はチャンスがある」と期待を寄せた。その上で、「これは初めて話すが、監督としてノートにメモを取る習性がある。監督就任1年目(一昨年)の秋のキャンプで飯塚投手を見て、いい投手だと思った。最初にノートを取り始めたのは飯塚がきっかけ。将来凄い投手になると思った。ノートの最初に『IIZUKA very good player』と記した」と明かし、飯塚投手に懸ける期待の高さをうかがわせた。7月4日に新潟での凱旋登板の可能性について、「可能性はある。飯塚が新潟出身だからということではなく、本当に素晴らしい素質のある投手。ぜひ飯塚が新潟のスタジアムで投げる姿を見てみたい」と話した。

今季の意気込みを問われ、「必ず優勝して、また新潟に帰ってきてみんなでお祝いができれば。7月4日の阪神戦はスタンドをブルーに染めて盛り上げてほしい」と話し笑顔を見せると、会場から大きな拍手が送られた。

ファンの声援と拍手の中、笑顔で手を振り退場するラミレス監督

DeNAファン歴3年目という新潟市東区の小松悠さん(23)は「ラミレス監督はしっかりした考えを持っている人だと記事などを見て思っていたが、実際に話を聞いて知的な人だと改めて感じた。今季が楽しみ。(7月4日の)阪神戦は昨季なかなか勝てなかったチームで何とかしてほしい。飯塚投手の登板にも期待しているが、個人的には左腕の今永(昇太)投手が登板してくれれば勝てるチャンスがあると思う」と感想を話した。

トークショー後に取材に応じたラミレス監督は飯塚投手の課題について、「球速が課題。今は138~142が平均で、やはり現代の野球で一軍レベルは141~146キロは出さないと厳しい。セリーグは右の好打者が多い。飯塚はシンカーやフォークといういい変化球がある。少し球速が上がれば変化球との組み合わせで凄い投手になれる」と話し、キャンプでのさらなる球速アップに期待を寄せた。

※ラミレス監督のトークショーの様子は1月27日(金)午後1時~2時25分放送のBSNラジオ「久住小春のMEDIA SHIP927」の番組内で紹介される予定

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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