【高校野球】北越、長岡大手、新潟明訓、長岡工がベスト4進出 春季県大会

第134回北信越高校野球・新潟県大会(春季県大会)は8日、2球場で準々決勝4試合がおこなわれ、北越、長岡大手、新潟明訓、長岡工がベスト4進出を決めた。準決勝は14日(土)におこなわれる。

悠久山① 8回表、北越が6番・岡元佑起選手(3年)が3点本塁打を放つ

◎8日の準々決勝の試合結果◎
<悠久山>
①北越9-3新発田南
北 越 000 100 260 =9
新発南 101 000 100 =3
→北越は2014年秋以来のベスト4(春は2012年以来)
(バッテリー)
北 越:渡邊一、玉木-皆川
新発南:八幡、渡邊大、齋藤光-新野
(本塁打)
北越:岡元(8回・3点)

北越の先発⑰渡邊一樹投手(2年)


新発田南の先発①八幡蓮投手(3年) 7回を投げ3失点と力投した


逆転された新発田南は7回裏、4番・阪井駿主将(3年)の中前適時打で同点に追いつく


3回途中から登板した北越⑪玉木葵投手(3年) 被安打2、1失点と好投した

◇北越・小島清監督の話◇
「二転三転する流れの中で最初ちょっと空回りするところがり、守備の乱れもあって、なかなか地に足がつかないゲームだった。玉木を先発にするか、渡邊一樹を先発にするか悩んだ。2番手の玉木は力のある選手、先発でも抑えでもどちらでもいける。ただ今日は後ろに江村も控えている中、2年生にも成長してもらいたいという気持ちもあり渡邊一樹を先発にした。緊張したなりに最小失点でつないでくれた。次に投げた時に今日の入り方などを経験にしてもらえばいい。ずっと一回戦から、代わった相手投手から点が取れないのが課題だった。新発田南は継投でつないでくると思っていたので、2人目からもしっかり点数が取れるようにと言うのが試合の入りの時からのテーマであった。今日はうまくつないでくれた。毎試合違う選手が本塁打を打ってくれる。岡元は身体能力の高い選手で守備もいい。昨秋は3番を打たせていたが、今年は6番においたら、6、7番とつながるようになり、得点も取れるようになった。江村でなく勝てたのは大きいが、まだまだ守備など課題が多い。準決勝まで一週間空くので、しっかりと課題に取り組みたい」

◇8回に3点本塁打の北越・岡元佑起選手の話◇
「3、4、5番がしっかりつないで勝ち越してくれて、気持ちに余裕があった。つなぐ意識で打席に入ったが、直球を狙っていて内角にきたので思い切り振った。打った瞬間手応えがあった。千田中学校から一緒に野球をやってきた勝野選手が昨日本塁打を打ったので、自分も打ちたいと思っていた。公式戦では初本塁打。とても嬉しかった。春、夏優勝することを目標に冬場頑張ってきた。春優勝して、夏につなげたい」


②長岡大手13-3加茂暁星(5回コールド)
暁星 021 00 =3
大手 013 27 =13
→長岡大手は2011年春以来のベスト4
(バッテリー)
暁星:宮島-佐野
大手:佐藤、橘、南田-浅野加茂暁星の先発①宮島巧投手(2年) 連投の疲れからか本来のキレを欠いた


長岡大手の先発⑩佐藤拓弥投手(2年) 3回途中までで3失点の内容


5回裏、長岡大手は2番・廣橋朋哉選手(3年)の中前適時打で追加点

◇長岡大手・鈴木春樹監督の話◇
「五泉との試合で修羅場をくぐり抜けてきたことが出た。大会を通して自分たちがやってきたことが正しいんだとわかると、高校生はこういう力を発揮する。野球も日常生活に含まれるというのがウチの考え方。試合の中で気づきがあると勢いがついてくる。(2死からの集中力は)体育の授業が常に2死なので(笑)。きょうの相手は前任校が負けた相手なので絶対に負けられないと思った。(集中打は)出来過ぎだが普段の学校生活が表現できたのでは。準決勝の相手は王者を倒してきている相手。しっかりウチの野球、ウチの土俵上に持ち込みたい。気合いが入る」

◇2安打2打点の長岡大手・浅野柊平選手の話◇
「2、3回戦はいい場面で1本出たが、4回戦の五泉戦では1本出なかった。きょうは先制されて苦しかったが投手を楽にしたかった。取られたら取り返すというのは秋にはなくて春についている力。日常生活と野球を区別せず、授業の時から練習が始まっている気持ちでやっている。(準決勝は)北越は強いイメージがあるが、きょうも先制されたが後半にやり返す力が春についてきた。接戦に持ち込めば勝てると思っている。2点以内に抑えるリードを心がけたい。後半に絶対チャンスが来ることを信じてやっていきたい」


