【中学軟式】新井中が準決勝へ 十日町中は惜敗 中体連・北信越大会

中体連の「第37回北信越中学校軟式野球大会」が3日、富山市で開幕した。新潟県大会を勝ち抜いた十日町中(新潟2位)と新井中(新潟3位)が出場。新井中が1回戦で丸子北中(長野2位)に8対2で勝ち、続く2回戦で小杉中(富山1位)に4対3で競り勝ち、4日の準決勝へ進出した。十日町中は初戦となる2回戦で中央中(福井1位)に0対1でサヨナラ負けを喫した。北信越大会の優勝校と準優勝校が19日から新潟市と三条市でおこなわれる「全国中学校軟式野球大会」(全中)への出場権を得る。県大会で優勝した本丸中は既に開催地代表として全中出場が決まっている。

2回戦で競り勝ち、喜ぶ新井中①池田真士投手(3年) 2試合で219球を投げ切った

◎3日の試合結果◎
<1回戦> 富山市民球場
新井中8-2丸子北中[長野2位]
丸子 010 001 0 =2
新井 021 023 × =8
(バッテリー)
新井:池田-大野絢

◎戦評◎
新井中が相手のミスに乗じた攻撃で打ち勝った。
2回表に丸子北中に連続三塁打を浴びて先制を許したが、2回裏に新井中が無死満塁からスクイズ(記録は野手選択)で同点に追いつくと、併殺崩れの間に逆転に成功した。
3回にも1点を加えた新井中は5回裏、1死2、3塁から五番・大野駿の二ゴロ内野安打で1点を追加。さらにこの回、投手暴投で1点を追加した。
さらに6回裏には三番・米山の3点ランニング本塁打で試合を決めた。

5回裏、新井中は1死2、3塁から五番・大野駿選手(2年)の内野安打で1点を追加


新井中ナイン 再三のピンチをエースの池田投手の力投とバックの好守で守った


<2回戦> 県営富山球場
十日町中0-1中央中[福井1位]
十日町 000 000 0  =0
中 央 000 000 1× =1
(バッテリー)
十日町:石田-桶谷

◎戦評◎
十日町中はよく守ったが、最後に競り負けた。
十日町中は先発した石田が粘りの投球を見せ、6回まで無失点。しかし7回裏、1死満塁から適時打を浴びてサヨナラ負け。打線は中央中のエース黒田の前に散発の3安打に抑えられた。

十日町中の先発①石田千真投手(3年) 最後まで粘りの投球を見せた


惜しくもサヨナラで敗れた十日町中 全員野球でここまで勝ち上がった

◆十日町中・金澤健太郎監督の話◆
「ナイスゲームだったと思う。ただ相手投手の黒田くんを打ち崩せなかった。最後の守備の作戦の徹底も自分のミスだった。全力で野球を頑張るいい選手たちだった。3年生はこの悔しさと、ここまでやってきたことを自信にして高校でもやってほしいし、1、2年生はこの3年生の姿を見ているので、この延長線上で戦っていってくれたらと思う」

◆十日町中・石田千真投手の話◆
「3年間を通して悔いはない。にぎやかで、でも試合になると気持ちを切り替えて笑顔で楽しく野球をするチームだった。(7月に左手の親指を骨折するケガも)きょうの投球は100点中90点。打たせる投球ができ、チームのみんなが守ってくれた。後輩に教えることは教えたいし、今後も野球をやっていきたい」


<2回戦> 富山市民球場
新井中4-3小杉中[富山1位]
小杉 200 001 0 =3
新井 040 000 × =4
→新井中が4日の準決勝へ 全中出場まであと1勝
(バッテリー)
新井:池田-大野絢

◎戦評◎
新井中が逆転勝ちで準決勝進出を決めた。
初回に2点を失った新井中は2回、3連続四球から七番・山﨑の右越えランニング満塁本塁打で4点を入れ逆転に成功。
この日2試合目の登板となった新井中のエース池田は初回こそ失点したが、その後直球とコースに投げ分ける変化球が冴え、立ち直った。6回に小杉中の七番・長谷川に中越えランニング本塁打で1点差とされたが、最終回まで落ち着いて投げ、逃げ切った。

新井中の先発①池田真士投手(3年) 気持ちのこもった投球を見せた


2回裏、新井中は山﨑尊斗選手(2年)の右越えランニング満塁本塁打で逆転


昨年涙を飲んだ2回戦を突破 準決勝へ進出した新井中

◇新井中・小山明監督の話◇
「1番から9番まですごい打線だったが、池田が最後まで集中して気力で投げてくれた。最後の打者の三振を奪ったボールは最高のボールだった。去年、1人で投げ抜いた飯塚(彬智)前キャプテン(佐久長聖1年)を見て、池田なりに自分もという気持ちを持ってやってくれているんだと思う。(ランニング満塁本塁打の)山﨑は高めのボールだけ気をつけろと話していたが、上手くかぶせてくれて、あの一本は大きかった。(いよいよ準決勝だが)初めて越えた壁。最後の壁も分厚いだろうが、全員一丸となって1つ穴を開けて(全中へ)通過したい」

◇2試合完投の新井中・池田真士投手の話◇
「14イニングを1日で投げたことはあったが、この暑さの中で投げたのは初めて。最後は気持ちで投げ切ることができてよかった。前半から相手に圧倒されて自分の投球ができなかったが、仲間が得点をしてくれて気持ちが楽になった。追加点は取られたが、その後しっかり抑えることができた。(飯塚前キャプテンを見て)去年の先輩の分もしっかり投げたかった。あと1つ、しっかり自分たちの野球をしたい」

◇逆転のランニング満塁本塁打の新井中・山﨑尊斗選手の話◇
「(打ったのは)低めの自分の好きなコース。先っぽだったが振り切って、最低でも外野フライで1点を取りたいと思って振り抜いた。(3連続四球後だったが)ストライクが来たら打てというサインだった。(準決勝は)まだ2年生だが、3年生と1日でも長く試合ができるように、堂々とやっていきたい」


◎4日の北信越大会の試合予定◎ 会場は富山市民球場
<準決勝>

①8:45 新井中[新潟3位]×宇ノ気中[石川1位]
②10:45 中央中[福井1位]×高尾台中[石川2位]

<決勝>
13:30 ①の勝者×②の勝者

(取材・撮影・文/岡田浩人)

 


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