【BCL】球団創設10周年 歴代監督がエール送る 新潟アルビレックスBC

ルートインBCリーグの新潟アルビレックス・ベースボールクラブ(BC)は10日、新潟市のホテルで球団創設10周年記念式典を開催した。歴代の監督や選手、OBのほか、スポンサーやファンなど約200人が出席してクラブの節目を祝った。歴代監督で現在NPBで指導者となっている3人と加藤博人新監督によるトークショーもあり、来場者は10年を振り返る時間を楽しんだ。

歴代監督によるトークショー
右から橋上秀樹氏、高津臣吾氏、赤堀元之前監督、そして加藤博人新監督

式典の冒頭、球団の池田拓史社長は「苦難の連続で心が折れそうな場面が何度もあったが、皆さんのおかげで1つ1つの壁を乗り越えることができた」と感謝の言葉を述べた。

式典ではチーム創設初年度の2007年から10年間プレーし続けている稲葉大樹選手兼任コーチ(32)に対し、その功績を称え特別表彰が行われた。またボランティアスタッフとして長年チームの運営などに尽力してきた杉山芳晴さん、藤塚一男さんの2人に感謝状が贈られた。

10周年を迎え感謝の言葉を述べる池田拓史社長(壇上) 会場は約200人が詰めかけた


球団創設初年度から10年プレーを続ける稲葉大樹選手兼任コーチ(右)に特別表彰


ボランティアスタッフの杉山芳晴さん(中央)、藤塚一男さん(右)に池田社長から感謝状が贈られた


歴代監督と選手が壇上に ユニフォームスポンサーのコメリ・捧雄一郎社長の挨拶で乾杯

会場には歴代7人の監督のうち、5人が姿を見せた。2代目監督として2008年から3年間チームを率いた芦沢真矢氏(58)は現在は西東京の啓明学園高校の野球部監督を務める。芦沢氏は「3年間で新潟という地がとても好きになった。高校野球の監督になった後、夏の合宿をするにあたって真っ先に浮かんだのが新潟。毎年、長岡市の施設でお世話になっている。今の立場があるのも当時の経験があるから」と今もつながる新潟との縁に感謝の言葉を述べた。

2代目監督の芦沢真矢氏 現在は西東京・啓明学園の監督を務める

また歴代監督によるトークショーでは、3代目の橋上秀樹氏(51・西武野手総合コーチ)、4代目の高津臣吾氏(48・ヤクルト二軍監督)、6代目で前監督の赤堀元之氏(46・ヤクルト二軍投手コーチ)、そして7代目の加藤博人新監督(47)の4人が壇上に上がり、思い出話や新監督に激励のエールを送った。

橋上氏は「新潟を好きになるのに半年かからなかった」と振り返り、高津氏は「新潟の印象は最初に来た3月にまだ雪が残っていて『とんでもない所に来た』と思った。でも住んだら食事も美味しく、気に入るには時間がかからなかった。選手と監督で2年間過ごしたが、いい経験をさせてもらった」と語った。赤堀氏は「2年間、ご飯は美味しく楽しく監督ができたが、心残りは去年BCリーグで優勝したのに独立リーグ日本一を逃したこと」と話し、来季のリーグ優勝と日本一奪還を新監督に託した。

加藤新監督が「歴代監督に雪の対処方法を聞いたが、まだ雪国で生活したことがないので気をつけたい」と話すと、橋上氏が「加藤新監督は独立リーグの指導歴が豊富。来季はよりいい方向に導いてくれる」、高津氏が「来年はぶっちぎりで優勝してくれると思う」、赤堀氏が「見た目は優しいそうだが、僕よりは厳しくなると思うので、選手はもっとよくなると思う」と3人が新監督にエールを送った。また来季ヤクルト二軍監督となる高津氏は「いつかヤクルトと新潟アルビレックスBCがゲームができたら面白い」と交流戦実現に期待を寄せた。加藤新監督は「新潟アルビレックスBCが愛されていることを実感できた。来季からも努力してまい進したい」と決意を新たにしていた。

会場には球団創設時の選手OBも駆け付けた。出席したファンは一緒に記念写真を撮るなどして、この10年の球団の歩みに思いを馳せていた。

思い出話に花が咲き、加藤新監督へのエールが送られた歴代監督トークショー


女性ファンと記念撮影に収まる球団創設期のメンバー 左から登石卓さん、谷合信郷さん、阿部康生さん、野原良平さん、初代主将の小西翔さん

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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