<佐藤池>
①長岡工3-1新津
新津 000 100 000 =1
長工 002 010 00× =3
→長岡工は1988年秋以来のベスト4
(春は1971年以来。夏は2007年にベスト4)

(バッテリー)
新津:齋藤-竹石
長工:藤塚-小川

新津の先発は⑥齋藤直弥投手(3年) 被安打7、失点3と粘り強く投げた


長岡工の先発は⑩藤塚祥吾投手(3年) 被安打7で完投 5回まで10奪三振の好投

◇長岡工・渡辺将史監督の話◇
「(藤塚投手は)フルカウントから打たれたりしても、野手が動くので四球よりもよほどいいと言ってきた。あまり三振を取っていると野手の足が動かないが、野手も動いて要所でアウトを取ってくれたのでリズムに乗れたのでは。最後まで藤塚のつもりだった。去年からの経験もあるので不安なく守備もリズムよくできた。(前日に打球を足に当ててケガをした)黒坂がいなくても投手陣の準備はできていた。(黒坂は)打撲だけなので大丈夫。(べスト4だが)1つでも多く公式戦ができるので、それが夏につながってくれればいい。ウチは下から這い上がるぞという大会。秋の初戦敗退から冬場培ったものが出ている。このまま夏まで同じことはない。この大会が終わって選手がどう変化してくれるかが楽しみ。準決勝までの1週間の準備が選手にとって必ず次につながる」

◇長岡工・藤塚祥吾投手の話◇
「最初は少し制球に苦しんだが、後半になるにつれて安定してよかった。左打者に抜けている球が多かった。(5回までで10奪三振で)たまたま打者のタイミングが合わなかっただけで、三振を取る投手ではない。出来過ぎだった。スライダーはきょうは多かった。(連投について)全然疲れはなかった。開志学園戦でいい投球ができて、その流れでいいイメージでいければと思っていた。(バックの守りも)信じて投げていて好捕がうれしかった。(ベスト4だが)相手がどうこうではなく、自分たちの野球ができれば大丈夫だと思う。できなかった部分をしっかり練習して臨みたい」


②新潟明訓3-2帝京長岡
帝京 000 000 002 =2
明訓 000 030 00× =3
→新潟明訓は2014年春以来のベスト4(夏は2014年にベスト4)
(バッテリー)
帝京:早川、廣川、バンゴーゼム-樅木
明訓:廣田、遠藤-中村新潟明訓の先発⑰廣田祥一朗投手(3年) 5回を投げ被安打2、無失点と好投


帝京長岡の先発⑩早川大地投手(3年) 5回を投げ3失点も自責点は0


新潟明訓は5回、1点を先制した後、4番・秋葉悠選手(3年)の適時二塁打で2点を追加


帝京長岡は3番手のバンゴーゼム・ゲレック・髙投手(3年)が2回を無安打に抑える

◇新潟明訓・本間健治郎監督の話◇
「最後はひやひやだった。本当に勝ち上がっていくということがどれだけしんどいことか、自分の持っているものを一皮一皮むかれていくような緊張感の中で(2番手の遠藤が)投げ切れたことは大きかった。(5回の得点は)あの回はうまくつながり、みんなタイミングが合った。(他は)ちょっと気負い過ぎて、昨日の(糸魚川の)松澤くんの球に対する力みが残っている気がした。(先発の廣田は)変化球がよかった。これで公式戦で先発で5回を試合を作ることができたのは大きい。いつも立ち上がりに不安要素があったが、昨日の大藪(の好投)もありどんどん経験させたかったが応えてくれた。秋葉はいい場面で打ってくれた。終わってみれば(追加点となった)あの2点が大きかった。(2年ぶりのベスト4で)数えてないからわからない(笑)。あまり考えていない。高望みして『優勝』というよりは、まずはこのベスト4を目標に大会に臨んだ。今できる範囲の選手たちで1つその目標を達成できたのは大きい。次はどう転んでも2試合できるので、選手たちにはもう少し別の見方をして臨んでくれれば」

◇先発した新潟明訓・廣田祥一朗投手の話◇
「先発はけさ言われた。緊張したが、ここまで他の投手もいい投球をしていたので、ここで自分もいい投球をしてチームをいい方向に持って行きたいと思った。(他の投手の活躍は)刺激になっている。多少変化球が内に入ったが気持ちを切らさず外に集めようと投げた。カウントをどんどん取っていこうと考えたが、四球を出さなかったのがよかった。投手が抑えれば打線が得点をしてくれる。(準決勝へは)チームの最低限の目標はベスト4だったが、気持ちを切らさず、さらにいい状態で優勝を目指してしっかりやっていきたい」


◎14日の準決勝の試合予定◎
<悠久山>
①北越(10:00)長岡大手
②新潟明訓(12:30)長岡工

◎8日までの試合結果入り勝ち上がり表◎ ※新潟県高野連より

(取材・撮影・文/岡田浩人 取材・撮影/松井弘恵)


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